在日ファンク×SOIL、ファンクの帝王JBに捧げた「Super Bad」セッション

昨日4月27日に東京・渋谷CLUB QUATTROで行われたジェームス・ブラウンのトリビュートライブに、SOIL & "PIMP" SESSIONSと在日ファンクの2組が出演。それぞれパフォーマンスを行ったほか、アンコールでスペシャルセッションを繰り広げた。

ライブは伝記映画「ジェームス・ブラウン～最高の魂（ソウル）を持つ男～」が5月30日に封切られることを記念して企画された。この日はWODDYFUNKによるセクシーで情熱的なオープニングアクトを経て、MCセルジオムトウのハイテンションな紹介からトップバッターのSOIL & "PIMP" SESSIONSがステージへ。社長（アジテーター）の「Are you ready?」の呼びかけを口火にバンドは豪快なアンサンブルで、オーディエンスのボルテージを引き上げていく。さらに彼らはリスペクトを込めてジェームス・ブラウンの名曲のフレーズを混ぜ込み、JBファンのオーディエンスを喜ばせるライブを展開した。敬愛するアーティストのトリビュートライブで気合いが入りすぎたのか、社長のズボンが破けてしまうハプニングも発生。彼が「ひとつ白状することがあるんだ……」と神妙な面持ちで「ズボン、破けちゃったんだ」と口にするとフロアが爆笑で包まれた。MCでは元晴（Sax）が映画について言及し、「ファンクの教科書です。必修科目なんで観てください！」とアピール。するとその言葉に社長が「その言葉、もらっていい？」と元晴に請い、ほかのメンバーと観客の笑いを誘った。

転換中のDJタイムはジェームス・ブラウンの名曲が流れる中で、場内に設営されたスクリーンで「ジェームス・ブラウン～最高の魂（ソウル）を持つ男～」の予告編が上映され映画への期待感を高めていく。そして場内が十分に温まったところで、在日ファンクの出番に。楽器隊の演奏に乗せて現れた浜野謙太（Vo）は、JBばりの滑らかなステップと情熱的なシャウトでフロアを魅了していく。また浜野は中盤で「本当に光栄でございます」とイベントに参加できる喜びを明かし、ジェームス・ブラウンの影響でバンドを結成したいきさつを説明するも、「それじゃあ、ジェームス・ブラウンにあんまり関係ない曲をやります」と「城」を熱唱して観客を笑わせる。しかし「わからん」ではソウルフルな歌声を響かせ、ジェームス・ブラウンへのリスペクトを表現した。また「こうやってファンクラバーが集まれる場を大切にしようよ」という浜野の言葉がオーディエンスの心を1つにした「場」では、「場」のコール＆レスポンスがフロアを飛び交い高揚感が会場を満たした。

アンコールでは、SOIL & "PIMP" SESSIONSのタブゾンビ（Tp）、元晴、社長が再登場し、在日ファンクとともにジェームス・ブラウンの代表曲でもある「Super Bad」のカバーセッションを披露。浜野と社長は軽快なリズムとサックスの音色に乗せてシャウトを繰り出しつつ、合間にアドリブを入れながら情熱的に歌い上げる。こうして2時間半におよんだライブは、映画公開への拍車をかけるような盛り上がりをみせて幕引きとなった。