今井が映画の主題歌を担当するのは、本作の監督・
内館牧子の同名小説をもとにした本作は、大手銀行のエリートコースを外れ定年を迎えた男・田代壮介を主人公にしたコメディ。館が壮介を演じ、
今井は「『終わった人』という強烈なタイトルに心がすぐ反応して、まだ台本も何も読まないうちに、この作品に参加させていただくことを決めました」とオファーを受けた経緯を説明。また館は「今井さんの温もりのある歌声と、人生の機微を優しさで表現された布袋さんの曲を聴いた時、壮介と自分自身が重なり合い、胸が熱くなりました」と感想を寄せた。
「終わった人」は、6月9日より公開。
今井美樹 コメント
昨年の春、この主題歌のお話をいただきました。「終わった人」という強烈なタイトルに心がすぐ反応して、まだ台本も何も読まないうちに、この作品に参加させていただくことを決めました。
「終わった人」というドキッとする言葉に、内館さんが何を託していらっしゃるのか、そして、あの中田監督がそれにどう反応されたのか、それをどういう形にされるのか……そんな興味が頭を巡りました。
それはきっと今私も人生の秋を歩いているから。何かが終わって、でもまだ終わってもいない。この中途半端な道の歩き方を、自分なりに模索しながら、そして支えてもらいながら試している日々。でも今思うのは、それはそんなに悪くないということ。そしてこれからは、秋の実りをすくい上げながら、ゆっくりと味わっていきたい。
映画を見終わった時、もう胸がいっぱいでした。何度も吹き出して笑い、難しい気持ちでため息をつき、気づけば涙がこぼれていました。そして穏やかなラストシーンの後に、自分の声が流れて来た時、この作品に参加させていただけて本当によかったなぁ……と思いました。
素敵な映画です。走り続けて来た人達、そして支えながら共に走って来た人達みんなに観ていただきたい。少し休憩して、息を整えて、今度は歩いていきましょう。
布袋寅泰 コメント
「PRIDE」から20年。
あの日「南の一つ星を見上げて誓った」私は、今も、ここにいる。
人生という道にナビはなく、誰もがそれぞれの足で一歩ずつ、迷ったり遠回りしたりしながらゴールを目指す。長き道のりを懸命にひたすら歩いてゆくと、ふと立ち止まり自問する時がくる。「ゴールって一体何だろう?」歳を重ね、人生が満ちる夕陽のように、日々の小さな一瞬に愛おしさを感じ取れるようになったら、ゴールだけが生きる目標ではなくなる。過去より未来より、大切なのは今。胸に咲いた思い出の花は散らない。
この映画は50代半ばを迎えた私たち夫婦にも力を与えてくれた。この歌が、心の故郷を目指して、今日も自分らしく生きていたいと願う人への、静かなエールとなりますように。
舘ひろし コメント
今井さんの温もりのある歌声と、人生の機微を優しさで表現された布袋さんの曲を聴いた時、壮介と自分自身が重なり合い、胸が熱くなりました。
「あなたはあなたのままでいい」そんな素敵な言葉が似合う映画であると、願っております。
黒木瞳 コメント
夫婦は、不思議な“縁の糸”で繋がっています。その糸が綺麗な模様を編み出すときもあれば、絡みあい無様なダマになってしまうときもある。喜びも悲しみもともに過ごし、ときには怒りや無気力も共有し、夫婦という“縁の糸”を編んでいく。
布袋さん&今井さんの主題歌を聴いていると、その糸が織りなす景色が鮮やかに見えました。
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