安室奈美恵、5カ月間「LIVEGENIC」ラストで見せた攻め続ける姿

安室奈美恵の全国ツアー「namie amuro LIVEGENIC 2015-2016」の最終公演が2月10日に千葉・幕張イベントホールにて行われた。

約5カ月にわたるロングツアーのファイナルとあって熱いファンが集結し、会場では開演前から多くの人が立ち上がって“NAMIE”コールを巻き起こしていた。暗転すると、最新アルバム「_genic」と連なるツアーコンセプトムービーの後、デヴィッド・ゲッタのプロデュースナンバー「What I Did For Love」を歌う安室がステージの階段の上に現れた。2曲目の「Close your eyes, Close to you」を歌いながら階段を降りていくときには場内に大きな歓声がこだまする。冒頭のパートは、デジタルサウンドを全面に押し出した「_genic」の楽曲が中心となり、安室と男女6人ずつのダンサーがクールなパフォーマンスを展開した。

6曲目の「Time Has Come」で、赤いチューブトップのミニワンピースから青のミニワンピースに着替えた安室は、次の「Space Invader」で花道の先のセンターステージへ進んでいく。さらに「BRIGHTER DAY」で笑顔を振りまき、歌い終わりにも照れ笑いを浮かべると、そのキュートさに客席から悲鳴のような歓声が上がった。そして2012年の20周年ドームツアーぶりに披露する指折りの人気曲「Say the word」で前半を締めくくった。

後半は、ワンピース、ブーツ、ポンポンを金色で統一したファッションでスタート。このスタイリングにピッタリの「Golden Touch」や、客席の全方位に手を振りコミュニケーションを図った「Get Myself Back」を経て、DOUBLEとの「BLACK DIAMOND」、平井堅との「グロテスク」、Crystal Kayとの「REVOLUTION」と、ほかのアーティストとのコラボレーション楽曲が連続する。コラボアーティストと撮影したMVをスクリーンに映しながら2人分を1人で歌いきり、続く「Dr.」「Red Carpet」では花道やセンターステージ上のドットイメージの演出効果も交えるなど、視覚的に飽きさせない工夫に満ちたステージを届けた。

その後安室は、このライブ唯一のスローバラードである「TSUKI」を、純白のレースたっぷりのロングドレスで艶やかに歌唱。ひと息ついたかと思えば、強靭なダンスが見どころの「Black Make Up」から再び「_genic」の楽曲が続くアッパーゾーンに突入した。「Every Woman」の最中には、歌い踊る安室と女性ダンサーたちの足元がせり上がり「GENIC」というアルファベットレターが光るハリウッドライト風ステージが出現。そこへ追い討ちをかけるように安室が「騒げー！ 幕張ー!!」と叫び、この日一番の興奮を呼び起こす。5曲連続で激しいダンスチューンを投下し、“ライブアーティスト”としての貫禄を見せつけた本編ラストとなった。

アンコール1曲目の「Birthday」では同曲のミュージックビデオのように、ステージ上でブースに入って早着替えをする演出も。安室が花かんむりを付けたガーリーなファッションに着替えて出てきた瞬間、ピンクのテープがアリーナに放たれ、ハッピーなムードが最高潮に達した。安室は「Anything」で幸せそうな笑顔をたたえてファンに手を振り、最後に自身と観客のみの空間で「Fight Together」を合唱。「今日はどうもありがとうございました！ また遊びに来てねー！ バイバーイ!!」という恒例の挨拶を口にしたあと、お辞儀と投げキスを残してステージを去った。

なお、このツアーのDVD / Blu-rayは3月2日にリリース。安室は3月5、6日に台湾公演、3月26日に香港公演を実施する。