伊藤は放送後の影響について、どの作品よりも「映像研には手を出すな」を観たと言われることが多かったと振り返る。大童もアニメ放送からTwitterのフォロワーが8万人増えたとその影響の大きさに驚いていた。
田村は制作現場からの声が大きかったそうで、スタッフの人からは金森に共感する声が多かったと明かした。松岡は収録当時、レギュラーの役がほぼ初めてだったことを話し、右も左もわからない中での周りのサポートに感謝したことを伝え、懐かしんでいた。
イベントの中では、アニメ「映像研には手を出すな」が受賞した数々の賞を紹介。月間賞、奨励賞、さらに、アニメを選考理由のひとつとして伊藤は個人でテレビ部門も受賞したギャラクシー賞の思い出などが語られた。大童はこれらの受賞歴についてあまり驚いた様子を見せず、このスタッフ・キャストで作っているなら当たり前だと、アニメの出来に自信を持っていることが伝わってきた。
映像と合わせておすすめのシーンを語るパートでは、各々が熱いプレゼンを披露。全部が見どころだと言う伊藤は、第6話にてロボットアニメを諦めるのか悩む浅草に金森が活を入れるシーンをチョイスする。伊藤は金森の発言にシビレたとその魅力を伝え、自身にも刺さるシーンだったことを熱っぽく語った。それを聞いた大童は、そのシーンに自分の本音を込めたという制作秘話を明かしていた。
続く田村が挙げたのは、第4話にてアニメ「そのマチェットを強く握れ」を完成させる朝方のシーン。田村が徹夜後の空気感にテンションが上がると話し始めると、寝癖のひどい浅草の姿や、机の下から出てくる動きがかわいいという話題で盛り上がった。松岡は第5話で展開されたロボット研究部との会議が好きだったそう。中でも会議中に「宇宙の果てを見たい」「波動拳を出す練習をしている」という浅草、水崎の言葉で両者が和解するシーンに共感したことを明かした。
最後となった大童は原作者らしく、アニメで原作の意図を上手く汲み取ってくれたという第3話の食堂でのシーンを挙げる。キャラクターが何を食べているのかや、箸の持ち方、さらに浅草、金森のために水崎が水を注ぐという細かい描写に着目し、制作スタッフに感心していた。オーディオコメンタリーさながらに、映像を観ながら解説が聴ける貴重な機会となったこともあり、いつか全話のオーディオコメンタリーをやりたいという話が出ると、伊藤もぜひ聴きたいと賛同していた。
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