映画「
本作は海外勤務を命じられた真面目すぎる研究員・ソウタが、タイのバンコクに渡航した初日に初恋の人・カイと偶然再会することから始まるラブストーリー。恋に不器用で心にふたをするソウタを森崎、カメラマンとして働きながら音楽活動をするカイを向井が演じ、ソウタとともにバンコク勤務となるエリート社員・ジンに及川、タイで活躍する日本人の人気モデル・ワタルに藤原、ソウタにとって姉のような存在のヒカリに齊藤、ソウタたちのアテンド兼通訳のルークに逢見が扮した。
客席付近のドアから登場し、悲鳴にも似た歓声を浴びながら舞台に上がった森崎と向井。森崎は向井との初共演を振り返り「康ちゃんと会うまではテレビでしか見たことがなかったので、どんな人なんだろう?と思っていたんです。でも初対面なのに初めまして感がなくて。すごく不思議な出会いでした」と語る。一方の向井も「相手役がウィンくんでよかったです! 初対面から仲良くなって、本読みしてたら同じ足が上がっていたり、めちゃくちゃフィーリングが合うなって思ってました」と述べる。
互いに意外な一面はあったか?という質問が飛ぶと森崎は「(向井は)明るくて、エネルギッシュでムードメーカーなんです。でも2人だけのシーンのときは、集中していて。すっと隣に来て、触れてきたり」と明かす。これにすかさず「虫がついてたんです!」と声を上げ、会場の笑いを誘った向井は「表裏がなくて、お芝居が心から好きなんだなって」と森崎を評した。
及川の魅力に惹かれ、脚本を変更することもあったというウィーラチット・トンジラー。及川は「初めて聞きました!」と驚きつつ、「のびのび演じさせていただきました。監督は芝居が終わってもなかなかカットをかけなくて、僕とウィンウィンでずっとアドリブを続けていました」と笑う。ウィーラチット・トンジラーは「2人の演技を見ていたかったんです。アドリブもけっこう使っていて、すごく素敵なシーンになっています」と期待を煽った。
タイでの撮影に話が及ぶと、藤原は「現場のごはんがおいしかったです。ほぼケータリングで、毎日タイ料理が食べられて最高でした」と声を弾ませる。逢見はキャストのミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーンとのやり取りを振り返り「ミーンくんと文化の話をしたり、日本語って難しいよねって話をしたりしました」と紹介。齊藤は「タイの臨場感、映像美を体感できる映画で食べ物がすっごくおいしそうなんです! ソウタとカイの純愛にときめきました」と頬をゆるめた。
「両片思い」が描かれる本作。「演じるうえでどんなことを意識したのか?」と聞かれると森崎は「長年誰かを思い続けている。それがどれぐらいの重さなのか解釈しながら演じました。また運命的な再会を果たしたとき、どんな感情の動きをするのか、どこまで漏れてもいいのか、そういう部分を細かく表現できたらなと思っていました」と真摯に語る。一方の向井は「本当にウィンくんのことを好きになって挑んだし、そういうのは顔に出ていると思います」と述懐。また丸1日かけて撮影したライブシーンに触れ、『(LOVE SONG)』というタイトルの映画なので、本当に大事なシーン。100%以上に心を込めてやらないと映画が崩れる。悔いはないですね。全部出し切りました」と言葉に力を込める。これを横で聞いていた森崎は「ライブシーンって編集の都合とかでだいたいリップシンクなんですよ。『テストだから本気で歌わなくていいよ』って言っても、何回も何回もずっと本気で歌ってました。僕にカメラが向いているときは、歌はなくていいのに、そこも本気でした」とたたえる。向井が「瞳には映ると思うので、やりたいなと思って」と言うと、及川は「客席にいて、マジで涙が出ました」とほほえんだ。
イベント終盤には、本作にちなみ運命的な再会を果たした人や物について登壇者がトーク。「黄色のスーツケース」とフリップに書いた森崎は「仕事にベルリンで行ったときに、ロストバゲージして。次の日に届きました」と思い返す。向井は「2度目のスタンプ」と書き、「タイで入国審査するときに同じ人に3回ぐらい当たって。『はいはい、ドラマ撮影ねー』みたいな。ちょっとタイで知名度が上がってる気分でした!」と喜んだ。
最後にウィーラチット・トンジラーは「映画をじっくり観て、幸せな気持ちになってください」と、向井は「愛にあふれていて、大好きな現場でした。たくさん愛してほしいですし、皆さんの好きな1本になったらうれしいです」とアピール。そして森崎は「カイがソウタに向けてラブソングを書いたけれど、思いが実らず、ずっと未完成だったので(LOVE SONG)とカッコが付いています。皆さんのもとに映画が届いて、やっと完成されると思います。よかったら完成系まで持っていてください!」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「(LOVE SONG)」は、10月31日より全国ロードショー。
くー0330 @CREA20090603
向井康二「(LOVE SONG)」で及川光博を泣かせる、森崎ウィン「ずっと本気で歌ってた」 - 映画ナタリー
#マイナタリー https://t.co/IruKNhBsuo