来年3・4月に東京・シアタークリエで上演される
これは映画「俺たちに明日はない」で知られる、1930年代に実在したギャングのカップル、クライド・バロウとボニー・パーカーを題材にしたミュージカル。脚本をアイヴァン・メンチェル、歌詞をドン・ブラック、音楽をフランク・ワイルドホーンが手がけ、2011年にアメリカ・ニューヨークのブロードウェイで初演された。日本では2012年に初めて披露され、昨年には宝塚歌劇版も上演されている。今回の上演版では、上演台本・演出を瀬戸山美咲、訳詞を高橋知伽江が担う。
柿澤は「デスノート THE MUSICAL」の主人公・夜神月役や、ミュージカル「ジキル&ハイド」のタイトルロールなどを務めてきた。本作への出演が決まったときの心境について、柿澤は「僕って犯罪っぽい役のイメージなのかな」と苦笑いを浮かべつつ、「クライドは悪事に手を染めるけど、“男が憧れる男”というか、人を惹き付ける魅力があると思う。犯罪のイメージ一色ではなく、彼が持つ要素の1つひとつと向き合えたら」と語る。矢崎は「シアタークリエで主演を務めるのが初めてなので、『ここまで来たな』という気持ち」と明かす。クライドについては「ただのならず者というだけではなく、強い怒りを抱えている。クライドと向き合いながら、彼が何に怒っているのか考えたい」と述べ、続けて「カッキーが演じる姿をすごく想像できる役ですよ」と話した。
音楽を手がけるワイルドホーンについて、過去にもミュージカル「アリス・イン・ワンダーランド」、「デスノート THE MUSICAL」などで彼の楽曲をたびたび歌っている柿澤は「ワイルドホーンさんの曲を歌うのは大変で、半分冗談でご本人に『しんどい!』と伝えたら『俳優がくたくたになるように書いたからそれが正解』とおっしゃっていました(笑)。彼からは『必ずしも楽譜通りじゃなくても、心が動いたならキーを上げたり、フェイクを入れたりしてOK』と言われています。今回もお客様が好きそうなキャッチーなフレーズが多いのでがんばります」とコメント。ワイルドホーンが音楽を担当したミュージカル「ドラキュラ」「スカーレット・ピンパーネル」に出演した矢崎は「ワイルドホーンさんは、俳優に寄り添ってくれる気さくな方ですよね。カッキーの言う通り今回の楽曲もハイカロリーで大変ですが、公演期間中はコンディションを維持するためにどう向き合うか考えていきたい」と話した。
今回柿澤は、2016年のミュージカル「ラディアント・ベイビー」以来約9年ぶりにシアタークリエに登場。柿澤は同作の公演期間中にけがをしてしまったことを振り返り、柿澤は「前回悔しい思いをしたので、今回はなんとしても良い思い出にしたい」と言葉に力を込める。また「ジャージー・ボーイズ」で何度もシアタークリエの舞台に立ってきた矢崎は「クリエには、僕の血も涙も全部染み込ませてきた(笑)」と言い、「つらさや怖さだけでなく、楽しかった記憶も詰まっていて、今では安心できる劇場だと思っています」と笑顔を浮かべた。
取材会では、共に1987年生まれで同い年の2人が互いの印象について語る場面も。柿澤は「僕はミュージカルに限らず、広い意味での表現活動をやっていきたいと思っています。だから矢崎くんが幅広くお仕事をしていることに刺激を受けているし、勉強させてもらっていますね」と矢崎に視線を送る。矢崎は「意図せず褒められてうれしい」と頬をゆるめつつ「僕も、仕事の依頼をいただいたとき『カッキーならどんな選択をするかな』と考えることがあるんです。同い年だけど彼は“道の先を行ってくれる俳優”というイメージですね」と柿澤に笑顔を向けた。
さらに本作がボニーとクライドという“バディ”の物語であることにちなんで、2人は自分の仕事に欠かせない“相棒”とも言える習慣やアイテムについて語った。柿澤は「バレエの恩師が考案したストレッチ」だと即答し、「30分やると全身が温まるので、ミュージカルでもストレートプレイでもオフの日でも続けていますね」と答える。のど飴が“相棒”だという矢崎は「『これだ!』と思えるのど飴に出会えて。ドラッグストアで普通に買えるものを、2種類混ぜて舐めています」と回答。続けて矢崎が「それと最近はサウナ。疲れがスッと抜けるので今後は必須かも」と言うと、サウナ好きの柿澤も「良いね! 僕も仕事終わりによく行ってる」と答え、2人は“サウナトーク”で盛り上がっていた。
公演は来年3月10日から4月17日までシアタークリエで行われる。チケットの一般販売は12月21日11:00にスタート。
ミュージカル「ボニー&クライド」
2025年3月10日(月)〜4月17日(木)
東京都 シアタークリエ
2025年4月25日(金)〜30日(水)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
2025年5月4日(日・祝)・2025年5月5日(月)
福岡県 博多座
2025年5月10日(土)・11日(日)
愛知県 東海市芸術劇場 大ホール
スタッフ
脚本:アイヴァン・メンチェル
歌詞:ドン・ブラック
音楽:フランク・ワイルドホーン
上演台本・演出:瀬戸山美咲
訳詞:高橋知伽江
出演
クライド・バロウ:
ボニー・パーカー:桜井玲香 / 海乃美月
バック:小西遼生
ブランチ:有沙瞳
テッド:吉田広大 / 太田将熙
エマ:霧矢大夢
シュミット保安官:鶴見辰吾
石原慎一 / 彩橋みゆ / 池田航汰 / 神山彬子 / 齋藤信吾 / 社家あや乃 / 鈴木里菜 / 焙煎功一 / 広田勇二 / 三岳慎之助 / 安田カナ
※齋藤信吾、社家あや乃はスウィング。
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矢崎広 @hiroshi_yazaki
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