ステージナタリー

市川春猿改め河合雪之丞が新派へ、水谷八重子&波乃久里子も歓迎

102

2017年1月に上演される初春新派公演「華岡青洲の妻」をもって、市川春猿が劇団新派に入団することがわかった。また入団にあたり、春猿は河合雪之丞に改名する。

10月27日には入団会見が行われ、春猿、水谷八重子波乃久里子、松竹株式会社代表取締役社長・迫本淳一氏、松竹株式会社副社長ならびに演劇本部長の安孫子正氏が登壇。安孫子氏からは「河合雪之丞」の由来が語られ、「河合」は、新派の名女方・河合武雄から、「雪之丞」は、春猿の師匠・市川猿翁がかつて名乗ろうとした名前から取ったことが明らかになった。

春猿は「『明治一代女』という新派の作品がやりたくて、師匠に相談してやらせていただきました。そのときに、新派の作品をやり続けられたら、自分の役者人生は幸せだなと思いました」と新派への思いを明かし、「ひとりでも多くのお客様に見ていただくことを目標に頑張りたい。皆様のお力添えを平にお願い申し上げます」と力強く述べた。

春猿の入団にあたって水谷は「春猿さん、私の好きな名前なんです。春のお猿さんがきゃっきゃ喜んでいるようなかわいい感じ。そんな名前がなくなっちゃうのは寂しい気がしています」と前置きしつつ、「いろんな夢を見させていただけたらと思っています。本当に楽しみにしています。今年いっぱい春ちゃんと呼ばせてね」と春猿に語りかけた。

一方波乃は、喜多村緑郎、春本由香の入団にも触れ、「新派に希望が出てきたように思います。本当にうれしゅうございます」と喜びを語り、「昔、春猿さんの『明治一代女』を拝見したときに、『この方、歌舞伎より新派の方が合うんじゃないかなあ。でも入って来てライバルになったらやだなあ』と思いました。すごく素敵な『明治一代女』でした」と春猿の演技を評価する。

さらに司会が、市川猿扇のコメントを代読。「これからも私の弟子として、常に全力で取り組んでほしいという思いを込めて、“雪之丞”の名前を彼に薦めました。同期の二代目喜多村緑郎と共に切磋琢磨して、新たな道を歩んで行ってほしいと願っています」と、弟子思いの温かな声援が送られた。

また師匠の猿翁が命名した「白兎屋(しらとや)」を新しい屋号に採用することも明らかに。春猿が歌舞伎俳優として出演するのは、現在上演中の「松竹大歌舞伎」が最後。公演は10月26日まで。なお河合雪之丞として初めて挑む「華岡青洲の妻」は、2017年1月2日から23日まで東京・三越劇場にて上演される。

初春新派公演「華岡青洲の妻」

2017年1月2日(月・祝)~23日(月)
東京都 三越劇場

作:有吉佐和子
演出:齋藤雅文

出演

於継:水谷八重子
華岡青洲:喜多村緑郎
加恵:市川春猿改め河合雪之丞
小陸:波乃久里子

ステージナタリーをフォロー