このライブではドレスコードとして“白”が設けられ、フロアはそれぞれ白いアイテムを身につけた超満員のファンで真っ白に染め上げられた。開演時刻を迎え幕が開くと、やしちゃん(B)、ルリちゃん(Dr)、サポートギターの長岡亮介、そしてサポートキーボードの2人の5人がステージに。この5人による「夜曲」の演奏でライブがスタートし、ルリちゃんの「白兵戦」という言葉に続いてアヴちゃん(Vo)が登場した。白いシャツに白いショーツというシンプルかつ大胆なコスチュームで「鏡」「イミテヰション」「デスコ」と、強力なナンバーをノンストップで次々と披露。会場はすさまじい熱気に包まれた。
「ストロベリヰ」が終わると、アヴちゃんはマイクをステージに叩きつけるように置いて一旦退場。そして衣装を花柄のドレスと白いブラウスに改め、「待つ女」からライブを再開する。「火の鳥」では「今日一叫んでごらん!」というアヴちゃんの煽りに応え、オーディエンスが一斉にシャウト。「バブル」ではアヴちゃんと多数の観客が扇子を振り回し、フロアをダンスホールに変えた。
その後赤いウィッグに白いミニワンピース姿にチェンジしたアヴちゃんがステージに現れると「告げ口」のイントロが始まる。ここからの終盤戦では激しくもシリアスなナンバーを立て続けに演奏していき、場内の緊張感と熱気をさらに高めていく。「戦闘を開始します」というアヴちゃんの言葉とともに始まった「Ψ」では、やしちゃんがロック色の強い豪快なベースソロを披露し、「無題」ではアヴちゃんが「いかんといてっていうたらいかんかった?」「まだありがとうなんて言えへん」とつぶやく。「鉄壁」で本編が終わると、アヴちゃんはマイクを置いてステージから走り去り、残るメンバーはゆっくりと歩いて姿を消した。
鳴りやまないアンコールの声に応えて再び幕が開くと、アヴちゃんは「ありがとうございました」と一言感謝の言葉を述べる。アンコール1曲目「溺れて」に続き、このライブのラストナンバーとして披露されたのは「棘の海」。ラストにふさわしい歌詞を荘厳なパフォーマンスとともに歌い上げたアヴちゃんは、涙をぬぐいながらも笑顔で再び「ありがとうございました!」と叫ぶ。アウトロ中に幕が閉じ、演奏が終わって幕が開くとアヴちゃんと同じ衣装を着たマネキンのみが中央に立っている。ファンの前からそっと姿を消したメンバーに向け、会場からは感謝と再会への思いを込めた拍手が鳴り続けていた。
女王蜂 単独公演「白兵戦」
2013年2月22日 SHIBUYA-AX セットリスト
01. 夜曲
02. 鏡
03. イミテヰション
04. デスコ
05. 八十年代
06. ストロベリヰ
07. 待つ女
08. 鬼百合
09. 人魚姫
10. 火の鳥
11. バブル
12. 告げ口
13. Ψ
14. 無題
15. コスモ
16. 鉄壁
<アンコール>
17. 溺れて
18. 棘の海
※記事初出時、本文の演奏曲名に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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女王蜂、活動休止前ラストライブで荘厳パフォーマンス http://t.co/XxRKr0W6SD