韓国映画「怪しい彼女」をベースにした本作は、毒舌・皮肉屋・頑固の三拍子がそろった73歳のおばあちゃんが、ある出来事がきっかけで見た目だけ20歳に戻ってしまうことから巻き起こる騒動を描いたコメディドラマ。73歳の瀬山カツを倍賞美津子が、“大鳥節子”と名乗る20歳のカツを多部が演じる。メガホンを取ったのは「舞妓Haaaan!!!」「謝罪の王様」の
クランクインから3週間が経ち、撮影の後半戦に突入したこの日。都内のスタジオでは、節子率いるバンド“怪しい彼女”が劇中で出演する歌番組のシーンが撮影された。生放送という設定で、本物のテレビ番組さながらに数台のカメラやクレーンを使ってバンドメンバーの姿が捉えられていく。バンドはボーカルの節子、ギターの翼、そしてベースとドラムの4人体制で、ザ・フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」を披露。カメラテストのたびに響きわたる多部の伸びやかな歌声に現場スタッフは皆うっとりとした表情を浮かべる。本番になるとスタンドマイクを握り締め、目に涙を溜めながら前をじっと見据えて歌う多部。口元を震わせながら感情たっぷりに歌い上げるそのパフォーマンスに、カットがかかるとスタッフから盛大な拍手が贈られた。
歌手になるという夢を追い、青春時代を取り戻そうとする節子の姿を描く本作では、キャスト自ら奏でる楽曲が劇中を彩る。仮歌入れの際には本作の楽曲プロデュースを担当した
そんな多部は本作のオファーを受け、もとになった映画「怪しい彼女」を観たところ完全にハマってしまったという。「3回ほど楽しんで観ちゃったのでよくも悪くも表情やシーンを覚えてしまって。失敗したなあって……」と吐露するが、「カツさんがこれまで経験してきたことや見てきた景色を想像しながら演じています」と笑顔で語り、中身が70歳という突飛な役どころを楽しんでいる様子。水田は振り切った演技も見せる多部のコメディエンヌぶりを「“間”が常に完璧で、テイクを重ねてもそれが狂わないのは天性。新喜劇もいけるよ」と手放しで褒め称え、北村からは「(役の)翼としても僕自身としても、節子の魅力に惹かれます」と告白が飛び出した。
撮影中の緊張感あふれる空気から一変、スタジオを離れるとすっかりリラックスムードのキャストたち。多部は当初から水田組の寄り添うような雰囲気に安心感があったといい、「監督やスタッフさんから“未華子ちゃん”と呼ばれるのはこの現場だけ。普段は苗字のほうが多いので、いまだにドキドキします!」と照れくさそうに笑う。要と北村も「ずーっと撮影していたいですね」「来年まで!」と口々に言い合い、水田組の居心地のよさを伝えていた。
「あやしい彼女」は2016年4月1日より全国ロードショー。
関連記事
多部未華子の映画作品
関連商品
リンク
- 「あやしい彼女」公式サイト
- 「あやしい彼女」(@ayakano2016)|Twitter
- 「あやしい彼女」|Facebook
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
みかりん @mika_tk103
多部未華子の歌声がスタジオを包み込む、「あやしい彼女」撮影現場レポート - 映画ナタリー https://t.co/xYpjeo8bEm