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シルヴィア・チャンが監督・主演作「相愛相親」のラストシーンに込めた思いとは

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第18回東京フィルメックスにて、監督・主演作「相愛相親」の舞台挨拶に登壇したシルヴィア・チャン。

第18回東京フィルメックスにて、監督・主演作「相愛相親」の舞台挨拶に登壇したシルヴィア・チャン。

11月18日、第18回東京フィルメックスのオープニング作品「相愛相親」が東京・有楽町朝日ホールで上映され、監督と主演を務めたシルヴィア・チャンが上映後のQ&Aに出席した。

現代の中国を舞台とした本作は、母の死を看取った娘を軸に3世代の女性を描く物語。母を父と同じ墓に入れるため娘が田舎から墓を移そうとしたところ、父の最初の妻に抵抗され、波紋が広がっていく。

シルヴィア・チャン演じる女性の夫役を務めたのは、2007年日本公開作「呉清源 極みの棋譜」で一緒に仕事をしてから友人として交流しているという監督、ティエン・チュアンチュアン。映画監督として活動する彼を起用した経緯について、シルヴィア・チャンは「妻を支え続ける物静かな夫を想像していたんです。そうしたら何度も彼の顔が思い浮かんで、電話して『私の夫役よ』と伝えたら『それならやるよ』と即答してくれました」と説明する。そして「初めての撮影をしたとき、“演技しない演技”を彼が見せてくれて、本作の演技のトーンを全員で理解することができました」と感謝した。

本作において「我々は生きるうえで常に移動し続けているということを描きたかった」と語るシルヴィア・チャンは、ストーリーや登場人物の背景に引っ越しの要素を取り入れた。また“その後”を想像させるラストシーンには「終焉だと思えるものはすべての始まりでもある。それまで自分がすがり付いていたものを過去のものとして解き放てば、新しい関係が育まれていく」という思いを込めたと伝える。

もともと本作は、共同脚本家が自身の家族の抱える問題をもとに、シルヴィア・チャンにアイデアを持ち寄ったもの。3人の女性たちの物語でありながら、「変化すること、異なる世代、いかに互いを理解できていないかということ、現代社会で人間が常に動き回っているということ。このようにさまざまな要素を描ける余地を感じた」と、シルヴィア・チャンはこのストーリーに惹かれた理由を語った。

第18回東京フィルメックスは東京・有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇にて11月26日まで開催。なお本作は11月24日にも上映される。

第18回東京フィルメックス

~2017年11月26日(日)東京都 有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇、東京国立近代美術館フィルムセンター

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