映画「チェンソーマン」レゼ演じる上田麗奈が意識した「デンジとレゼが共感する何か」

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劇場版「チェンソーマン レゼ篇」の舞台挨拶が本日10月4日に東京・TOHOシネマズ池袋で開催され、デンジ役の戸谷菊之介、マキマ役の楠木ともり、レゼ役の上田麗奈が登壇。公開後の反響などを語った。なお本レポートには「レゼ篇」のネタバレが含まれる。

劇場版「チェンソーマン レゼ篇」舞台挨拶の登壇者。左から戸谷菊之介、楠木ともり、上田麗奈

劇場版「チェンソーマン レゼ篇」舞台挨拶の登壇者。左から戸谷菊之介、楠木ともり、上田麗奈

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デンジの憧れであり、手が届きそうなかわいさもあるマキマ

9月19日に公開され、10月3日までに観客動員数237.8万人、興行収入35.8億円を記録した「レゼ篇」。今回の舞台挨拶では登壇者の背後にファンからのコメントが入ったパネルが設置されており、これを見た戸谷が「めっちゃうれしいですね!」と反応。楠木はマキマ推しだったが人気投票企画でレゼに投票してしまったというコメントに触れて、「真っ先に目に入りました」と自虐っぽく紹介すると、客席から笑い声があがる。ここで楠木は「いやでも」と言葉を継いで、「この作品ってやっぱりそこがすごく大事だと思っています。観てくださった方もデンジと同じで、脳内にマキマとレゼ、どちらもいる。そういうふうに感情移入しながら楽しんでもらって、結果レゼに落ちて終わるのが『レゼ篇』の最高な形なんじゃないかなって。だからうれしいんです」と語った。

挨拶する戸谷菊之介

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ファンからのコメントを紹介する楠木ともり

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また楠木は「レゼ篇」の演技において、「マキマはデンジにとって上司であり、憧れの女性だけど、ちょっと手が届きそうなかわいさもあって。そのバランスがデンジからはどう見えているのかは常に意識しました」と明かす。これに戸谷が「そうですね、距離感の近さは感じていて」と切り出し、「それこそ2人が一緒に映画を観るシーンは、マキマが隣でどう感じてるのかデンジはすごく気になっちゃう。そしてデンジはわからないなりに、その映画から何かを感じたいとも思っていて......いろんな感情があったと思います」と答える。そんな2人を見て上田は「いいなあ(笑)」と呼応。「マキマとデンジが映画の同じシーンで涙を流すところがあって、あそこはもっと深掘りたい」と感想をもらすと、戸谷は「デンジの深層心理にあるものや背景も含めて、涙を流した理由をしっかり考えながら演じました」と明かした。

上田麗奈

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ファンからのコメントをじっくり見る戸谷菊之介、楠木ともり、上田麗奈

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試行錯誤の末に生まれた“ぐいぐい行くレゼ”

一方レゼとのシーンについて話題が移ると、戸谷は「すごいぐいぐい来る」とレゼを表現。「デンジはちょっと困りつつ、それを隠しつつ、でも心はすごく浮き足立ってる。感情がごちゃ混ぜになりながら、レゼに一気に惹かれていくんですよね。そこはかなり意識しながら演じた」と言う。作中でデンジを翻弄するレゼだが、そんな彼女を演じた上田は「デンジの中には圧倒的に心惹かれるマキマがいて、そこに勝負を挑んでいかなきゃいけない。どういうアプローチだったらデンジはドキドキしてくれるのか、スタッフの皆さんと話し合いながら作っていったんです」と、試行錯誤したうえでの演技だったと告白する。その結果「ぐいぐい行くレゼ」が生まれると同時に、マキマとの対比も考慮したという上田。「デンジとマキマが映画のシーンで共感し合ったように、デンジとレゼにも同じように共感する通じる何かがあるべきかもしれないと、すごく意識していました。レゼがそれを自覚しているかどうかはわからないけれど、どっちかな?っていうラインで存在していることが大事なのかな」と言い、繊細な演技を心がけたと話した。

戸谷菊之介と楠木ともり

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戸谷菊之介と上田麗奈

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“ボム”が「本当に怖かった」

なお上映開始から2週間が経過したということで、この舞台挨拶ではボムについてのネタバレも解禁。上田は「やっと話せるんですね」と笑顔に。ボムとして演技する際には、レゼとしてデンジを惑わす必要がなくなり、肩の力が少し抜けたという。それゆえかボムとしての上田の演技に戸谷は「本当に怖かったです」と吐露。路上でボムとチェンソーマンが対峙するシーンを引き合いに出し、「言葉のかけ方に温度を全く感じなくて、デンジも怒りのスイッチが入るんです。掛け合いでお芝居ができてすごくよかった」とコメントする。上田は次いで「海のシーンについても話していいんですよね」と言い、「あそこも1つの転換だった感覚があって。もう命のやり取りをしなくていいから、また1つ力が抜けたレゼになったのかな。自然体により近づいた彼女がいたような気もしたので、思い出深いです」と話した。そしてこの舞台挨拶では、上田が触れた海のシーンを彷彿とさせる“公開後ビジュアル”を初公開。“公開後ビジュアル”は登壇者3人もこのとき初めて目にしたといい、上田は「言葉が出なくなっちゃいますね」と感慨深そうにじっくりと眺めていた。

舞台挨拶で解禁された“公開後ビジュアル”

舞台挨拶で解禁された“公開後ビジュアル” [拡大]

“公開後ビジュアル”をじっくり眺める上田麗奈

“公開後ビジュアル”をじっくり眺める上田麗奈 [拡大]

劇場版「チェンソーマン レゼ篇」“公開後ビジュアル”

劇場版「チェンソーマン レゼ篇」“公開後ビジュアル” [拡大]

「レゼ篇」は劇場で観るのが正解正解正解......!

舞台挨拶の終盤には、本日から公開が開始されたMX4D、4DX、Dolby Cinemaへの言及も。一足早く「4Dを体験してきた」という戸谷は爆発シーンがすごいと力説する。ここで楠木が「ここで再現してみて」と振ると、身振り手振りを交えてその迫力を懸命に表現。客席からは笑い声が漏れると「笑ってる場合じゃないですよ!」と投げかけ、「特に戦闘シーンなんて台風ですからね、すごいですよ......!」と続ける。さらに「花火のシーンがあるじゃないですか。あそこでは効果音として心臓の音が鳴っているんですけど、それに合わせて座席が動いたりするんです。それに香りの演出もあるんですけど、ちょっとこれは実際に体験していただきたいです」と期待を持たせる。そして戸谷は最後の挨拶でも「4Dはすごかったので、本当に体験してほしいです。こんなに『チェンソーマン』と相性がいいんだっていうのが感じられると思います」と勧める。続けて「それにDolby Cinemaもすごいらしくて。映像のコントラストや音響も含めて、『レゼ篇』は劇場で観るのが正解正解正解......!」と、劇中のセリフを引用しつつアピールした。

戸谷菊之介「『レゼ篇』は劇場で観るのが正解正解正解......!」

戸谷菊之介「『レゼ篇』は劇場で観るのが正解正解正解......!」 [拡大]

思わず笑ってしまう楠木ともりと上田麗奈

思わず笑ってしまう楠木ともりと上田麗奈 [拡大]

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劇場版「チェンソーマン レゼ篇」

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スタッフ

原作:藤本タツキ(集英社「少年ジャンプ+」連載)
監督:𠮷原達矢
脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:杉山和隆
副監督:中園真登
サブキャラクターデザイン:山﨑爽太/駿
メインアニメーター:庄一
アクションディレクター:重次創太
悪魔デザイン:松浦力/押山清高
衣装デザイン:山本彩
美術監督:竹田悠介
色彩設計:中野尚美
カラースクリプト:りく
3DCGディレクター:渡辺大貴/玉井真広
撮影監督:伊藤哲平
編集:吉武将人
音楽:牛尾憲輔
配給:東宝
制作:MAPPA

キャスト

デンジ:戸谷菊之介
ポチタ:井澤詩織
マキマ:楠木ともり
早川アキ:坂田将吾
パワー:ファイルーズあい
東山コベニ:高橋花林
ビーム:花江夏樹
暴力の魔人:内田夕夜
天使の悪魔:内田真礼
岸辺:津田健次郎
副隊長:高橋英則
野茂:赤羽根健治
謎の男:乃村健次
台風の悪魔:喜多村英梨
レゼ:上田麗奈

(c)2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト (c)藤本タツキ/集英社

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