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「ロスト・イン・パリ」は、パリに住むおばマーサを探す図書館司書フィオナと、彼女につきまとうホームレスの男ドムの旅を描いたコメディ。フィオナをゴードン、ドムをアベル、マーサを
本作のストーリーを構築した経緯についてアベルは「どこかよそへ行きたい、何かに挑戦したいと夢見るものの実現できないでいたある女性が、年老いたおばさんのおかげで大冒険に乗り出すというアイデアが出発点でした。私たちはこういったシンプルなアイデアからスタートし、いろいろな即興を通じて話を膨らませていく方法を取っています」と説明する。また映画に込めた思いを聞かれたゴードンが「効率が求められる社会の中で、自分は効率的ではないと感じている人たちを描きたい気持ちがある。そんな人たちを称えたいんです」と述べると、アベルは「人と違う部分や、効率的ではない部分にこそ個性が表れるし、オリジナリティが出るのです」と語った。
バスター・キートンやチャールズ・チャップリンからインスピレーションを受けたという2人。ゴードンは「彼らと同じカテゴリーに属していることは自覚しています。でも意図的に彼らの伝統の一部になろうとしているわけではありません。私たちの創造力によって、新しい何かを提案したい」と思いを明かす。
またアベルとゴードンは、今年1月に死去したリヴァにも言及。ゴードンは「体は老いているのですが、マーサと違って頭はすごくしっかりしていました。『私、中身は14歳なの。ただ体が言うことを聞かないだけなのよ』とよく言っていましたね」と回想する。アベルは、劇中に登場するアパートが実際にリヴァが住んでいた家であることを明かし、「寝室に入るドアは開けると音がするんですが、彼女が技術スタッフに『油を差したら駄目よ。私はこの音が気に入っているんだから』と言っていて。それから壁に『答えは質問の殺人者である』なんて言葉が書いてあったりと、根っからの詩人であると感じました」と振り返った。
「ロスト・イン・パリ」は8月5日より東京・ユーロスペースほか全国にて順次公開される。
ドミニク・アベルの映画作品
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リンク
- 「ロスト・イン・パリ」公式サイト
- アベル&ゴードン「ロスト・イン・パリ」 (@lostinparis_jp) | Twitter
- 「ロスト・イン・パリ」予告編
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シアターキノ @theaterkino
9/30(土)公開【ロスト・イン・パリ】
監督の道化師カップル、アベル&ゴードン「効率が求められる社会の中で、自分は効率的ではないと感じている人たちを描きたい気持ちがある。そんな人たちを称えたい」https://t.co/PYok32A7gL