石井隆「死んでもいい」の冒頭公開、大竹しのぶ「あの世界観がたまらなく好き」

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石井隆の特集上映「石井隆Returns」より、「死んでもいい(HDリマスター版)」の冒頭映像がYouTubeで公開。あわせて主演の大竹しのぶからのコメントも到着した。

「死んでもいい」場面写真 ©サントリー/日活/ムービー・アクト・プロジェクト

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「死んでもいい」場面写真 ©サントリー/日活/ムービー・アクト・プロジェクト

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石井の没後3年に合わせて行われる本特集では、初期監督作「死んでもいい」「ヌードの夜」「夜がまた来る」「天使のはらわた 赤い閃光」のHDリマスター版を上映。「死んでもいい」は、激情を抑えきれない青年・信と、彼を受け入れる人妻・名美による愛が狂気に変貌していく物語だ。大竹が名美、永瀬正敏が信を演じている。

「死んでもいい」場面写真 ©サントリー/日活/ムービー・アクト・プロジェクト

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「死んでもいい」メイキング写真 ©サントリー/日活/ムービー・アクト・プロジェクト

「死んでもいい」メイキング写真 ©サントリー/日活/ムービー・アクト・プロジェクト[拡大]

映像には2人が運命的な出会いを果たすシーンが映し出され、信が名美に一目惚れする瞬間が、素早いカット割りとスローモーションで表現されている。大竹は好きな映画を聞かれるたびに本作を挙げていたそうで、「石井隆監督にしか出せない、あの世界観がたまらなく好きでした。美しく悲しく、淫らで、それでいて純粋で。小さな声でボソボソと言う細やかな演出も忘れることが出来ません」と振り返った。

「天使のはらわた 赤い閃光」場面写真 ©テレビ東京/キングレコード/ムービー・アクト・プロジェクト

「天使のはらわた 赤い閃光」場面写真 ©テレビ東京/キングレコード/ムービー・アクト・プロジェクト[拡大]

「天使のはらわた 赤い閃光」場面写真 ©テレビ東京/キングレコード/ムービー・アクト・プロジェクト

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あわせて、石井作品を愛する3名の著名人からもメッセージが寄せられた。「天使のはらわた 赤い閃光」に主演した川上麻衣子は「徹夜が続く過酷な現場で、石井監督とどちらが先に睡魔に負けるか密かに戦っていたのが、つい昨日のようです」と回想。同作に出演した鶴見辰吾は「石井隆Returnsで、新たに命を吹き込まれた過去の作品から、再び石井隆の魂を感じることができるだろう」と、「GONIN」ほか数々の石井作品に参加した伊藤洋三郎は「本当はもっと映画を撮りたかったのに、、でも愛すべき人で、、何より僕達を楽しませてくれた石井隆とその映画は、、、今も生きている」とつづった。

なお開催期間中のトークショーに参加するゲストも発表。6月8日の「天使のはらわた 赤い閃光」上映時には川上、6月7日の「ヌードの夜」上映時には松崎健夫、松崎まことが登壇し、6月14日のオールナイト上映では伊藤のほか桝田幸希屋敷紘子がトークショーを行う。

「石井隆Returns」は6月6日より東京・シネマート新宿、池袋HUMAXシネマズほか全国で順次開催。

映画「死んでもいい(HDリマスター版)」冒頭映像

没後3年 特集上映「石井隆Returns 初期監督作4本 HDリマスター版上映」

2025年6月6日(金)~ 東京都 シネマート新宿、池袋HUMAXシネマズほか全国順次
<上映作品>
「死んでもいい(HDリマスター版)」
ヌードの夜(HDリマスター版)
夜がまた来る(HDリマスター版)
天使のはらわた 赤い閃光(HDリマスター版)

<トークショー>
「天使のはらわた 赤い閃光(HDリマスター版)」2025年6月8日(日)18:00上映回 東京都 池袋HUMAXシネマズ
登壇者:川上麻衣子

「ヌードの夜(HDリマスター版)」2025年6月7日(土)13:10上映回 東京都 シネマート新宿
登壇者:松崎健夫(映画評論家)/ 松崎まこと(放送作家 / 映画活動家)

特集上映「石井隆Returns」新宿オールナイト

2025年6月14日(土)22:30~翌4:40頃 東京都 シネマート新宿
<上映作品>
「フリーズ・ミー」
「月下の蘭」
「GONIN」
<トークショー>
登壇者:伊藤洋三郎 / 桝田幸希 / 屋敷紘子

大竹しのぶ コメント

好きな映画は?と聞かれる度に、私はいつも
「死んでもいい」と答えていました。
石井隆監督にしか出せない、あの世界観が
たまらなく好きでした。
美しく悲しく、淫らで、それでいて純粋で。
小さな声でボソボソと言う細やかな演出も
忘れることが出来ません。
もう一度、もう一度、石井組で演技をして、
監督を「ニッ」と笑わせたかった。
淋しいな。

川上麻衣子 コメント

徹夜が続く過酷な現場で、石井監督とどちらが先に睡魔に負けるか密かに戦っていたのが、つい昨日のようです。
その反面、あの頃は若かったんだなぁーと、自分の体力と精神力を懐かしくも感じます。
10日間ほどの撮影中はどこか興奮状態にあり、深夜何度も血糊を浴びては、監督の納得のいくまで撮り直したことを覚えています。
ギリギリの精神状態だからこそ、乗り越えられたのかもしれません。
少し恥ずかしがり屋の監督と、名美の魅力を語り合いながら挑んだこの作品は、激しい内容ではありますが、私にとって愛しい作品です。

鶴見辰吾 コメント

30代になりかける頃、仕事にフラストレーションを抱えていた私は、根津甚八さんの紹介で石井隆監督に出会い、
「天使のはらわた 赤い閃光」の出演が叶った。
それから私はしばらく、石井ワールドの沼に嵌っていった。その沼は、雨、血、夜に満ちている。もっともっと映画を作って欲しかった。
石井隆Returnsで、新たに命を吹き込まれた過去の作品から、再び石井隆の魂を感じることができるだろう。
きっと客席の後ろの方に座っているはずだ。

伊藤洋三郎 コメント

無邪気でシニカルで天の邪鬼で饒舌で孤独で常識的で我儘で反体制で笑顔が良くて優しくて情があって頑固で、、女々しくて漢気があって、、本当はもっと映画を撮りたかったのに、、でも愛すべき人で、、何より僕達を楽しませてくれた石井隆とその映画は、、、今も生きている。

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朝田 @asada_1998

冒頭だけで既に良いな〜劇場で観たいな〜 https://t.co/P73gJAA0gU

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