「MANGA都市TOKYO」開幕、エヴァなど全93タイトルから500点以上の資料展示

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日本のマンガやアニメを扱った展覧会「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」が、本日8月12日に東京・国立新美術館で開幕。去る8月11日にプレス向け内覧会が行われた。

「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」より。

「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」より。

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「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」キービジュアル(イラストレーション:吉成曜) (c)Crypton Future Media, INC. www.piapro.net (c)カラー (c)Naoko Takeuchi (c)武内直子・PNP・東映アニメーション (c)秋本治・アトリエびーだま/集英社 (c)創通・サンライズ TM & (c) TOHO CO., LTD. (c)TOKYO TOWER

「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」キービジュアル(イラストレーション:吉成曜) (c)Crypton Future Media, INC. www.piapro.net (c)カラー (c)Naoko Takeuchi (c)武内直子・PNP・東映アニメーション (c)秋本治・アトリエびーだま/集英社 (c)創通・サンライズ TM & (c) TOHO CO., LTD. (c)TOKYO TOWER[拡大]

左からヴィッピー、ヨリコ。

左からヴィッピー、ヨリコ。[拡大]

文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、国立新美術館が主催する「MANGA都市TOKYO」は、2018年冬にフランス・パリのラ・ヴィレットにて開催された「MANGA⇔TOKYO」展の凱旋展示。マンガやアニメといったポップカルチャー作品と都市“東京”との関係を辿る内容だ。会場である企画展示室1Eの入り口では、展覧会のマスコットキャラクターであるヨリコとヴィッピーのスタンドが来場者を出迎える。ヨリコたちのキャラクターデザインとイラストは吉成曜が手がけており、キャラクター設定とデザインにコヤマシゲト、草野剛、ゲストキュレーターを務める森川嘉一郎氏が協力した。また場内に流れるヨリコの声は、船戸ゆり絵が担当している。

東京都市部の模型。

東京都市部の模型。[拡大]

入り口を抜けた先に広がるのは、東京都市部を幅約17m、長さ約22mという大きさで再現した1/1000スケールの模型。その奥に設置されたスクリーンには、「秒速5センチメートル」「残響のテロル」「ラブライブ!」「STEINS;GATE」などの作品から、東京の風景を描いたシーンが次々と映されていく。模型が表す現実の都市と、スクリーンに映るフィクションの中の都市を重ね合わせるように鑑賞できる構成だ。

セクション1「破壊と復興の反復」より。

セクション1「破壊と復興の反復」より。[拡大]

この巨大な模型とスクリーンの周りには、全93タイトルから500点以上におよぶ資料が「破壊と復興の反復」「東京の日常」「キャラクターvs.都市」という3つのセクションに分かれて展示されている。セクション1「破壊と復興の反復」では、東京の「破壊と復興」をテーマにした作品をピックアップ。ゴジラが映画で襲撃した場所を示した地図のほか、大友克洋AKIRA」で“ネオ東京”が破壊される場面、「エヴァンゲリオン」シリーズの場面カットや設定資料などが展示された。さらにこのセクションでは「人狼 JIN-ROH」「千年女優」「火要鎮」などのキャラクター設定画や絵コンテを見ることができる。

セクション2「東京の日常」より。

セクション2「東京の日常」より。[拡大]

続く「東京の日常」は東京における日常生活を描写した作品群を通して、生活の場としての東京の変遷を追うセクション。「プレ東京としての江戸」「近代化の幕開けからポストモダン都市まで」「世紀末から現在まで」の3コーナーに分かれており、それぞれのコーナーでは各時代の東京を舞台にした作品が特集された。まず「プレ東京としての江戸」では江戸を舞台にした杉浦日向子「百日紅」、安野モヨコ「さくらん」、松本大洋・永福一成「竹光侍」などにフィーチャーしている。次の「近代化の幕開けからポストモダン都市まで」では和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」、谷口ジロー・関川夏央「『坊っちゃん』の時代」、大和和紀「はいからさんが通る」、高森朝雄・ちばてつや「あしたのジョー」、上條淳士「To-y」、北条司「シティーハンター」など、明治期から高度経済成長期までの東京を舞台にした作品が幅広く取り上げられた。

激動の時代を追った同コーナーを抜けた先、「世紀末から現在まで」には、現代の東京を舞台にした浅野いにお「ソラニン」、羽海野チカ「3月のライオン」などの資料が並ぶ。それぞれの作品に描かれているのは、経済的な低迷期に入った東京の駅のホームや、スーパーからの家路といった何気ない景色。「近代化の幕開けからポストモダン都市まで」後半の展示物に見られたきらびやかな大都市の風景と対照を成していた。

セクション3「キャラクターvs.都市」より。

セクション3「キャラクターvs.都市」より。[拡大]

「東京の日常」で移り変わる東京の姿を楽しんだ後は、最後のセクションへ。「キャラクターvs.都市」と題されたこのセクション3では、ここまでとは逆に、お台場に設置中のユニコーンガンダム立像など、現実の都市に現れたキャラクターたちにフォーカスしている。足を踏み入れると視界に飛び込んでくるのは、初音ミクとコラボしたNewDaysの店舗と、「ラブライブ!」の広告が掲出された山手線の電車内を再現したインスタレーション。そのほか葛飾区の各所にある「こちら葛飾区亀有公園前派出所」登場キャラクターの像の設置場所や、「ラブライブ!」と神田祭がコラボしたときのグッズ、当日の様子を映した写真などが紹介されている。

「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」は11月3日まで開催。当初7月8日から9月22日までの開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響を受けて変更された。また混雑緩和のため、入場には日時指定観覧券、もしくは日時指定券の予約が必要。詳細は展示会の特設サイトで確認しよう。

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「MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020」

会場:東京都 国立新美術館 企画展示室1E
期間:2020年8月12日(水)~11月3日(火・祝)
時間:10:00~18:00
休館日:毎週火曜日 ※9月22日(火)・11月3日(火)は開館、9月23日(水)は休館。
料金:一般1600円、大学生1200円、高校生800円

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