劇場アニメーション「
いしいしんじの同名小説をもとにした同作は、何かを好きになると無我夢中になってしまう“トリツカレ男”のジュゼッペが、公園で風船を売っている女の子ペチカに恋をすることから始まるミュージカル。佐野がジュゼッペ、上白石がペチカを演じ、柿澤がジュゼッペの頼れる相棒であるハツカネズミのシエロに声を当てた。
Awesome City Clubによる「ファンファーレ」のパフォーマンスで幕を開けた本イベント。佐野は「皆さんが世界で一番早くこの映画を観る方たちですね。トリツカレる準備はできてますか?」と問いかけて会場を盛り上げ、現在の心境については「自信しかないので“うれしい”(という気持ち)が100%です!」とアピールした。
上白石は「初めてこの作品を観た日、試写室を出たときに目に映る空や雲がすごく美しく愛おしく見えて。心を洗濯するような作品に仕上がっていると思います」と語る。柿澤も同意し「誰かのことを常に思っていて、幸せを願いながら走り続けるキャラクターしか出てこないんです。観終わったあとは、温かい何かが皆さんの心に届くと信じています」と力強く口にした。
ジュゼッペを演じるにあたり、佐野は「めちゃめちゃかわいくて魅力的なキャラクターだったので、どんな声を乗せるのかすごく悩みました」と、セリフや歌の収録を何テイクも重ねたことを振り返る。続けて「いろんなことに夢中になって、ペチカという女の子に出会って初めて恋をして。こんなに好奇心が強くて、いろんなことを好きになれる人生って華やかなんやろうなあ、こういうふうに生きられたら幸せやろうなと思います」と話し、キャラクターへの愛情をうかがわせた。
上白石は「初めて絵コンテでペチカを見たとき、ジュゼッペのように一目惚れしてしまって! ミステリアスな女の子がジュゼッペと出会って、雪が解けていくように心を解放させていくのを楽しんでいただけたら」と呼びかける。本作で映画の声優に初挑戦した柿澤は、「心配性なので、声優の友達……梶裕貴くんに連絡したら『まず自分がしゃべるところ(のタイムコード)を全部台本に書き込みな!』って言ってくれたんです。そしたらやりやすくなりました」と述懐。佐野は「僕は初めて声優に挑戦したとき、声優の友達……あ、津田健次郎さんにタイムを書くことを教えてもらいました」と話し、スター声優たちの名前に観客からは興奮の声が上がっていた。
ジュゼッペの性格にちなみ、イベント後半では「今トリツカレているものはなんですか?」というトークテーマが。Awesome City Clubのatagiは「1周回ってギターがまた好きになっています」、PORINは「あずきバー」、モリシーは「コーヒー。去年コーヒー屋さんをオープンしました」と回答。柿澤は「麻辣担」、上白石は「古い切手。もはや切手を貼るために人に手紙を書いている」、佐野は「adieu(上白石のアーティスト名義)。主人公になりきって、その曲を生きているのが素敵です」と伝えた。
その後、柿澤が劇中歌「Snowish」、佐野と上白石が劇中歌「ファンファーレ~恋に浮かれて~」を歌唱し、会場は大きな拍手で包まれた。最後に上白石は「物や人に取り憑かれて心を注ぐことや、人を思う気持ちの美しさがたっぷり詰まった作品です」、佐野は「やっと皆さんの目に届くのが幸せです。何かを好きになることの尊さや愛おしさが詰まっていて、老若男女全員が楽しめると思います!」と声を張り、イベントの幕を引いた。
映画「トリツカレ男」予告編
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