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詳報!マンガ大賞2010はヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」

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本日3月17日、マンガ大賞2010の授賞式がニッポン放送イマジンスタジオにて行われた。ノミネート10作品の中から見事大賞に輝いたのは、月刊コミックビーム(エンターブレイン)にて連載中のヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」。

「いま、一番友達に勧めたいマンガ」というコンセプトで、マンガ担当の書店員を中心としたマンガ好きの有志が選出するマンガ大賞。バイオリンの生演奏とともに、大賞実行委員でもあるニッポン放送アナウンサー吉田尚記氏の司会により授賞式は開始された。

まず特別ゲストとして、「岳 みんなの山」でマンガ大賞2008を受賞した石塚真一が3年連続で登壇。読者が選定する賞をもらえることは、本当に大きな喜びだと語る。「毎年結果が気になって仕方がない。応援したい気持ちでいっぱいです」と大賞へのエールを送った。

実行委員より賞の概要が説明されたのちプレゼンターとして登場したのは、昨年の大賞受賞者、「ちはやふる」の末次由紀。「素敵な賞をいただいたのに、去年登壇出来なかったことがずっと心に引っかかっていました。今年こうしてこのステージに立てて、本当に嬉しく思います」と心境を語った。

いよいよ大賞の発表。ノミネートされた10作品がムービーで紹介されたのち、末次が手にした封筒から取り出したのは、「テルマエ・ロマエ」の単行本だった。

ヤマザキはリスボン在住のため授賞式には参加できず、代理人として担当編集である月刊コミックビーム編集長の奥村勝彦氏が登壇。末次から大賞プレートが授与された。

末次は大賞に決まる前から好きな作品だったとのことで、「よく喫茶店に持って行きます。1話完結なので、ふとした時に気軽に読める作品だと思う」とラブコール。奥村氏は堂々とした面持ちで、作者と担当編集者が本来やりたかったものを楽しくやれている作品だと喜びを語った。

ヤマザキの登場はないと誰もが思っていた矢先、スカイプで中継がつながっているとの嬉しい報告が。会場にリスボン在住のヤマザキからの肉声が届けられた。

今まで描いてきた作品の中でも群を抜いて、自分の体臭がするくらい、自然に生まれ落ちた作品だと語るヤマザキ。夫がローマおたくで、自身ももともと古代文明が大好きだったという。奥村も「執筆中、ヤマザキは完全に古代ローマの世界に入り込んでいて、周りが見えていない」と執念に満ちた執筆ぶりを紹介した。

「テルマエ・ロマエ」の始まりはプロ作家が集まる同人誌で描いた、ローマ社会の日常をつづる作品だったとのこと。同じ同人誌に寄稿していた三宅乱丈が気に入り、月刊コミックビーム副編集長の岩井氏に紹介、読み切り掲載の運びとなったという。「読み切りで終わると思っていたので、奥村さんに連載にしようと言われたときは驚きました」と本音を語った。

1巻の表紙についてのエピソードも。男性の股間が露出されているイラストについて、ヤマザキは当初隠すべきかと悩んだそうだが、奥村が「隠したらあかん!風呂は裸で入るもんや!」と一喝して決定したという抜群のコンビネーションで会場の笑いを誘った。

惜しくも大賞を逃した作品も、いずれも名作ぞろい。未読の作品がある人は、この機会に是非一読をお勧めしたい。

マンガ大賞2010最終結果

94pt 「テルマエ・ロマエ」ヤマザキマリ
89pt 「宇宙兄弟」小山宙哉
60pt 「バクマン。」大場つぐみ原作、小畑健作画
55pt 「アイアムアヒーロー」花沢健吾
48pt 「娚の一生」西炯子
47pt 「虫と歌 市川春子短編集」市川春子
46pt 「海月姫」東村アキコ
44pt 「モテキ」久保ミツロウ
25pt 「高校球児 ザワさん」三島衛里子
23pt 「アオイホノオ」島本和彦
※集計方法は投票された1位を3pt、2位を2pt、3位を1ptと換算。

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