BAWDIES×マリーズ紅布対バンで豪華セッション実現

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11月22日に東京・新宿red clothにて、THE BAWDIES毛皮のマリーズの対バンライブ「紅布 The 8.3rd anniversary」が開催された。

「SOUL MAN」を熱唱する志磨遼平(写真左)とROY(右)。

「SOUL MAN」を熱唱する志磨遼平(写真左)とROY(右)。

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ライブを無事終え、笑顔で抱擁を交わす志磨遼平とROY。

ライブを無事終え、笑顔で抱擁を交わす志磨遼平とROY。

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フロアに降りて「KEEP ON ROCKIN'」を演奏するTHE BAWDIES。

フロアに降りて「KEEP ON ROCKIN'」を演奏するTHE BAWDIES。

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1stアルバム「戦争をしよう」の楽曲のみを演奏し、原点回帰ともいえるステージを披露した毛皮のマリーズ。

1stアルバム「戦争をしよう」の楽曲のみを演奏し、原点回帰ともいえるステージを披露した毛皮のマリーズ。

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ともに初の日本武道館公演を控えたTHE BAWDIESと毛皮のマリーズにとって、新宿red clothは結成初期からひんぱんにライブを行ってきた思い出深い会場。しかも毛皮のマリーズは12月31日をもって解散するため、この2組による対バンはこれが最後となる。

チケットを手にすることができたラッキーな観客を前に、まずは毛皮のマリーズがトップバッターを飾った。「愛の讃歌」が流れる中、メンバーが1人、また1人とステージに現れ、最後にピンクのジャケットを着用した志磨遼平(Vo)がステージに登場。そのまま「LOVEDOGS」から勢いよくライブをスタートさせた。志磨はマイクで頭を叩くなどアグレッシブなアクションで観客を煽り、越川和磨(G)はワイルドなギタープレイでライブを盛り上げていく。そして、そのまま「BORN TO MEET YOU」「ロマンチック」といった初期の楽曲を間髪入れずに演奏していった。

最初のMCで、志磨は「今日は2006年のred clothにようこそ!」と挨拶。続けて「俺たち、毛皮のマリーズっていうんですけど、今年初めてインディーズからCDを出したので、今日はそのアルバムからやります」と語ると、観客はこの日のライブが2006年発売の1stアルバム「戦争をしよう」の楽曲が中心の特別な内容になることを把握し、喜びの声を上げた。

志磨がアコースティックギターを抱えると、「ちょっとスローなナンバーだから、みんな退屈かもしれないけど」と言って「或るGIRLの死」を歌唱。そして越川もエレキギターからアコギに持ち変えると、今度は志磨と越川だけでアコースティックナンバー「(MY) JOHNNY SUE」を披露し、会場の雰囲気を一変させた。独特の世界観を作り上げた2人に向けて、客席からは「名曲!」などの叫び声も上がった。

ミディアム曲の連発で一旦クールダウンしたあと、マリーズは「アンプリファイヤー」から再び攻めモードに突入。ジャケットを脱いだ志磨は、それまで以上にステージをアグレッシブに動き回る。越川はギターアンプに向かってフィードバックノイズを発生させ、栗本ヒロコ(B)と富士山富士夫(Dr)はバンドのボトムを支え、より重厚な音世界を作り上げていった。「“FUJIYAMA-FLASH”」「世界のトップ」「VELVET GOLD MAY」と曲を重ねるごとに、彼らの演奏はより熱を帯びていき、ラストナンバー「BOYS」ではついに志磨が客席の頭上を転がり、その後フロアに降りて歌う圧巻のパフォーマンスで会場を沸かせた。そして、観客との一体感が最高潮に達したところで、45分にわたるステージは終了。志磨は「サンキュー」と一言だけ残し、ステージを去った。

マリーズのライブ終了後、転換時間を経てステージに現れたのは、新宿red clothで両バンドを長年見守ってきた猪狩店長。彼は今回の対バンライブが実現した経緯を説明してから、各バンドとの思い出をファンに語っていった。その思い入れの強さからか、当初予定されていた5分を大幅にオーバーし10数分にわたって各メンバーの魅力を説明。客席の中には、猪狩店長の話を聞きながら涙するファンの姿も見受けられた。

盛大な拍手を背に猪狩店長がステージを降りると、SAM & DAVE「SOUL MAN」が会場に流れ始める。そして、THE BAWDIESのメンバーがステージに現れると、再び客席からは大歓声が沸き起こった。メンバー4人はアイコンタクトを取ったあと、勢いよく「HOT DOG」からライブをスタート。MARCY(Dr)の叩き出すビートに合わせ、観客は力一杯ジャンプしていく。

ROY(Vo, B)が「今日は特別な日なんで、もっと来てくれますか?」と力強く叫ぶと、そのまま「EMOTION POTION」に突入。キラーチューンの連発に、客席は興奮のるつぼと化した。曲中盤のブレイクパートでは、JIM(G)が「もっとデカい声もらっていいですか?」と観客を煽る。そしてROYの強烈なシャウトを経てバンドの演奏が再開し、早くもクライマックスと言えるような盛り上がりを見せた。

ROYの「思いっきり楽しみましょうね」という挨拶に続いて、THE BAWDIESは「JUST BE COOL」「I'M A LOVE MAN」といった人気ナンバーを連発。「LOVE YOU NEED YOU」ではROYとTAXMAN(G, Vo)の息の合ったツインボーカルが、会場を愛情たっぷりに包み込んだ。

ライブ中盤のMCでは、JIMが「昔から一緒にやってるマリーズと、またここでやれてうれしい」と発言。続いてROYが「俺らもマリーズもここに育ててもらった。red clothはTHE BEATLESで言うところのキャバーンクラブなんだよね。マリーズとはインディーズの頃から一緒で、お互いに刺激し合ってきた。日本で一番好きなバンドです」と、思い入れたっぷりに語った。

ライブ後半戦に突入すると、「YEAH」「I BEG YOU」といった新旧のアッパーチューンで再び会場をヒートアップ。「B.P.B」ではTAXMANがリードボーカルを務め、笑顔に満ちた客席に向けて「この景色を目に焼き付けて、最後まで楽しみましょう!」と語りかけた。

THE BAWDIESの4人は汗だくになりながらも、ファンキーな「YOU GOTTA DANCE」、新たなアンセム「A NEW DAY IS COMIN'」を立て続けに演奏。最高の盛り上がりの中、ライブは幕を閉じた。

しかし、客席からはアンコールを求める手拍子が鳴り止まない。すると、MARCYがステージに再登場し、「本当に今日は楽しいですね!」と挨拶。続いてROYが「せっかくなんで、もう少し付き合ってもらえますか?」と言って昔red clothに出演していた頃のようにROY、JIM、TAXMANがフロアへ降り、「KEEP ON ROCKIN'」を勢いよく演奏し始めた。より間近で演奏するバンドを前に、フロアの観客は大興奮。メンバーはもみくちゃになりながらも演奏をやり遂げ、満面の笑みを見せた。

そして、ROYが「せっかくなんで、もう1曲! ゲストがいます……もし今の気持ちが届いたなら、出てきてくれますか?」と語りかけると、会場後方の出入り口からマリーズのメンバーが登場。ROYが栗本に自分のベースを渡すと、マリーズとTHE BAWDIESの8人でSAM & DAVE「SOUL MAN」のカバーを演奏し始めた。このスペシャルプレゼントに、会場の熱気は一気に沸点へ。1コーラス目をROYが英語詞で、2コーラス目を志磨が日本語詞で歌うという、それぞれのカラーが強く出たカバーで、観客を大いに楽しませた。また越川は、最初こそギターを弾いていたが、途中でギターをアンプの上に置き、後方でうちわを持って踊っていた富士山と同じように、ステージ上で楽しげに踊ってみせた。

武道館ライブを控えた2組による貴重なセッションが終わると、ROYと志磨は笑顔で抱き合う。そして志磨が「日本が誇る最高のソウルマン、ROYに最高の拍手を!」と叫ぶと、続いてROYも「日本が誇る最高のロックンロール、志磨くんに最高の拍手を!」と言ってお互いを讃え合った。そして、8人が1列に並び、肩を組んで観客に挨拶。夢のような対バンライブはこうして幕を閉じた。

「紅布 The 8.3rd anniversary」2011.11.22@新宿red cloth セットリスト

■毛皮のマリーズ

01. LOVEDOGS
02. BORN TO MEET YOU
03. ロマンチック
04. 或るGIRLの死
05. (MY) JOHNNY SUE
06. アンプリファイヤー
07. “FUJIYAMA-FLASH”
08. 世界のトップ
09. VELVET GOLD MAY
10. BOYS

■THE BAWDIES

01. HOT DOG
02. EMOTION POTION
03. JUST BE COOL
04. I'M A LOVE MAN
05. LOVE YOU NEED YOU
06. IT'S TOO LATE
07. YEAH
08. I BEG YOU
09. B.P.B
10. YOU GOTTA DANCE
11. A NEW DAY IS COMIN'
<アンコール>
12. KEEP ON ROCKIN'
13. SOUL MAN (毛皮のマリーズとのセッション)

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J.J.Oompa Loompa @uprp0101

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ハズレたんですこれ😭

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