山形国際ドキュメンタリー映画祭2019の表彰式が10月16日に山形・山形市中央公民館ホールで開催。
2年に一度開催されるこの映画祭は、世界各国のドキュメンタリー映画を紹介するもの。インターナショナル・コンペティションには、123の国と地域から1428本の応募があり、15本がラインナップに並んだ。中国の作家ワン・ビンがフランスとスイスの資本で撮り上げた「死霊魂」は、8時間15分に及ぶ大作。中国共産党の反右派闘争で粛清されゴビ砂漠の再教育収容所に送られた人々の体験が証言集としてつづられている。ワン・ビンは2007年製作「鳳鳴(フォンミン)-中国の記憶」に続いての大賞となった。
アジア各国の才能を紹介するもう1つのコンペティション・アジア千波万波では、68の国と地域から集まった943本のうち21作品を上映。最高賞となる小川紳介賞には、レバノンの作家ガッサーン・ハルワーニによる「消された存在、__立ち上る不在」が選出された。レバノン内戦後、名もない死者として片付けられた多数の行方不明者という個人の不在を、現代に浮かび上がらせる作品となっている。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2019は、受賞作の上映が行われたのち本日10月17日に閉幕。そのほかの受賞結果は下記に掲載した。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2019 受賞結果
インターナショナル・コンペティション
ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)ワン・ビン「死霊魂」
山形市長賞(最優秀賞)テレサ・アレドンド、カルロス・バスケス・メンデス「
ハサン・ファジリ「
アジア千波万波
小川紳介賞(最高賞)ガッサーン・ハルワーニ「消された存在、__立ち上る不在」
奨励賞サミ・メルメール、ヒンドゥ・ベンシュクロン「
市民賞
ワン・ビン「死霊魂」
日本映画監督協会賞
アラシュ・エスハギ「気高く、我が道を」
ワン・ビンの映画作品
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- 山形国際ドキュメンタリー映画祭 公式サイト
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河添 誠 KAWAZOE Makoto @kawazoemakoto
これは観なければ。東京での公開を待つ。 山形国際ドキュメンタリー映画祭、大賞は王兵による8時間超えの証言集「死霊魂」 - 映画ナタリー https://t.co/VQFm41OPNc