2007年公開「ディパーテッド」以降、すべてのスコセッシ作品に関わっており、今年の第23回ハリウッド映画賞では「アイリッシュマン」でプロデューサー・オブ・ザ・イヤーを獲得したコスコフ。「カジノ」以来、24年ぶり9回目のタッグとなったスコセッシとデ・ニーロについて、彼女は「彼らは道徳的に複雑なキャラクターや明らかに善人とは呼べない人物像に取り組んできた歴史がある。フランク・シーランは、2人が一緒に掘り下げるのに最適なキャラクターだった」と久々のタッグを実現させた理由を明かす。
2003年に83歳で死去した実在のフランク・シーラン。2004年に刊行された映画の原作「アイリッシュマン」は、彼の晩年の独白にもとづいたノンフィクションだ。現在77歳のスコセッシは、自身も歳を重ねたことに触れ「人生に対する価値観や考え方が変わり、題材を別の方向から理解した」とこれまで描いた人物像とは異なるアプローチができたことを明かす。「親密かつ忠実。お互いを信頼し合うキャラクターの人間性を捉えることができるようになった。今までの作品と比べ、より深いものになるよ」と続けている。
長さ209分に及ぶ本作では、フランクの回想という形式でマフィアの実情、組合の主導権争いや政権との癒着、ジョン・F・ケネディ暗殺事件、そしてジミー・ホッファ失踪事件の裏側が語られていく。コスコフは「脳裏に焼き付くキャラクターと物語の全面的な幅広さ。組織犯罪がアメリカ社会と政治の隅々まで浸透している描写は、題材に対する独自のアプローチであり、調和の中に別の次元を追加した」とその魅力に言及。また「マーティ、ロバート、ジョーが再集結したドリームチーム。さらに私たち世代のもっとも偉大なスターの1人であるアル・パチーノの歴史的な参加により、一生に一度の逸材がそろいました」と自信をのぞかせた。
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