高井有一の同名小説を映画化した「
工藤は親子役で初共演を果たした二階堂から、撮影初日にある提案があったことを明かす。「ふみちゃんから『英語で会話したい』って言われたんです。もんぺ姿なのにずーっと英語で話してました。だからふみちゃんと日本語で会話すると違和感があります」と驚きのエピソードを披露。「英語って心がつながるのに便利な言葉なんです」と工藤が言う通り、壇上で耳打ちしあったりと仲睦まじい様子を見せる2人であった。
本作は終戦間近の東京を舞台に、二階堂演じる19歳の里子と、長谷川演じる妻子ある中年男が許されぬ愛に溺れていくさまを描いた物語。沖縄出身の二階堂は「これまでも戦争について考えることがあったけれど、改めて感じることが多かったです。私は戦争を知らない世代ですけど、こうやって伝えるっていうことをやっていかなくてはと思いました」と真摯に語る。
長谷川は二階堂について「3年前に共演したときよりも大人っぽくなっていて、成長過程を見れた気がします」としみじみ語り、「里子の子供っぽさを残しつつも、大人っぽさがある雰囲気。勉強になりました」とおどける。劇中で描かれる男女の関係については「戦時下という状況だからこそ、そうなってしまわざるを得なかったのでは」と見解を明かした。
脚本も自身で手がけた荒井が「構想30年、執筆1週間!」とジョークを飛ばすと、会場からは大きな笑いが。完成した作品を観て、富田は「戦争映画に色っぽさを感じることが不思議でした」と独特の空気感に驚いたと言い、長谷川も「監督が書くセリフが本当に美しくて」と感嘆を漏らす。先ほどまでの勢いを失って「原作の日本語がきれいなんだよ」と照れまくる荒井に、二階堂が「よかったね」と語尾にハートマークを付けて追い討ちをかけると、荒井は「こんなのばっかりですよ」と笑って役者陣との信頼関係をうかがわせた。
「この国の空」は8月8日より全国ロードショー。
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