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「したコメ」チャップリン口演ライブに羽佐間道夫、若本規夫、山寺宏一ら登場

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第10回したまちコメディ映画祭in台東・声優口演ライブ「没後40年チャップリン特集」の様子。

第10回したまちコメディ映画祭in台東・声優口演ライブ「没後40年チャップリン特集」の様子。

第10回したまちコメディ映画祭in台東・声優口演ライブ「没後40年チャップリン特集」が、本日9月18日に東京・不忍池水上音楽堂で行われた。

これは、チャールズ・チャップリンが監督と主演を務めたサイレント映画に声優がライブでセリフを吹き込む上映企画。「チャップリンの勇敢」には羽佐間道夫野沢雅子若本規夫、田原アルノ、中野裕斗、たなか久美らが参加し、「犬の生活」では山寺宏一が声を当てた。

上映前には同映画祭の総合プロデューサーを務めるいとうせいこうがサプライズ登壇し、第1回のしたコメから参加し続ける羽佐間に皆勤賞を授与。メガネケースになっているマイク型のトロフィーと手作りのベルトを受け取った羽佐間は「ベルトなんて『ロッキー』以来ですよ。エイドリアーン!」と名ゼリフで会場を沸かせる。「チャップリンの勇敢」では、総勢12名による口演が行われた。映画の見せ場となるのは、浮浪者と乱暴者の追いかけっこ。若本がドスの利いた渋い声で演じる乱暴者に、羽佐間による終始とぼけた様子のチャップリンがなぜか勝ってしまうという構図に、客席から笑いが漏れる。また登場人物が多い「チャップリンの勇敢」では、観客がガヤとして“口演”する場面も。事前に羽佐間が「ガヤが声優のリトマス試験紙の1枚」と語ったせいか、声優志望の観客も多く駆け付けた会場からは、本格的なガヤが聞こえた。

続いて山寺による一人芝居の「犬の生活」が上演される。チャップリン扮する主人公トランプはもちろん、犬、ヒロイン、警官、バーテンダーと数十人もの登場人物に加え、作品の解説、ナレーション、本人によるツッコミとありとあらゆる声を作品に当てる山寺。犬との出会いの場面では、トランプのほか5、6匹の犬を演じ分けるさまに、会場から感嘆の声が上がる。続くシーンにて「ここは犬との追いかけっこが延々と続くので、犬関係のダジャレで攻めたいと思います。皆さん、気にしないで画面を見ててくださいね」と観客に呼びかける山寺。「犬に追いかけられて心臓がドックドック」「近くに逃げてもトーイ(遠い)プードル」「コーギーにお尻を噛まれてコーギ(抗議)する」といくつものダジャレをまくし立てるが、そのほとんどが画面上の出来事とリンクしており、会場は爆笑の渦に包まれる。30分以上に及ぶ口演の間、笑い声が途切れることはなかった。

上映後のトークには、声優陣に加え日本チャップリン協会の会長を務める大野裕之も登壇。「犬の生活」はチャップリン本人が音楽を付けているため、口演という形で上映するのは難しかったという。しかし、大野によるチャップリン家への尽力で、このたびの山寺による口演が実現。大野は「山寺さんが演るならという条件付きで許可をいただきました」と話す。羽佐間は「本来なら無声映画ですから、チャップリンが生きてたら許可も下りなかったでしょうけど。契約書に“山寺宏一”と書かれてるんですよ。皆さん、山寺の『犬の生活』をどうか記憶に留めておいてください」と語った。

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