「新・幻魔大戦」の物語は、人類が宇宙の破壊者・幻魔との戦いに敗れ、滅亡の危機に瀕するところから始まる。エスパー戦団の指導者・ベアトリス王女は最後の切り札として、人類唯一の時間跳躍者である少女に、過去の世界に戻って強力な超能力者の種子を蒔いてくるように命じ……。少女は“お時”という名で、1639年の江戸に跳ぶ。
1967年に週刊少年マガジン(講談社)で発表された「幻魔大戦」の物語を引き継ぐ形で、1971年にSF専門誌・S-Fマガジン(早川書房)で開幕した「新・幻魔大戦」。連載は1974年まで続いたが、結末が描かれないまま終了し、しばらくは単行本化もされずにいた。その後、1978年に平井和正による小説版の「新・幻魔大戦」が刊行される。同書では本文中の一部イラストを石ノ森が担当。しかし、石ノ森と平井のタッグはこれが最後となった。1979年以降、2人はマンガと小説それぞれで「幻魔大戦」シリーズを発表。1983年には少年マガジン版の内容を踏襲したアニメ「幻魔大戦」が劇場公開され、これを機に「新・幻魔大戦」が初めて単行本化された。
「新・幻魔大戦」がS-Fマガジンと同じA5判で単行本化されるのは、「<完全版> 新・幻魔大戦 COMIC&NOVEL」が初。本編に加え、小説版の装画と挿画も収録される。さらに平井が「幻魔大戦」について石ノ森に直筆で綴った手紙も初公開。なお各巻には複製原画が購入特典として付属し、2枚合わせると絵柄がつながる。
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「新・幻魔大戦」が上下巻の完全版に、平井和正から石ノ森章太郎への手紙も初公開
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