波木銅の同名小説をもとにした同作は、未来が見えない町でくすぶる少女たちが、同好会“オール・グリーンズ”を結成し、一攫千金を狙った“禁断の課外活動”を始める物語。ラッパーを夢見ながら、学校にも家にも居場所を見出せず鬱屈とした日々を送る朴秀美を南、スクールカースト上位に属しながらも家庭では問題を抱えている矢口美流紅を出口が演じ、2人と行動する岩隈真子に吉田が扮した。
韓国・アジアの新しい才能の発掘を目的とするVision部門は、従来の映画祭の枠にとらわれない、多様なジャンルや表現形式の長編映画を対象としたもの。南は原作を読んだ当時を「疾走感がすごく今までにないストーリーだったので、とてもワクワクしました。自分にとっても挑戦で、ぜひ演じてみたいと思いました」と思い返す。そして出口はかつて演じてこなかった役柄に触れ、「考えすぎると美流紅の自由な感じが表現できないんじゃないかと思った。現場で皆さんのお芝居を見て、その場で感じたことを取り込んでいきました」とコメント。吉田は岩隈を「いい意味で遊べるキャラクター」と表現し、「“ださかっこいい”部分を意識して演じました」と語った。
児玉は秀美らが着ている服の造形に関して「昔、ビースティ・ボーイズが緑のつなぎを着てMTVの授賞式に出ていたのを思い出して、それを参考に取り入れました」と説明。「この作品には『悲壮感を持たずに突っ走ってほしい』という願いや、彼女たちの生き生きとした姿が刻まれている」と述べると、南は「夢が叶う叶わないではなく、夢を追いかける過程が大事だと気付けた」、出口は「映画の中の3人は一生懸命青春を楽しんでいるので、皆さんにもこの一瞬を全力で楽しんでほしい」とそれぞれ伝える。吉田も「彼女たちのように、学生のときだからこそできることもある。思い立ったらなんでもやってみる楽しさをこの映画から学びました」と言葉を紡いだ。
イベントでは秀美のラップにまつわるシーンも話題に。もともとラップが好きだったという南は「撮影は楽しかったです」と言いつつ、「急遽追加されたフリースタイルのシーンは撮影の3日前に歌詞が送られてきたので、覚えるのがすごく大変でした」と苦労を打ち明けた。なお本編に主人公たちが証明写真を撮る場面があることから、舞台挨拶後には南らがシーンを再現するためプリクラを撮った。
「万事快調<オール・グリーンズ>」は、2026年1月16日より東京・新宿ピカデリーほか全国でロードショー。
映画「万事快調<オール・グリーンズ>」超ティザー映像
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