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「おさるのジョージ」著者夫妻のドキュメンタリーを監督が語る「使命だと覚悟した」

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「モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険」トークイベントに出席した監督の山崎エマ。

「モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険」トークイベントに出席した監督の山崎エマ。

本日7月17日、「モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険」のトークイベントが東京・新宿シネマカリテにて行われ、監督の山崎エマが登壇した。

本作は、絵本「ひとまねこざる」「おさるのジョージ」シリーズの生みの親であるハンス・レイとマーガレット・レイの夫妻に焦点を当てたドキュメンタリー。ユダヤ系のため、ナチスドイツから逃れアメリカに移住し、ジョージのキャラクターを守り続けたレイ夫妻の人生を、アーカイブ映像や関係者へのインタビュー、手描きアニメーションを用いて映し出す。

日本人の母とイギリス人の父を持ちニューヨークで映像を学んだ山崎は、長編ドキュメンタリー1作目の題材を探していたときにレイ夫妻のことを教えてもらったという。「劇的なドラマを持った夫妻だからすでに映画化されていると思った」と話す山崎は、「その話に出会ったのが24歳のときで。これは自分が作る使命なんだと覚悟してからは、誰にも見つからないようにコツコツ秘密で作ってました(笑)」と打ち明けた。

「レイ夫妻が自分たちの映画を作るとしたらどうするだろう?ということを軸に置いたので、アニメーションを取り入れたのは自然なことでした」と語る山崎。「2人が残したエピソードはアニメで表現して、戦時中などのリアルな部分は当時の映像を使いました。というのも、2人の言葉があまりにもポジティブだったのでバランスを取ったんです。そして、実写映像にアニメの2人を入れることで、実際に彼らがそこにいたことが伝わるようにしました」と説明する。

制作中に仲間から破天荒なマーガレットに似ていると言われたという山崎は、「最初は『え?』なんて思ったんですけど(笑)。でも、彼女がいなかったらハンスの絵を描く才能もなくなっていたと思うし、行動力や人を引っ張る力がすごい」と述べる。「自分も監督としてその力を彼女から学びましたし、制作中のアニメーターと自分の関係性は、まさにハンスとマーガレットだったのかなと思います」と振り返った。

「自分はレイ夫妻の大ファン」と笑顔を見せた山崎は、最後に「世界中で愛されているジョージが、移民という背景を持った2人によって生み出されたということは、今の時代の方にも伝えていきたいです」と語りかけ、イベントを終えた。

「モンキービジネス おさるのジョージ著者の大冒険」は、現在「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2018(カリコレ2018)」で上映中。以降全国で順次公開される。

(c)2017 BUSY MONKEY,LLC

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