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「ラピュタ」「魔女の宅急便」2週連続オンエア、“バルス”の時刻予想企画も

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「天空の城ラピュタ」 (c)1986 二馬力・G

「天空の城ラピュタ」 (c)1986 二馬力・G

宮崎駿が監督を務めた「天空の城ラピュタ」「魔女の宅急便」が、1月15日、22日に日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて2週連続で放送される。

1月15日には、冒険ファンタジー「天空の城ラピュタ」をオンエア。今年で公開30周年を数える本作は、近年では地上波放送時に、劇中に登場する滅びの言葉“バルス”が、SNSでホットワードに上がることで話題となっている。今回の放送では、“バルス”が登場する時刻を事前に予想する企画「『バルス』みんなの時刻予想」を実施。さらに「バルス」の瞬間には、まとめサイト風の特設サイトやデータ放送に何かが起こると予告されているので、ファンはそちらもチェックしてみよう。なおスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫は、“バルス”関連の盛り上がりについて「僕は好きですよ。僕、お祭り好きなんで(笑)。でも、このことを多分知らない人が、たった1人世の中にいますね。このバルスがね、これだけ世間で評判になっているのを知らないのは……誰あろう、宮崎駿ですよね(笑)」とコメントした。

翌週22日には、魔女の血を継ぐ少女キキの成長譚「魔女の宅急便」が放映される。鈴木は、宮崎がキキのキャラクター造形を生み出したきっかけを「紙ナプキンをパッと置いたんですよ。それで自分のポケットからね、細いマジックペンを出して、いきなり描いたもの……でっかいリボン。『これだね!』って言ったんですよ。『このでかいリボンがこの娘を守ってるんだ。それが思春期じゃない?』って。それがスタートでした」と回想している。

金曜ロードSHOW! 2週連続 冬もジブリ

日本テレビ系
2016年1月15日(金)21:00~23:34「天空の城ラピュタ」
2016年1月22日(金)21:00~23:09「魔女の宅急便」

鈴木敏夫 コメント

「天空の城ラピュタ」放送時に「バルス祭り」と呼ばれる現象がSNSで盛り上がっていることについて

「バルス祭り」って誰が始めたんですか。「金曜ロードSHOW!」ですか?(笑) 誰かがきっかけを作ったと思うんですよね。やっぱり誰か最初に言う人がいて、それを支持する人がいた。
僕、これってやっぱりテレビの力が大きいと思うんですよ。同じ時間に同じものを見る……ってすごく大きい。その「バルス」っていう言葉が、だいたい何時何分に出てくるっていうのは事前に皆さんわかってるわけじゃないですか。そうすると、年末のカウントダウン、そういうものに似てますよね。だからバルスの瞬間を皆で共有しようってことでしょ? それはすごくよくわかります。
だから誰が言い出したのか、そして誰が広げたのかは本当にわかりませんけれど、これはテレビ(の果たした役割)が大きかったんじゃないですかね。やっぱり皆さんが個々にね、映画館で、そしてビデオで見たって、そういう現象は起こらないわけだから。

僕は好きですよ。僕、お祭り好きなんで(笑)。
でも、このことを多分知らない人が、たった1人世の中にいますね。このバルスがね、これだけ世間で評判になっているのを知らないの……誰あろう、宮崎駿ですよね(笑)。僕も本人に言ってないし、周りの人たちもね……僕、言わないようにしているんです。そういうこと。言う必要がないんですよ。
僕は自分では(バルスを)つぶやくことはしないけれど、一度、ニコニコかな? そういう生放送で、立ち会ったことあるんですよ。そうすると、ああいうときは一種、ある興奮が生まれますよね。それはすごく、僕も楽しいです。
やっぱり仕掛けるほうだから、自分がその中に入るっていうより、みんながどうなるかに興味があるんです。みんなが騒いでくれるとすごくうれしいんですよ。

「天空の城ラピュタ」が深く、長く国民に愛されてきた理由について

皆さんに支持をいただいてきたのは、本当にうれしいことです。
お客さんやジブリを取り巻くいろんな人たち、会社を含めて、みんながジブリの作品を愛してくれている、そこがすごく大きいような気がします。

今回の放送で初めて作品に出会う子供たちに感じてほしいこと

大人向きの言い方になってしまうかもしれないけど、やっぱり世の中って現実だけじゃない、理想とか夢とかってあるわけで、現実以外の何かがあるんだってことを(子供たちに)知ってもらえればと思います。
現実や原則ばかりに縛られたら、人間ってつまらないと思うんですよ。
そうすると、宮崎駿っていう人はね……もう少し現実に縛られてほしいんですけれど(笑)。

「魔女の宅急便」制作時の秘話

「魔女の宅急便」をやろう!と。で、宮崎駿本人が監督することになったんですよね。……本人が多分悩んでたんでしょうね。「鈴木さん散歩に行こう」って言い出したんです。それでかれこれ3時間。ぐるぐるぐるぐるいろいろまわって……。
結局喫茶店に入って、2人でお茶を飲んだんですけど。もうそこで3時間ぐらいしゃべってる。で、いきなり「何作ったらいいの?」って言われて(笑)。
原作はあるし、テーマもあるんですよ。テーマっていうかストーリーも。だから僕が言ったのは、「思春期」、こう言ったんですよ。「だって宮さん、思春期の人扱ったことないでしょ?」って。そしたら、宮崎駿監督は、観念を具体化するのがすごいうまい人で……そこが彼の才能だと思うんですが……紙ナプキンをパッと置いたんですよ。それで自分のポケットからね、細いマジックペンを出して、いきなり描いたもの……でっかいリボン。「これだね!」って言ったんですよ。「このでかいリボンがこの娘を守ってるんだ。それが思春期じゃない?」って。それがスタートでした。
抽象的じゃなく、常に具体的・現実的。その大きなリボンが頭に載っかってる……って思い付いたら、あとはスッキリなんです。それで、側にジジがいる。そうすると、リボンとジジによって守られる女の子……。
宮崎駿という人は、キャラクターをどうやって作るか、突然(頭の中に)降りてくるんです。

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