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「ビール・ストリート」初来日の監督がコムアイと対面、小津映画からの影響語る

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左からコムアイ、バリー・ジェンキンス。

左からコムアイ、バリー・ジェンキンス。

ビール・ストリートの恋人たち」の公開記念トークイベントが、本日2月13日に東京・TOHOシネマズ シャンテにて行われ、監督を務めたバリー・ジェンキンス、ゲストである水曜日のカンパネラコムアイが登壇した。

本作は、1970年代の米ニューヨークを舞台に、19歳の女性ティッシュと無実の罪で逮捕された青年ファニーの愛を描くラブストーリー。第91回アカデミー賞の脚色賞、助演女優賞、作曲賞にノミネートされている。

ジェンキンスは「日本はとても美しく素敵な場所で、楽しんでいます」と初来日の感想を述べ、アカデミー賞を控えた気持ちを問われると「とてもわくわくしていますが、一昨年はいろんなことがありましたのでPTSDを抱えてのアカデミー賞になると思います」と冗談交じりに話す。そして、2017年の授賞式で作品賞の受賞作として「ムーンライト」が読み上げられるさまをまねして、会場を盛り上げた。

次に、ジェンキンスの前作「ムーンライト」と「ビール・ストリートの恋人たち」に感銘を受けたコムアイが登場し、映画をイメージしたチョコレートと花束をジェンキンスにプレゼント。コムアイが「2つの気持ちが交互に伝わってくる。世の中の厳しさが重くのしかかってくる。一方でそれに強く立ち向かっていこうとする愛と生命力がある」と映画の感想を語ると、ジェンキンスは「映画評論家よりも素敵なコメントです」と喜ぶ。そして、ジェンキンスは「映画は、原作とは違うティッシュの視点で描こうと考えた。ラブストーリーではロマンスだけが切り取られ、社会的な文脈が消されてしまうことが多い。我々も社会の一員として生きているので、属している階級が違うことやセクシャリティが異なることなど、さまざまな文脈に付随して描かれるべきだと思います」と思いを語った。

「ムーンライト」より先に本作を映画化することを考えていたジェンキンス。彼が「脚本を書いた時点では、ジェームズ・ボールドウィンの小説の映画化権はクリアしていなかった。だが、書きたいことを書こうと感じ、書かなければならないと思った。結果を心配するより、創造に対する愛でものを作ろうと思いました」と振り返ると、コムアイは「思った通り、愛が先の人なんですね」とその言葉に感動していた。

コムアイが「この映画を観た人にオススメの映画」を尋ねると、ジェンキンスは「小津安二郎の『東京物語』に影響されている部分がある」と明かし、「キャラクターが、観客のほうに目線を合わせるシーンは『東京物語』で初めて知った手法。キャラクターたちと目を合わせることができれば、観客は能動的な体験ができるし、エモーションの交歓ができると考えている。皆さんが役者から何かを感じて、返してくれればうれしい」とコメント。最後にジェンキンスは「自分も映画を通してアメリカ以外の文化の体験ができました。映画の中で顔を見合わせて、アフリカ系アメリカ人を味わっていただければと思います。映画は贈り物だと思っていて、皆さんを招待しているので足を踏み入れていただければ」と伝えた。

「ビール・ストリートの恋人たち」は、2月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。

※記事初出時、内容に一部誤りがありました。お詫びして訂正します。

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