Pick Up!
ASTERISM METAL
インストメタルバンドが挑んだ“マスメタル”なボーカル曲、その4分半の中に凝縮されたフックの数々
文 / 西廣智一
ASTERISMはHAL-CA(G)、MIYU(B)、MIO(Dr)からなる九州出身の3ピースメタルバンド。それぞれ幼少期から音楽を嗜み、HAL-CAはソロで、MIOとMIYUは兄弟ユニットとして活動していたが、2014年に出場した音楽コンテストでの出会いを機にバンドを結成する。緻密に作り込まれたアンサンブルと各々の高度なテクニックを生かしたプレイ、独自のポップセンスが光る作曲能力が武器で、2019年から2024年現在まで、北米、欧州、アジアなどグローバルな舞台で精力的に活動してきた。
そんなASTERISMが昨年、大きな転換期を迎えた。これまでヘヴィメタルを軸としたインストナンバーを演奏してきたが、昨年3月発表のEP「ASIDE」で全編ボーカルナンバーという新たな試みに挑戦。ヘヴィさはそのままに、大衆性の強さや親しみやすさが随所に感じられる。大衆(=Mass)に響き愛されるメタル、“マスメタル”を掲げるASTERISMにとって、この変化 / 進化は今までリーチしていなかったリスナー層に届くチャンスとなっていくはずだ。
本稿で紹介する「METAL」はそのEPのラストを飾る疾走メタルチューン。ライブの重要な位置で披露される、ASTERISMの代表曲の1つだ。オープニングから手数の多いギター&ベースの高速ユニゾンプレイが大々的にフィーチャーされており、3人が只者ではないことが一聴してわかるだろう。HAL-CAの流麗なギタープレイとストレートに響くボーカル、シンコペーションを多用したゴリゴリのベース&ドラム、聴いているだけでテンションが上がり一緒に叫びたくなるシンガロングパート、そしてここまでの活動で培ってきた圧巻のソロプレイ&バンドアンサンブルと、約4分半の中に凝縮されたフックの数々に多くの音楽ファンが夢中になるに違いない。
ASTERISMはこの楽曲を携え、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新プロジェクト「FLASH THE FIRST TAKE」に登場。HAL-CAの豪快なギタープレイとボーカルをフィーチャーした60秒一発撮り動画を通して、彼女の実力や個性はもちろんのこと、「METAL」という稀有な楽曲の魅力も改めて感じることができる。
ASTERISM「METAL」 / THE FIRST TAKE FLASH
ASTERISM(アステリズム)
HAL-CA(G)、MIYU(B)、MIO(Dr)からなる九州出身の3ピースメタルバンド。3人とも幼少の頃から音楽を嗜み、HAL-CAはソロで、MIOとMIYUは兄弟のユニットで活動していたが、2014年音楽コンテストでの出会いを機にバンドを結成した。その類まれなるテクニックを武器に2019年に「SXSW」出演を含むUSツアーや、アジアツアーを開催するなど、10代の頃から国内外問わず活動。「⼤衆(mass)に届き、響き、愛されるメタル」を意味する新たな音楽ジャンル“マスメタル”を掲げ、さらなる世界展開を目指している。
asterism.metal(@asterism.metal)| Instagram