ファン・ビンビンが「母なる大地」Q&A登場「范冰冰!爱你!」の声にハートで応える

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マレーシア映画「母なる大地」が第38回東京国際映画祭内で上映。本日10月30日に行われたQ&Aにキャストのファン・ビンビン(范冰冰)と監督のチョン・キット・アン(張吉安)が登壇した。

「母なる大地」Q&Aの様子。左からファン・ビンビン(范冰冰)、チョン・キット・アン(張吉安)

「母なる大地」Q&Aの様子。左からファン・ビンビン(范冰冰)、チョン・キット・アン(張吉安)

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本映画祭のコンペティション部門に出品されている「母なる大地」は、1990年代末のマレーシア北部を舞台とする物語。複数の民族が共生する農村地帯で夫に先立たれたホン・イムは、日中は農作業を行い、夜は呪術を用いて病に苦しむ村人たちを助ける日々を送っていた。そんな中、不可解な出来事の連鎖の末に、彼女は夫の死にまつわるある事実を知らされる。ファン・ビンビンがホン・イムを演じた。

「母なる大地」ビジュアル

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チョン・キット・アンは自身の故郷であるマレーシア・ケダ州を舞台としたことについて「かつてはシャム王国の領地でしたが、その後イギリス領になった場所で、現在も解決しない問題を抱えている土地なんです」と述べ、「ケダ州には呪術師がいて、その中でもすごい力を持った伝説的な女性がいたと言われています。その女性はある日、突然消えてしまった。インドネシアからすごい力を持った呪術師がやってきて、戦った末のことだったそうです」と紹介。そして「この映画は優しい物語です。夫、子供のために自分を犠牲にしてまで土地を守ろうとする勇敢な女性を描きたかったんです」と伝えた。

「母なる大地」Q&Aに登壇したチョン・キット・アン(張吉安)

「母なる大地」Q&Aに登壇したチョン・キット・アン(張吉安) [拡大]

「ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅」での演技が高く評価され、第23回東京国際映画祭で最優秀女優賞を獲得したファン・ビンビン。「15年前に初めて東京国際映画祭に参加したんですが、女優賞を受賞したときはすでに東京から離れて、韓国で映画の撮影をしていたんです。徹夜で撮影をしてヘトヘトになって寝ていたところ、スタッフから電話がかかってきました。あのときはベッドから飛び降りて喜びました!」と笑みをこぼし、「東京国際映画祭は国際的にも大変重要な映画祭の1つで、世界各地の素晴らしい作品しかコンペ部門には参加できない。そんな中で受賞できて、とてもうれしくて光栄でした。あのとき、俳優として一生懸命に表現していかなければいけないと決心したんです」と振り返る。

「母なる大地」Q&Aに登壇したファン・ビンビン(范冰冰)

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本作のプロジェクトを知った際、自身のためにシナリオを取っておいてほしいとチョン・キット・アンにアプローチしたというファン・ビンビン。「この映画はとても人間の感情がよく表現された作品です。ある土地で生まれ育った女性が、突然そこから離れなさいと言われる。それは彼女にとって大変大きな危機です。どうすればよいか迷うことになりますが、彼女は最終的に戦うことになります」と述べ、「ホン・イムは見た目は決して美人ではなく、ある程度歳を重ねた女性です。ですから、皆さんが今まで見慣れてきたファン・ビンビンとはまったく違うキャラクター。ただホン・イムは非常にパワフルな女性で、監督から役柄を聞く中で、私は彼女に魅了されていきました。なんとなく自分自身の心境にとても近いものがあるとも感じたんです。彼女を演じることによって、たくさん力をもらいましたし、私も彼女に力を与えることができた。監督もおっしゃっていますが、この映画は優しい作品。しかし優しさというのは一番強いもの。そんなことを考えながら役作りをしました」と思い返す。また「監督は2029年頃にこの作品を撮影する予定だったのですが、『この作品が大好きで、私がホン・イムを演じたいんです。前倒しで撮りませんか?』とアプローチしました。ただ監督は『あなたは大スターだから、やりにくいんじゃない?』って(笑)。でも交流を重ねていくうちに、ファン・ビンビンだったら演じられると思ってもらえるようになりました。そして撮影期間をともにして、私たちは親友になりました。この映画は監督のスタイル、美意識がよく現れている素晴らしい作品。このような映画に参加することができて本当にうれしいです」と言葉に力を込めた。

「母なる大地」主人公のホン・イム。演じたファン・ビンビン(范冰冰)は「皆さんが今まで見慣れてきたファン・ビンビンとはまったく違うキャラクター」と語っている

「母なる大地」主人公のホン・イム。演じたファン・ビンビン(范冰冰)は「皆さんが今まで見慣れてきたファン・ビンビンとはまったく違うキャラクター」と語っている [拡大]

イベント終盤には、観客からファン・ビンビンへ「中国北部出身だと思いますが、ホン・イムを演じるうえでは福建語もしゃべらないといけない。その土地の神話や伝説も関係してきますが、どのようにして役作りを成功させたのでしょうか?」という質問が飛んだ。ファン・ビンビンは緊張しているという質問者に笑顔を向けつつ、「監督の手腕によるものだと思います。正直、私は東南アジアの歴史や人物についての理解があまり深くはないと思います。監督が物語、バックグラウンドを私に共有してくれて、そこから役作りをしていきました。一番難しかったのは福建語です。そこも監督がすごく助けてくれて、訓練したんです。私が一番最初に覚えたセリフも福建語でした」と明かし、実際に披露した。

なおフォトセッションタイムでは、会場のあちらこちらから「范冰冰!爱你!」と愛を伝える声が。ファン・ビンビンは手でハートを作り、ファンの愛に応えていた。

第38回東京国際映画祭は11月5日まで東京の日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアで開催。

「范冰冰!爱你!」という声にハートで応えるファン・ビンビン(范冰冰)

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「母なる大地」Q&Aの様子。左からファン・ビンビン(范冰冰)、チョン・キット・アン(張吉安)

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第38回東京国際映画祭 概要

会期・会場
開催中~2025年11月5日(水)東京都 日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリア

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読者の反応

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山本(オフショア) @Offshore_mcc

これは気になる映画だ。見出しは作品をに触れて欲しかった。
"1990年代末のマレーシア北部を舞台とする物語。複数の民族が共生する農村地帯で夫に先立たれたホン・イムは"

ファン・ビンビンが「母なる大地」Q&A登場「范冰冰!爱你!」の声にハートで応える https://t.co/zlQlLsE4sz

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