この公演は、3月より行われてきたツアー「Ayumu Imazu HALL TOUR 2025 “ERA”」の千秋楽として行われたもの。初の屋外ワンマン、そして初のバンドセットライブという初物尽くしのこの公演でAyumuは、2時間強にわたり歌唱とダンスを目一杯届けた。
にぎやかなハンドクラップがオーディエンスの期待感を表すように鳴り響く中、Shin Sakiura(G)、別所和洋(Key)、直井弦太(Dr)、齋藤大陽(B)からなるバンドメンバーが登場。力強く音を鳴らしたのち、Ayumu Imazuが姿を現すと、客席から黄色い歓声が湧き上がる。彼は「Stranger」でライブの幕を開け、生バンドならではの肉体的なサウンドにミックスボイスを乗せて届けた。さらにAyumuとともにステージを盛り上げるダンサーAI'M CREATIVEが登場し、総勢12人で「BANDAGE」がパフォーマンスされると、会場の熱気はみるみるうちに増幅。「今日はこの空間をパラダイスにしたいと思います」という宣言に続けて披露された「PARADISE」では、さわやかなハウスサウンドとアグレッシブなダンスにオーディエンスが魅了された。
初のバンドセットライブの実現に感慨をにじませつつ「これがAyumu Imazuの100%なんだなって思えるので、今日は全力でライブさせていただきます」と語ったAyumuは、「浮遊夢」「HONEYCOMB」などを続けざまに披露。観客はハンズアップをしたり手を打ち鳴らしたりしながら、時に大きな歓声を上げてライブを全力で楽しんだ。中盤に差し掛かった頃には
あたりが薄暗くなった頃、Ayumuはハイチェアに腰かけながら「雨跡」をしっとり歌唱し、メロウな空気を醸し出す。さらに、親友のために今回完成させたという未音源化曲「あなたといたい」、伸びやかな歌声を聴かせた「Sunshower」などが披露され、ボーカリストとしての魅力が存分に提示される。かと思えば激しいダンスパフォーマンスで会場のボルテージを一気に上昇させるAyumu。そのままアッパーチューンを怒涛の勢いで連発すると、「Where Do We Go!」ではオーディエンスにスクラムを促して、すっかり暗くなった野音に一体感を生み出す。改めて12人でライブを作り上げられたことへの万感の思いを言葉にしながら、「でも俺が目指すのはまだまだ上。スーパースターになるまでよろしくお願いします」と語った彼は、ラストに「Superstar」を披露。タイトなバンドサウンドにキレのあるダンス、そして躍動感のある歌声がひとつになって届けられ、強い熱気に包まれたままライブが締めくくられた。
熱のこもったアンコールに導かれ、Ayumuは再びステージに姿を現す。ライブ翌日が誕生日だという彼に祝福の拍手が贈られる場面もありつつ、「ATARI」のパフォーマンスで野音は再びにぎわいを増していく。そしてバンドメンバーを代表して直井、この公演をもってAI'M CREATIVEを離れるRIKIがそれぞれ思いを語り、温かな空気に包まれたところでAyumuは「Colors」をパフォーマンス。動き続けても衰えることのないハリのある歌声で、最後まで観客を惹き付け、ライブをフィナーレへと導いた。
セットリスト
「Ayumu Imazu LIVE 2025 “ERA - FINAL –”」2025年5月11日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)
01. Stranger
02. BANDAGE
03. PARADISE
04. 浮遊夢
05. Butterfly
06. HONEYCOMB
07. LIVE IT UP! (feat. Furui Riho)
08. Don't Mind Me
09. THRIFTED
10. Obsessed
11. 雨跡
12. あなたといたい
13. Strawberry kiss
14. Sunshower
15. Over You
16. Light Up
17. Where Do We Go!
18. Tangerine
19. Superstar
<アンコール>
20. ATARI
21. Colors
ハタサトシ / 畑 聡 @SatoshiHata
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