須田景凪、1年ぶりワンマンで充実の日々を音に乗せて「人生で一番音楽を楽しんでいる」

須田景凪のワンマンライブ「須田景凪 LIVE 2022 “昼想夜夢”」の東京・中野サンプラザホール公演が5月14日に行われた。

「昼想夜夢」は5月6日に大阪・オリックス劇場、14日に中野サンプラザホールで行われたライブで、須田にとっては約1年ぶりのワンマン公演。作品に紐付いたライブではないことから新旧交えたセットリストが用意され、須田は1年分の思いを放出するような熱いパフォーマンスを展開してファンを楽しませた。また本公演には映像演出が多数用意され、ステージの前方に垂らされた紗幕、後方の白ホリゾントにはアボガド6、える、bondbond、よしだなすび、吉野耕平らが手がけた映像が映し出されてライブを彩った。

開演時間を迎えるとステージ前方の紗幕にさまざまな風景が映し出され、そこに足跡が付いていく。観客の期待感が高まったところで公演タイトルが投影され、そのままオープニングナンバー「Alba」の演奏へ。ファンは紗幕に映るミュージックビデオと紗幕越しの須田のパフォーマンスの両方を堪能した。場内に熱気が満ちたところでステージ前方の紗幕が上がり、白い長袖のシャツを羽織った須田が「今日はどうぞよろしくお願いします」と静かに挨拶。そしてギターを手にしてサポートメンバーのモリシー（G / Awesome City Club）、雲丹亀卓人（B）、矢尾拓也（Dr / Nanakamba）とともに「鳥曇り」「雨とペトラ」と激しいサウンドのナンバーを連投してオーディエンスを盛り上げた。

「今日はめちゃくちゃ楽しみにしていました」と須田が声を弾ませてから披露したのは、須田景凪名義で発表した最初のオリジナル曲「アマドール」。オレンジのライトに照らされた須田は、この曲を情感たっぷりに歌い上げた。続く「Vanilla」ではステージに立つ須田の足元がスモークに包まれる。幻想的な光景の中、須田はシンセサウンドに乗せて丁寧に歌唱した。中盤に披露されたのは３月にバルーン名義で発表され、5月13日に須田景凪名義でセルフカバー音源が配信リリースされたばかりの楽曲「ノマド」。スマートフォン向けゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」に登場するユニット・25時、ナイトコードで。のために須田が書き下ろしたこの曲は、表には出てこない沸々とした気持ちを意識して制作されたという。須田はアボガド6が手がけたMVを背負ってエモーショナルに歌唱し、自身の最新のモードを打ち出した。

MCでは須田が「1年ぶりということで、おひさしぶりです」と観客に呼びかける。そしてこの1年を振り返って「めちゃくちゃ曲を作っていて、人生で一番音楽を楽しんでいるなと」とアーティストとして充実した日々を送っていたことを明かした。その後披露されたHuluオリジナルドラマ「神様のえこひいき」の主題歌「無垢」では、ダンサブルなビートと煌びやかなサウンドに合わせてミラーボールが回り、須田の熱量の高いパフォーマンスに華を添えた。さらに彼は「ポリアンナ」「レド」とラウドな音楽性の楽曲で盛り上げ、オーディエンスは力強いハンドクラップで須田とサポートメンバーの熱演に応えた。須田が「恐らく皆さんが知っている曲をやります」と前置きをしてから歌唱したのは、2016年に須田がバルーン名義で発表した代表曲「シャルル」。冒頭のギターの弾き語りで一気に観客を自身の世界観に引き込み、パワフルな演奏と感傷的な歌声でファンを沸かせた。

アンコールでは須田が本ライブのグッズであるパターンシャツに着替えて登場。そしてサポートメンバーとのセッションを経て軽快なリズムの「メーベル」、テレビアニメ「炎炎ノ消防隊」のエンディング主題歌でもある人気曲「veil」を披露。最後にピアノが印象的な切ないバラード「密」で場内に感動的な余韻を残してステージをあとにした。

なお、中野サンプラザホール公演の模様は5月27日20:00からHuluストアで独占ライブ配信される。ライブ配信後は、同日23:00から6月17日23:59まで見逃し配信を何度でも視聴できる。さらに須田のオフィシャルサイトでは6月5日23:59まで「昼想夜夢」のオフィシャルグッズの受注販売を実施中。また各サブスクリプションサービスでは、本公演のセットリストで構成したプレイリストが公開された。