福満による初の長編ストーリー「生活」は、鬱屈したコンビニバイトの青年らが町の悪を成敗する姿を描いた物語。映画ではコンビニでバイトするフリーター・中津役を東出、謎の身体能力を誇るニートの土志田を窪田、情報収集力抜群の女子高生カオリ役を小松、中津らが作った警備サービス会社に社長としてスカウトされたホームレス役を船越、昼は定年間近のサラリーマンで夜は“若者殴り魔”の日下役を片岡、謎のオカッパおばさん役を山崎がそれぞれ演じている。
舞台挨拶のMCを務めたのは山崎。言葉につっかえながら台本を読み上げる姿に観客から笑いが起こると、「何わろてんねん!」とツッコミを入れて場を盛り上げ、前口上から笑いの絶えないイベントに。山崎に呼び込まれて豊島監督とキャストたちがステージに上がるたび、観客は拍手と大歓声で迎えた。
山崎が「では東出さん、ご挨拶をお願いします」と振るも、東出は「それより……オカッパおばさんが司会をやってる(笑)」とMCが気になる様子。山崎も「本当、私が聞きたいんですよ。経費削減なのかな?」と不思議がる。窪田は「今日は楽しんで……パーリナイしてください!」と観客に呼びかけた。続けて小松は「一人ひとりがすごく変人で変態な映画で。でもエンタテインメント性たっぷりの作品になっている……と、思い、ま、す?」と途中から疑問形に。東出から「自信持とう!(笑)」とエールを受けた。
若手3人の印象を尋ねられた片岡と船越。片岡は「小松菜奈ちゃんは、なんとも言えない少女と女の狭間のエロスがあった。本人は意識してないんですけど、ふとしたときにその色気が出てくるところにゾクッとしますね」と小松の魅力を分析する。船越は「東出くんは見るからにイノセントで、純朴な青年ですけど……ものすごく酒が好きです! 窪田くんはお酒も飲みません。すごくストイックで寡黙です。でも、ハイチュウが好きです」と暴露し笑いを誘う。続けて「そして窪田くんは世の中の何よりもゴキブリが嫌いです。現場でお弁当を食べてるときにゴキブリを見つけたら、叫んでからしばらく帰ってきませんでした」と、撮影時のエピソードが披露されると、窪田は「怖かったですね……。みんながそこで普通に弁当食ってたのが理解できなかった」とコメントした。
ここで山崎が「監督、私の印象はどうでしたか? 日本アカデミー賞新人俳優賞の風格はありましたか?」と個人的な質問をぶつける。豊島監督は「しずちゃんの役は、聞き取れるセリフがほとんど1つでしたが、すごい存在感でした。やっぱりアカデミー賞級の芝居はすごい」と返答。さらに山崎は「東出さん、窪田さん、私との共演はどうでしたか?」と切り込むと、東出は「『やべえやつが来た』と思いました(笑)」と語り、窪田は「役としてすごく怖かった。ずっと寡黙にやられてて。ただ菜奈ちゃんと東出さんとしずさんは、3人でごはんに行ったんですよね? この間知って……いいなあ」と羨ましがると、山崎はすかさず「いつでも行くよー!」と声を弾ませた。
舞台挨拶の最後に東出は「こんなふざけた楽しい映画でも、みんな全力で真面目に作ってるんです。でもそれはたくさんのお客さんに観ていただくため。今日この日を迎えられて、満員のお客さんが入ってくれたから僕らは報われるし、この映画を作ってよかったなと思います」と話し、スタッフへ感謝を述べる。そして「さあ、今日からお祭りです! もうお祭りは始まっちゃったので、あとはこの気分に乗って一緒にヒーローマニアになってください!」と観客に呼びかけた。
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