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許斐剛、初ソロライブでテニプリキャラと踊ってデュエット!「彼らはいるんです」

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「許斐 剛☆サプライズ LIVE ~一人テニプリフェスタ~」の様子。許斐剛、皆川純子、小越勇輝のほか、手塚や跡部らキャラクターも登場した。

「許斐 剛☆サプライズ LIVE ~一人テニプリフェスタ~」の様子。許斐剛、皆川純子、小越勇輝のほか、手塚や跡部らキャラクターも登場した。

許斐剛のワンマンライブ「許斐 剛☆サプライズ LIVE ~一人テニプリフェスタ~」が、1月16日に東京・豊洲PITにて開催された。コミックナタリーでは昼夜全2公演のうち、夜公演の様子をお届けする。

「テニスの王子様」を代表作に持ち、現在ジャンプスクエア(集英社)にて「新テニスの王子様」を月刊連載しながらも、「テニプリっていいな|Smile」「テニプリを支えてくれてありがとう」と2枚のCDをリリースし、「Love Festival」など多くの曲の作詞・作曲も手がけている許斐。今回のライブは、「ハッピーメディアクリエイター時々漫画家」を名乗る許斐にとって初のワンマンライブとなる。企画、演出、脚本など、すべて許斐自らがプロデュースした。

さまざまなライブグッズも用意され、許斐の撮り下ろしフォトセットや、描き下ろしイラストをあしらったTシャツ、ブランケットなども販売。缶バッジ200種は、すべて許斐による描き下ろしだ。当日朝5時半から待機列が形成され多くのファンがグッズを手に入れようと詰めかけていたが、寒空の下で並んでいたファンに、許斐の直筆サインが入った使い捨てカイロを配るというサプライズも。このカイロは許斐が自らドラッグストアに足を運び購入したものだという。類を見ないサービス精神にTwitter上ではファン以外からも注目が集まり、開演前からライブへの期待は高まり続けていた。

いよいよステージの幕開け。新曲「サプライズ☆タイム -INSTRUMENTAL-」が流れるとステージ上に設置された白幕に許斐のシルエットが映し出される。「It's Surprise☆Time♪」の声とともに幕が開き許斐が登場すると、白いサイリウムで埋め尽くされた客席からは「許斐先生ー!」「先生ー!」という歓声が沸き起こった。神殿のようなセットの中央に立った許斐がすぐさま歌い出したのは、これまで許斐が制作した楽曲をメドレーに詰め込んだ「一人テニプリフェスタ~ハッピーメドレークリエイター許斐 剛~」。ダンサー4人を従え、初ライブとは思えぬ貫禄で振り付けを交えながらパフォーマンスを見せる。続けて昨年6月にリリースされた「テニプリを支えてくれてありがとう」を歌唱。ステージの端から端へと、ファンに笑顔で手を振る姿も見られた。

許斐は「サプライズライブへようこそ! ハッピーメディアクリエイター時々漫画家の許斐剛です」と挨拶。コールやコーラスを完璧にこなすファンに向けて「歌、一生懸命練習してくれたんだね。ありがとう」と感謝を述べる。そして「今日はとっておきのハッピーをみんなに届けたいと思っています。このサプライズライブではたくさんのテニプリキャラクターたちが遊びに来てくれています。会いたいよね?」とファンに問いかけ、「さあ誰が来てくれているのかな? まずトップバッターは……」と紹介すると、その背後に四天宝寺中のルーキー・遠山金太郎の姿が。これは許斐が描き下ろしたイラストをもとに3DCGで制作され、別室でアクターがモーションキャプチャーのスーツを着て踊る姿をリアルタイムで投影しているのだという。最新技術を駆使しながら、許斐と金太郎は「テニプリ Fantastic Bazarのテーマ」をデュエット。2人が交互にダンスを披露したり、ハイタッチをしたりと、あたかもそこにキャラクターがいるような演出に、ファンは興奮を抑えきれない様子だった。金太郎は「大阪から走ってきたから喉乾いたわー!」と話し、水を飲む許斐におねだりポーズ。「みんな! 四天宝寺コールやってくれる? ドンドンドドドン四天宝寺!」と観客とコールアンドレスポンスを楽しみ、「財前のバッジ買うてったろー」とステージを後にした。

次に登場したのは青学(せいがく)テニス部より不二周助。このライブのため、ロックVer.にアレンジされた「Grand Slam」を、2人は息ぴったりなシンメトリーのダンスとともにデュエットした。許斐が「不二くん、ありがとう」と伝えると、不二は「こちらこそ。参加できてうれしいです」と、作者とキャラクターの会話が生まれる。不二が「みんなありがとう!……これが、僕の本気だよ」と決めゼリフを放つと、ファンからは黄色い歓声が。続けて不二は「世間ではスムージーブームですけど、青学では15年以上前から流行ってますよね。乾汁」と、許斐は「そ、そうだね…」とタジタジになりながら返答。さらに「だめだよ。先生をフリーにしちゃ」と作中のセリフを交えて会場を盛り上げる。

「次は誰が来てくれるのか楽しみだね」と許斐が期待を煽ると、登場したのは王者立海の部長・幸村精市。「幸村くんにはぜひこの曲を歌ってほしいな」と、「テニプリっていいな」と両A面曲である「Smile」を2人で披露する。幸村が「みんな、ありがとう! 許斐先生と歌で共演できたよ。ねえ、先生?」と語りかけるも、どうやら許斐の様子がおかしい。うつむいたまま、なかなか返事をしない許斐に向かって幸村は「先生、なぜか五感を奪われてしまったみたいだ。この後大丈夫かな……」と心配そうにしながらもステージを後にしてしまった。五感を取り戻した許斐は「幸村くんの歌の上手さに、五感を奪われてしまったよ」と笑顔を見せる。ここまでを振り返り、許斐は「キャラクターと生身の人間がリアルでやり取りするライブは世界初らしいです」と説明。また「彼らは、本当にいるんです!」とキャラクターがそこに存在することを宣言すると、ファンからは悲鳴にも似た歓声が上がった。

続けて「2.5次元ライブという新たな挑戦ができたのは、仲間たちの信念と諦めない心、“勇敢な心”だと思います」と語りつつ曲紹介。「準備はいいかな、白石くん?」と許斐が確認すると、白石蔵ノ介が「んんーっ、絶頂(エクスタシー)! 先生も、オーラ増しとるでぇ」とおなじみのセリフを交えて登場した。2人はバラードVer.にアレンジされた「Brave heart」を、見事なハモリを披露しつつ、しっとりと歌い上げてみせた。

空気は一転し、「ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン」でリョーマ役を4年間にわたり務めた小越勇輝が、リョーマに扮し登場。作者である許斐とリョーマの会話を歌った「フェスティバルは突然に」をデュエットする。「みんな、楽しんでる?」と客席を煽りつつ、スマッシュのフォームを交えてパフォーマスをする小越。また間奏部分では「リョーマ、ちょっと背が伸びた?」「そうっすね。先生って本当にマンガ家なんですか?」「うん、時々ね。ところでリョーマ、10年後テニミュ出演依頼が来たらどうする?」「何役っすか?」「海堂」「無理っすね」「じゃあデューク」「もっと無理っすね」「カルピン」「……」「うそうそ、数年後のリョーマは?」「やるっす!」という微笑ましい会話が繰り広げられ、2人は肩を組み合った。

「ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2014」以来、約1年2カ月ぶりにリョーマの格好に扮した小越。「久々に(青学ジャージを)着たもんですから。よかったです、喜んでもらえて」と照れ笑いすると、許斐は「そりゃ喜ぶよ! 『プリンス・オブ・テニミュ』だもん」と賞賛する。そして出演依頼を受けたときのことを振り返り「びっくりしましたよ! 先生がまさかソロライブをやるなんて」と会場の笑いを誘いつつ、「しかもまたリョーマになれるなんて、こんな素敵な話はないですよ」と話すと大きな歓声が沸き起こった。さらに前日まで金髪だったという小越は、リョーマになるために黒髪にしたことを明かす。また現在、名古屋で公演を行っている「『テニミュ』3rdシーズン」のキャストからもVTRが到着。青学、山吹、ルドルフのオールメンバーが、会場にエールを贈った。

そして許斐は「このライブのために新曲を4曲作りました」と、月刊連載を行っているマンガ家とは思えぬ告白をし、次の曲を紹介。「マンガの中のキャラクターが読者のことをほんのり好きになるという、ちょっと切ない歌になっています」と、新曲「悲しいね…キミが近すぎて」を披露する。スクリーンには許斐が洋館で憂いを帯びた表情で歌うPVが投影された。再び白幕が下り、オーケストラVer.にアレンジされた「TENNIVERSARY」をバックに、「テニスの王子様」1巻から「新テニスの王子様」最新巻までの原作マンガのコマが次々に映し出される。思い出の名シーンにファンは酔いしれ、感動のあまり涙する人も。

許斐が衣装チェンジを終え舞台に戻ってくると、再びキャラクターがゲストに登場。立海大附属の丸井ブン太とともに「Dear Prince ~テニスの王子様達へ~」を歌唱し会場を盛り上げる。続いて「どうやら、間に合ったようだな。先生、ご無沙汰しております」という声が聞こえると、「ドイツからわざわざ来てくれたの?」と返答する許斐。そこには「油断せずに、テニプって行きましょう!」と、青学テニス部部長・手塚国光の姿が。サンバの曲調が特徴な明るい楽曲「テニプって行こう」がパフォーマンスされ、「Winning ShotはLASER BEAM」と歌う箇所では、許斐の指からレーザービームが放たれる。許斐のソロパートでは、両手を下から上に上げる動作で盛り上げようとする手塚の姿も見られた。演奏が終わるやいなや「あーん、手塚」と跡部景吾が登場。黄色い声援に包まれながらも「ドイツで歌のプロにでもなったのか?」と語りかけるが「跡部、後は任せたぞ」と手塚は退場していく。

すぐさま客席から起こる「氷帝コール」。跡部が「パチーン!」と合図をするとコールが鳴り止み、「Adventure Hero」のイントロが流れはじめる。許斐はタオルを回しながらファンを盛り上げ、跡部は「俺様たちの美技に酔いな」と決めゼリフ。また「先生、今年の俺の誕生日、ひとつ派手に頼みますよ」と毎年社会現象となっている生誕祭について触れると、許斐も「りょーかい!」と気のいい返事を返し跡部を見送る。続けて「跡部様、別のライブに行ったのかな?」とファンを笑わせていた。

そしてアニメ「テニスの王子様」シリーズで越前リョーマ役を演じる皆川純子が「ねえみんな、楽しんでる?皆川リョマ子、いきまーす!」と、満を持して登場。許斐がTwitterにて「青学ファン感涙の曲」と告知していた新曲「青学テニス部に捧げるヤッホー」が披露された。青学レギュラー陣によるセリフ部分も全員分用意されており、すべて新たにレコーディングされたという。皆川がリョーマの声色で「みんな、待っててくれた?」と話すと、ファンからは大きな歓声が上がる。また楽屋でライブを見ていたという皆川はここまでを振り返り、「『TENNIVERSARY』は始まって1秒で号泣ですよ」と話すと、許斐は「俺は絵が下手くそだなと思って見てたけど(笑)。全部描き直したいな」と漏らす。これにはファンからも「えー!」という声が上がり、皆川も「ダメダメ! あの絵を見ていろいろ蘇るんですから!」と必死で止めていた。

いよいよ終盤に入り、許斐は「今日は来ていただいて本当にありがとうございます。みんながこうやって好きでいてくれるキャラクターたちを、これからもよろしくお願いします」と挨拶。そして「みんなと一緒に歌いたいです」と「テニプリっていいな」を観客と大合唱する。ファンの歌声に許斐は「すごい! 上手!」とうれしそうな笑顔。楽曲後半ではさまざまなテニプリキャラの歌声が入り混じっていた。最後に許斐は、新曲「ハッピーメディアクリエイター時々漫画家」を歌唱。こちらは自身の職業への使命感を歌った楽曲だ。

本編が終了すると、早くも客席からは「ラブ! ラブ! フェスティバル!」とアンコールを求める声が。「アンコールありがとうございます。なかなかマンガ家はアンコールもらえないからね(笑)」と笑顔を見せながら、再び許斐が登場する。そして許斐がマイケル・ジャクソン、チャップリンとともに尊敬する存在だというササキオサム(ex.SCRIPT / MOON CHILD)がゲスト出演。ササキが「先生、女の子にモテモテじゃないですか」と突っ込むと、「いやいや、(人気なのは)キャラクターだよ」と謙遜する。ファンからは「先生、大好きー!」という声が上がっていた。そして2人は劇場版「テニスの王子様 二人のサムライ The First Game」の主題歌である「青春グローリー」を披露。ササキはアコースティックギターをかき鳴らし、2人で息のあったデュエットを展開する。許斐は「今日一番緊張した!」と、憧れの人との共演を噛みしめていた。

そして許斐が「リョマ子ー」と呼びかけると、再び皆川が登場。「今回は本当に先生のすごさを思い知ったよね。先生ががんばれるのは、みんなが本当に100%、120%の愛を持って、全力で応援してくれるから、先生もみんなに楽しんでもらいたいって、そういう気持ちでいるから実現してるんだ。だから本当にみんなのお陰だと思うんです。ホントにありがとう」とファンに感謝を述べると、会場は感動の空気に包まれる。そして許斐が、リョーマと許斐が描かれたグッズTシャツに着替えてくると、大量の描き下ろしイラストが使用されたグッズに話が及ぶ。「いっぱい描いたんだよ。みんなが喜んでくれるのを思い浮かべながらいっぱい描いてやるぞって。誰もやったことないことをやろうって。それが、ハッピー……?」と会場に呼びかけると、ファンは声を揃えて「メディアクリエイター!」と叫んだ。そして2人は「テニプリFEVER」を熱唱し、ライブのボルテージも一気に最高潮に達する。

ここで「サプライズ☆タイム」が流れ、許斐の口から「サプライズタイム!」の声が。期待と焦燥でさまざまな声が上がる中、スクリーンには「テニプリフェスタ2016 秋開催決定!」の文字が映し出される。会場からは割れんばかりの歓声が沸き起こり、許斐&皆川とファンがバンザイ三唱。許斐が「正式に決まりました!」と10月15・16日に東京・日本武道館で行うことを告知すると、悲鳴にも似た声が上がる。また昨年6月にリリースしたCDには「テニプリフェスタ」に繋げるメッセージを込めていたことも明かされた。許斐は「こうやって次のステージにバトンを繋げることができてうれしく思っています」と、感慨深げ。

ラストは「テニプリフェスタ2011」のテーマソングでもあった「Love Festival」を小越も交え、3人で披露。不二、跡部、幸村、白石も再び登場し、天井からはハート型の“フライングハート”が舞い落ちる。作品への愛がこもった演出とパフォーマンスで、会場はまさに“ハッピー”な空気に包まれていた。小越は「『テニスって楽しいじゃん!』っていう気持ちでいっぱいです。『テニプリっていいな』を聞いて昔のMVのことを思い出したりしました(笑)。「テニプリ」って、先生がいて、原作があって、アニメがあって、テニミュがあって、ファンのみなさんがいて、たくさんの関係者のみなさんがいて、大きな輪になってるなと思いました。そんなに愛される作品に携わることが出来て本当に幸せだなと思います」と思いを伝えると、許斐は「すごくコメントがうまくなったね」と親のような視線を送る。皆川は「サプライズでテニフェスが発表になって、今年まだまだ楽しいことがあると思うとうれしいね。これからもテニプリを愛してください。もっともっと愛せないようじゃ……」と、小越に近づき、2人で「まだまだだね!」と声を揃えた。

そして許斐は「この人がいなければこのライブは実現しませんでした」と、サプライズで松井プロデューサーを呼び込む。松井Pは「今回のライブの発想も1人で全部作り上げて、マンガ家ではないですよね(笑)。先生いわく宇宙初みたいなことを今日ここにいるみなさんと経験できて、とても素敵な1日になりました。本当にどうもありがとうございました」とコメント。許斐は「半年前にこの話をもらったときに、映像間に合うのかなとか、間に合わなかったら紙芝居でもいいから全部描いてやるぞって思っていたのが、こんな素晴らしい形のライブになって、本当にみなさんに感謝しています」と話しつつ、感無量で言葉に詰まる場面も。「1つひとつやるって信念を持ってやればすべて叶うと思っているので、フェスタに関しても、今後の『新テニスの王子様』を盛り上げていくことについても、まだまだがんばっていこうと思っています」と力強く宣言。そして「でも同じことはやらないので、また新しいことをやって、みなさんにサプライズを届けられたらなと思っています。これからも『テニスの王子様』とハッピーメディアクリエイター時々漫画家の許斐剛をよろしくお願いします」と締めくくり、約2時間半に及んだワンマンライブは大盛況で終了した。

「許斐 剛☆サプライズ LIVE ~一人テニプリフェスタ~」2016年1月16日 豊洲PIT セットリスト

01.サプライズ☆タイム -INSTRUMENTAL-(新曲)
02.一人テニプリフェスタ~ハッピーメドレークリエイター許斐 剛~
03.テニプリを支えてくれてありがとう
04.テニプリ Fantastic Bazarのテーマ(w/遠山金太郎)
05.Grand Slam ~Rock Version~(w/不二周助)
06.Smile(w/幸村精市)
07.Brave heart ~Ballade Version~(w/白石蔵ノ介)
08.フェスティバルは突然に(w/小越勇輝)
09.悲しいね…キミが近すぎて(新曲)
10.TENNIVERSARY -Orchestra Instrumental-
11.Dear Prince ~テニスの王子様達へ~(w/丸井ブン太)
12.テニプって行こう(w/手塚国光)
13.Adventure Hero(w/跡部景吾)
14.青学テニス部に捧げるヤッホー(新曲)(w/皆川純子)
15.テニプリっていいな
16.ハッピーメディアクリエイター時々漫画家(新曲)
〈アンコール〉
17.青春グローリー -Acoustic Version-(w/ササキオサム)
18.テニプリFEVER(w/皆川純子)
19.Love Festival(w/皆川純子、小越勇輝)

(c)許斐 剛/集英社 (c)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト

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