TALBO ICE-9は2005年に平沢との偶然の出会いから生まれたエレキギター。平沢はクロームメッキのTALBOを手にし、そのギターを「ICE-9」(アイスナイン)と命名した。「アイス・ナイン」は1963年に出版されたアメリカの作家カート・ヴォネガットのSF小説「猫のゆりかご」に登場する、世界を滅ぼす力を持つ発明品だ。
ICE-9のボディはアルミ鋳造1ピース。ピックアップにはフロントに半永久的なサスティンを得られるサスティナードライバー、センターにGotoh GS-1、リアにSeymour Duncan JB-Jrが搭載される。販売価格は税込み29万4800円。TALBO ICE-9の予約はイケベ楽器店の通販サイトにて取り扱い中。
平沢進 コメント
TALBO ICE-9、そのDNA拡散に向けて。
音楽のゲームチェンジャー「ニューウエーブ」が80年代を席巻する中、ミュータントのごとく誕生したエレキギターのゲームチェンジャー「TALBO」。
その斬新さゆえに肯定派と否定派にギタリストを二分する新しい概念を体現したTALBOは、発売されるやいなや私のメインマシンとなった。
残念なことに“革新は先ず拒絶に遭う”という世の不条理の下、“不幸な近未来”TALBOは絶滅したかに思われた。
ところが、世のメインストリームの陰に隠れた小さなLABで、TALBOの真価に魅せられた者たちは密かにそのクローンを誕生させていた。
そのクローンの中でも特に処理が困難なため、製造が終了されようとしていたクロームメッキ・ボディーの最後の1本を偶然私が見つけ、幾つかの要望を基に特別に構築して頂いたものがICE-9である。
30年以上の時を経て、未だ色あせないその「革新」を受け継ぐICE-9のクローン達が、そのDNA拡散のために世に送り出されるに至るという時の変遷を目の当たりにしながら、今再び開発者とそのクローン科学者たちに敬意を表します。
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