声を失った男が地球半周の旅へ、ファティ・アキンの監督最新作予告公開

「ソウル・キッチン」のファティ・アキンが手がけた「消えた声が、その名を呼ぶ」の予告編がYouTubeにて公開された。

「消えた声が、その名を呼ぶ」は、100年前のオスマントルコで起きた、100万人ものアルメニア人が強制労働と暴力の犠牲になったという歴史的事件をもとにした作品。暴行によって声を失った男が、生き別れた娘と再会するために地球半周にも及ぶ距離を8年にわたって旅する姿を描く。ドイツ、キューバ、カナダ、ヨルダン、マルタと5カ国で撮影し、7年の歳月をかけて作られた本作は、第71回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、ヤング審査員特別賞を受賞した。

主演を務めたのは「預言者」のタハール・ラヒム。さらにアキンとの共同脚本に「レイジング・ブル」のマーディク・マーティン、撮影に「ソウル・キッチン」のライナー・クラウスマン、美術に「戦場のピアニスト」のアラン・スタースキーといった製作陣が集結した。

このたび公開された予告編では、アキンがこだわり抜いたという砂漠、海、森といった各国の風景や、過酷な運命に直面しても娘を思い続ける主人公の姿が映し出される。さらに主人公の人生のターニングポイントになるチャップリンの「キッド」を鑑賞する場面も。

「消えた声が、その名を呼ぶ」は12月26日より角川シネマ新宿ほかにて全国順次ロードショー。