死ぬまで歌うから！ゲスの極み乙女。ファン大熱狂の日本武道館公演

ゲスの極み乙女。が3月30、31日に東京・日本武道館にて、単独公演「ゲス乙女大集会～武道館編～」を開催。この記事では31日公演の模様をレポートする。

彼らが日本武道館で単独公演を行うのは今回が初めて。バンドは1月に発表した最新アルバム「両成敗」の収録曲を中心にインディーズ時代の人気曲を織り交ぜたセットリストでライブを展開し、会場に集まった大勢のファンを喜ばせた。

SEが爆音で流れる中、川谷絵音（Vo, G）、ちゃんMARI（Key）、休日課長（B）、ほな・いこか（Dr）、おなじみのサポートメンバーであるえつこ（Cho）、オカシラ（Cho）が登場。SEが鳴り止むと同時に、ステージに7本設置されたLEDディスプレイにイベントタイトルが映し出されると、バンドは川谷とちゃんMARIによるキーボードのイントロから「ロマンスがありあまる」でライブを開始した。

彼らは序盤から「コカ・コーラ」のCMソングとしてお茶の間にゲスの極み乙女。という名前を知らしめた「私以外私じゃないの」、映画「ストレイヤーズ・クロニクル」の挿入歌「サイデンティティ」など話題曲を惜しみなく披露。いこかが刻むパワフルなツービートが観客を高揚させた「勤めるリアル」からは、切ないメロディを巧みなコーラスワークで魅せる「煙る」「セルマ」、疾走感あふれる「無垢な季節」など、「両成敗」の収録曲が続く。「id 1」ではメンバーと親交の深い景山奏（Nabowa）をゲストに迎え、軽やかなアコースティックサウンドを届けた。

トラックに乗せてえつことオカシラがパワフルな歌声を届けたメンバー不在のパート「いけないダンスダンスダンス」を経て、ゲスの極み乙女。は赤を基調とした衣装に着替えて再登場し、「いけないダンス」で後半戦をスタートさせる。ギターレスの編成で披露されたこの楽曲では、いこかと休日課長による骨太なビートを軸にダイナミックなサウンドで観客を沸かせた。

川谷が「ライブハウスムードでやっていきます！」と宣言し、バンドはアナログシンセサウンドを取り入れた「パラレルスペック（funky ver.）」や個々のテクニカルなプレイが光った「Mr.ゲスX」など、強靭なダンスチューンで観客を熱狂させる。そして「パラリラ パラリラ」というシンガロングを起こした「アソビ」で会場の一体感を作り上げ、スケール感満点の「両成敗でいいじゃない」でライブ本編を締めくくった。

アンコールでいこかは「こんなにみんなが集まってくれるなんて、ドSの私も思わなかったわ！ みんな好きだなあ。ゲスの極み乙女。が！」と満足そうに微笑み、ちゃんMARIは観客と「コポゥ！」と声をそろえて会場を和ませる。その後、自分たちの馴れ初めを延々と語る川谷と休日課長だったが、彼らの終わりそうにないトークにしびれを切らしたスタッフが照明を暗くすると、2人はゲスの極み乙女。結成までを足早に説明して会場を笑わせた。初日よりアンコールで多く曲を披露することを川谷が予告し、大歓声が湧き上がる中バンドはちゃんMARIが花道に飛び出した「jajaumasan」、休日課長がコール＆レスポンスで盛り上げた「ドレスを脱げ」など初期ナンバーを中心に届けてステージを去った。

ダブルアンコールで川谷は「まだまだ歌ってもいいですか？ 俺は死ぬまで歌うからな！」と絶叫。彼らは「餅ガール」「キラーボール」とキラーチューンをたたみかけ、日本武道館でのライブに幕を下ろした。

ゲスの極み乙女。は現在ワンマンツアー「ゲスな宇宙旅行」を開催中。ツアーは5月8日に川谷の地元・長崎の長崎ブリックホールでのファイナルまで各地で行われる。