「仮面ライダーガヴFS」閉幕! 知念英和「“さようなら”じゃなく、“またね”!」

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仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」の千秋楽となる東京公演が10月19日に東京・昭和女子大学 人見記念講堂にて行われた。映画ナタリーでは最終公演となった17時の回の模様をレポートする。内容に触れているので、配信などで視聴予定の方はご注意を。

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」千秋楽17時の回に出演したキャスト。後列左から浅沼晋太郎、滝澤諒、千歳まち、塚本高史、川﨑帆々花、古賀瑠、鎌田英怜奈。前列左から庄司浩平、日野友輔、知念英和、宮部のぞみ

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」千秋楽17時の回に出演したキャスト。後列左から浅沼晋太郎、滝澤諒、千歳まち、塚本高史、川﨑帆々花、古賀瑠、鎌田英怜奈。前列左から庄司浩平、日野友輔、知念英和、宮部のぞみ

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“最強の敵”はあのキャラクター

本イベントは「仮面ライダーガヴ」のスペシャルショーと、レギュラーキャストによるトークショー、音楽ライブで構成されるもの。ツアー全公演にショウマ / 仮面ライダーガヴ役の知念英和、辛木田絆斗 / 仮面ライダーヴァレン役の日野友輔 、甘根幸果役の宮部のぞみ、ラキア・アマルガ / 仮面ライダーヴラム役の庄司浩平が出演し、この公演にはゲストとしてランゴ・ストマック役の塚本高史、ニエルブ・ストマック役の滝澤諒、グロッタ・ストマック役の千歳まち、シータ・ストマック役の川﨑帆々花、ジープ・ジャルダック役の古賀瑠、リゼル・ジャルダック役の鎌田英怜奈、ゲストアーティストとしてFANTASTICSが参加した。

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より、ゾンブ・ストマック

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より、ゾンブ・ストマック [拡大]

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より、東京公演限定の仮面ライダーガヴ ニンギョーフォーム

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より、東京公演限定の仮面ライダーガヴ ニンギョーフォーム [拡大]

第1部「フルミックスフレーバー」と題されたショーは、テレビシリーズのメインライターを務めた香村純子が脚本を執筆。出張依頼で「混沌の祠」を訪れたショウマと幸果は、祠の言い伝えを調べに来た絆斗と合流。そこでグラニュートに襲撃され、戦闘で祠が壊れたことで時空がゆがみ、ランゴ、ニエルブ、グロッタ、シータ、ジープが復活する。そこにラキアやデンテ、さらに最強の敵として、ショウマの祖父であるゾンブ・ストマックが現れることから物語が展開する。ゾンブの声はテレビシリーズに引き続き島田敏が担当した。また東京公演限定の仮面ライダーガヴ ニンギョーフォームが登場するほか、本来は並び立つことのない仮面ライダーガヴ オーバーモードと仮面ライダーガヴ マスターモードが共闘するシーンも観ることができる。どのようにしてこの2人が並び立つのか、ここでしか見られない戦いを配信を観て確かめてほしい。

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より。左から仮面ライダーガヴ マスターモード、仮面ライダーガヴ オーバーモード

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」より。左から仮面ライダーガヴ マスターモード、仮面ライダーガヴ オーバーモード [拡大]

それぞれにとっての「仮面ライダーガヴ」とは

第2部「オーバートーク&マスターライブ」はFANTASTICSによる番組挿入歌「Shake it off」のライブからスタート。トークではこれまでさまざまなテーマでエピソードや裏話を披露してきたが、最後のトークとなるこの回は「仮面ライダーガヴ」というシンプルなお題に。知念、日野、宮部、庄司にゲストの塚本、滝澤、千歳、川﨑、古賀、鎌田が、それぞれにとっての「『仮面ライダーガヴ』とは?」を、「お母さん」「第二の学校」「真ん中」「宝物」「家族」などそれぞれ独自の例えで語り合った。知念は「仮面ライダーガヴとは?」と聞かれると「『誇り』かな」と回答。「仮面ライダーになったら、一生仮面ライダーなんですよ。先輩方もみんなそうです」「この誇りを胸に、これからの俳優人生を歩んでいけたら」と続けた。また庄司のトークのあと、MCのオジンオズボーン篠宮暁から「ラキアと言えば、(口癖の)『だる……』というフレーズも人気が出ました」と振られる一幕も。子供がマネしがちなフレーズだが、庄司は「子供がそう言い出したら『ラキアはそう言いながらちゃんとやるもんね』って(子供に言ってほしい)」と呼びかけた。

続いてキャストがメドレー形式でキャラクターソングを歌唱。川﨑、古賀、鎌田が「ロストシンメトリー」、千歳が「One More Bite」、滝澤が「The Formula」を歌ったのち「友達呼んじゃおうかな」と言うと登場したのは、酸賀研造役の浅沼晋太郎。10時の回、13時30分の回にしか出演がアナウンスされていなかった彼がサプライズで登場し、「いやあ、研究者とは常に孤独であるべきだと思っていたけど、今日ばかりは仲間はずれが無性に寂しくてねえ。来ちゃったよ」と述べ、持ち歌である「被験体の進化における考察」を披露した。さらに庄司が「A ray of light」、宮部が「Happy Parade」、日野が「Truth Hunter」、知念が「HAPPY NOTE」を歌唱したほか、知念・日野・庄司によるトリオであるGateau・Troisは、10時の回でライブ初披露したVシネクスト「仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ」の主題歌「Super Delicious」を歌い上げる。最後に知念に「この人たちなしにはマスターライブは終われないよね?」と呼び込まれ登場したFANTASTICSは、番組の主題歌である「Got Boost?」を歌い、キャストとともに“ガヴガヴダンス”で盛り上がった。

縄田雄哉や杉原輝昭らがサプライズで祝福

ここで予定されていたコンテンツはすべて終了かと思われたが、篠宮が「まださよならではございません。この方々もお越しくださいました。大きな拍手でお迎えください!」と叫ぶと、花束を持って登場したのは仮面ライダーガヴのスーツアクター・縄田雄哉、仮面ライダーヴァレンのスーツアクター・鍜治洸太朗、仮面ライダーヴラムのスーツアクター・永徳、仮面ライダーベイクのスーツアクター・北村海、グロッタのスーツアクター・宇佐見紗風 、シータのスーツアクター・五十嵐睦美、ジープのスーツアクター・酒井和真、リゼルのスーツアクター・林本奈々、そして監督の杉原輝昭柴﨑貴行、アクション監督の藤田慧、ゼネラルプロデューサーの大川武宏、プロデューサーの武部直美、助監督の竹内祐一という面々。このサプライズ登場にキャストたちは喜び、涙を流す姿も多く見られた。杉原が「『仮面ライダーガヴ』はVシネクスト(『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』)とTTFC(『仮面ライダーヴラム ルートストマック』)を残して、(キャストが)皆さんの前に顔をそろえるのはこれが最後になると思います」と切り出すと、客席からは「ええーー」と声が上がる。これを受け杉原は「そう! それ! 皆さんのそれがあるといつでも帰ってこれます……よね?」とキャストに呼びかけ、客席も登壇者も大きな拍手で応えた。

杉原らの退場後、キャストは最後の挨拶に。FANTASTICSのメンバーで、映画「仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者」にはカリエス役で出演した世界は「『ガヴ』が永遠に続いてくれれば、カリエスも出やすくなるんで」と笑いつつ、「LDHとして初めて仮面ライダーの主題歌を担当させてもらって、『仮面ライダーガヴ』と『Got Boost?』には僕たちの知らない景色を見せてもらった」と感謝の念を述べた。「機界戦隊ゼンカイジャー ファイナルライブツアー」への参加経験もある浅沼は「何度やっても寂しく感じるもんだねえ。でもみんな(ファン)の声があるから、みんな(キャスト)も前を向いて、いろんなところで戦っていくんだと思います。ひとまずはお暇するよ」とひょうひょうと述べた。名前を呼ばれた時点で号泣し、なかなかコメントできなかったのは鎌田。客席からの「リゼルー!」の声を受けて気を取り直すと、「泣くのを我慢してたんだけど、無理でした。共演者の皆さん、スタッフの皆さん、会いに来てくださった皆さんのことが本当に大好きです。本当に感謝です」と涙ながらに述べ、浅沼から「(作中で死亡した)大統領も空から見てるよ」と振られると「私のパパ、かっこいいんです。かっこよかったでしょう?」と笑顔を見せた。

塚本高史「ストマック家のスピンオフもあるかもしれない」

川﨑は双子の役を演じた古賀を見ながら「なんかやっぱり、ジープに弱くて……」と涙を浮かべつつ、「それとみんなで『Got Boost?』で踊ってる景色を見て、(泣きすぎで)頭が痛いです、今(笑)。私がヒトプレスにされそうなぐらい幸せな気持ちをもらいました。本当に温かい応援を1年間ありがとうございました。また会いましょう」と頭を下げる。続く古賀は「小さい頃から本当に仮面ライダーが大好きで、お父さんとお母さんにこういうイベントに連れてきてもらって、いつか仮面ライダーになりたいなって願って、そして今『ガヴ』と出会えて夢が叶いました。いつか仮面ライダーになる人が、この中(客席)にいるかもね」と笑った。真剣な表情で「僕からはただ1人、この方にメッセージを送らせてください」と切り出したのは滝澤。「ショウマ、そして知念英和。1年間本当にありがとうございました。『ガヴ』のキャストって若いメンバーも多くて、お芝居も人としても未熟なメンバーの集まりではあると思います。僕も含めてね。でもそれを知念くんがリーダーシップでまとめてくれて、1年間ここまで先頭を突っ走ってくれたこと、うれしく思います。本当にありがとう」と感謝の念を伝える。さらに「普段は舞台を中心に活動してるんですけど、本当に座長って大事で。座長によって作品の雰囲気は変わります。今こうして目の前に、たくさんの幸せなヒトプレス……お客様がいること、これが知念くんが1年間がんばった結果だと思います。皆さんもそう思いますよね?」と主演をたたえ、これには知念も目頭を押さえた。

千歳は終始グロッタのような口ぶりで「あんたたち全員をヒトプレスにするために、今日は楽しいステージにして、最後まで笑顔でいようと思ったけど……ダメね。やっぱり私、寂しかったみたい。でもあきらめてないわ。あんたたちのこと、かならずヒトプレスにするから。次会う日まで、せいぜい幸せでいなさい」と挨拶。最後には「1年間ありがとう、またね」と客席に向かって投げキッスのポーズを見せた。塚本も同じくランゴの口調で「おまえら全員、持ってるペンライトを赤くしろ」と客席に命令。続けて「やっと人間態の格好でみんなと会えたと思ったら、今日で最後か。だけどそのペンライトのように赤い情熱を燃やしてくれれば、ストマック家のスピンオフなんてのもあるかもしれない」と述べると、客席からは大歓声。千歳も「兄さん!」と笑顔を見せ、滝澤も「皆さん、観たいですよね?」と煽る。そして塚本は「最後に一言、言わせてくれ。みんな、またな」と締めくくった。

知念英和「今日は“さようなら”じゃなく、みんなに“またね”と言ってほしい」

「続いてラキア!」と振られ、大きな歓声が上がった庄司は「だる……」とお決まりのセリフ。そして「僕も酸賀と同じように、5年前にこんなことをしてるんですが」と、コロナ禍に開催された「魔進戦隊キラメイジャー ファイナルライブツアー」のことを振り返り、「そのときはご時世柄、客席も半分になったりしまして、場合によっては配信のみになったりしました。なのでこういった光景を見られる、皆様に愛していただけるのは当たり前じゃないなと、改めてひしひしと感じている次第です」と感慨深げ。さらに「最後に、会場に来てくれた子供たち、配信を観てくれた子供たち、いっぱいごはんを食べてください。おいしいごはんを食べて、好きなことをたくさん見つけてください。人生は残念ながら、苦いことばっかりです。うまくいかないこともこれからたくさんあります。でもあなたの持っている力を、誰かを守るために使えるように大きくなってください。苦くて甘い人生、一緒に楽しみましょう」と、子供たちに呼びかけた。宮部は笑顔で「今日は本当に楽しい時間をありがとうございました!」と話し始めたものの、徐々に涙で喉を詰まらせる。「悔しくて涙を流した日も、不安で眠れなかった夜も、数え切れないくらいたくさんありました。でも皆さんの応援とか笑顔とかに背中を押してもらっていました。仮面ライダーのオーディションは何回も受けて、何回も落ちてて。でもがんばったらいつかこんないい景色が見られるよって、当時の自分に教えてあげたいです」と言いながら、観客に背中を向けて顔を押さえた。気を取り直して正面を向いた宮部は「みんなもつらいこととか悔しいことがこれからもたくさんあると思うけど、幸果はいつもみんなの味方で、幸果なら『みんなはみんなのままでいい』と絶対言ってくれます」と述べ、最後には気丈な笑顔で「うちは、いつもみんなのこと、ずーっと応援してるよ! 本当に今までありがとう! まったねー!」と客席にエールを送った。

この日のトークパートでも終始ムードメーカーで明るく振る舞っていた日野だが、この最後の挨拶では神妙な顔つきに。「僕は本当に何もなくて、小さい頃にサッカー選手を目指していたり、ピアノを習っていた時期もありました。芸能界に入っても悔しい思いをする時間も決して短くはなくて。その中で杉さん(監督の杉原輝昭)に出会って。本当にこんな素敵な役をもらえたことをうれしく思っています。僕に1つだけある才能を、この1年間のおかげで見つけました。僕は出会う人との運だけは、誰にも負けない。とても素敵な方たちと出会える才能を神様からいただけたんだと思います」とコメントし、「そしてこの1年、一緒にがんばってきたヒデ(知念)、本当にくだらない話から真面目な話までしてきて、でも今お前の顔をちゃんと見たら泣いちゃいそうだから、最後にハグだけして終わろうと思います」と宣言してから「1年間本当にありがとう!」と知念と抱き合った。最後に知念は「いろんな経験をさせていただいて、人生を180度変えてくれた作品がとても大好きです。また戻ってこられるようにがんばります。たくさんの支えがあり、こうして主演としていさせていただいて、本当に誇りに思います。これからもこんな素敵な作品を忘れないで、ずっと愛し続けていただけるとうれしいです。これからもっともっと皆さんに愛をお届けできるようにがんばっていきたいと思います」と言葉を紡ぐ。そして「今日は本当にありがとうございました」と深々と頭を下げ、「ファイナルステージが終わっても、皆さんとの絆はずっとずっと続いていきます。なので今日は“さようなら”という言葉じゃなく、みんなに“またね”と言ってほしいです」と呼びかけ、知念の「せーの」に続く会場全員での「またねーーー!」という声でイベントは幕を閉じた。

「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」は、最終日の全3公演がそれぞれau Live StreamingおよびTELASA(テラサ)で配信中。アーカイブは10月26日23時59分まで視聴可能だ。1公演目には塚本、滝澤、千歳、川﨑、古賀、鎌田、浅沼、2公演目には滝澤、多田野曜平、浅沼、FANTASTICSがゲスト参加した。

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「仮面ライダーガヴ ファイナルステージ」配信情報

アーカイブ配信期間

各公演ライブ配信終了後、準備整い次第開始~10月26日(日)23:59

配信サイト

au Live Streaming
TELASA(テラサ)

配信チケット価格

1公演視聴券:税込4800円(Pontaパス会員価格:4300円)
3公演セット視聴券:税込12400円(Pontaパス会員価格:10900円)
※システム手数料として、購入時に別途330円が必要。
※Pontaパス会員価格での販売はau Live Streamingのみ。
※購入者特典として「ファイナルステージオリジナルゴチゾウ」付き。受け取りは自宅配送のみ、12月頃発送予定

全公演登壇キャスト

知念英和 / 日野友輔 / 宮部のぞみ / 庄司浩平

東京公演 DAY2 ゲスト

10:00の回「ガヴオールスターズ大集合スペシャル!」ゲスト


塚本高史 / 滝澤諒 / 千歳まち / 川﨑帆々花 / 古賀瑠 / 鎌田英怜奈 / 浅沼晋太郎

13:30の回「研究者大集合スペシャル!」ゲスト


滝澤諒 / 多田野曜平 / 浅沼晋太郎 / FANTASTICS

17:00の回「仮面ライダーガヴ スペシャルファイナルステージ!」ゲスト


塚本高史 / 滝澤諒 / 千歳まち / 川﨑帆々花 / 古賀瑠 / 鎌田英怜奈 / FANTASTICS

全公演トークショーMC


オジンオズボーン篠宮暁

©2024 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

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桐沢たえ @kirisawatae

キャストインタビューでも編集を担当してくださった私のライティングの師匠、松本さん執筆の #ガヴFS 千秋楽レポートが届きました!会場の空気感やキャストの表情や言葉のニュアンスまで細かく伝わってくる愛でしみしみのレポート!是非ご覧ください🍬✨ https://t.co/Zh6kPo6r7c

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