本作は、大阪芸術大学映像学科の学生と映像業界のプロがタッグを組んでドラマや映画を作る産学協同プロジェクトから生まれた11作目の映画。もとになったのは、学生が手がけ、大阪芸術大学に所蔵されていた3本のシナリオだ。これを在学生たちがアレンジし、オムニバス作品として映像化した。
第1話の「YUI」は、互いに向き合わなくなった家族の崩壊と思いがけない修復の糸口を描いたホームドラマ。完璧主義な母・梨恵を
「YUI」の5年後を舞台とした第2話「MONOS」は、正体不明の生物を車で轢いて死なせてしまったカップルの顛末を追った近未来ドラマ。妊娠を打ち明けるも話をまったく聞いてくれない彼氏の恵一に怒り、由依はアパートを飛び出す。しかし彼女を追いかけた恵一は事故で死亡。恵一を大阪芸術大学の学生・秋庭悠佑が演じた。
第3話の「UMI」は、失声症の中学生・羽美と彼女の個別授業を受け持つ教師・風間の交流を描いた学園ドラマ。少しずつ心を開いていく羽美役で西岡奏、婚約者の家業を継ぐため町を去ることが決まっている風間役で
「YUI」「UMI」の監督を務めたのは、「658km、陽子の旅」などで知られる熊切。「学生時代、大阪芸大周辺で毎日のように自主映画を撮っていました。あぜ道と町工場の続く灰色の風景でしたが、映画を志す我々にとってそこは夢の工場、言わば撮影所みたいなものでした。そんなあの地で30年ぶりに映画が撮れることに感慨を覚え、学生時代に撮り残した『想い』みたいなものをやっと撮りきれたような気がしています」と伝えた。
また「MONOS」の監督を「青いうた/のど自慢・青春編」などで知られる金田が担当。「極寒の夜に雨降らしとMONOSの操演。そんな撮影時の三重苦の中、びしょ濡れになった学生たちの背中から濛々と湯気が上がっている。作品に対する自分の熱量を見られた気がしたのか、恥ずかしそうにお互いを笑い合いハニかんでいた。『一生懸命は当たり前! 努力なんてしてませんよとさり気なく観客に届いてこそ価値があるんや』そう学生たちを叱咤激励している天邪鬼な監督の背中からも湯気が……。恥ずかしいやら誇らしいやらの撮影期間だった」と振り返った。なお監督の2人は大阪芸術大学の卒業生であり、現在は教員として同大学に関わっている。熊切、金田に加え、本作の製作統括で大阪芸術大学映像学科長でもある
映画「メイソウ家族」は東京・ヒューマントラストシネマ渋谷、大阪・テアトル梅田ほか全国で順次公開。もとになった3本の脚本を三田村裕真、阪上彰馬、幸田遼太朗がそれぞれ手がけ、菊田涼乃が「YUI」、村岡楓太が「MONOS」、長瀬南海が「UMI」の脚色を担当した。
映画「メイソウ家族」特報映像
熊切和嘉 コメント
学生時代、大阪芸大周辺で毎日のように自主映画を撮っていました。あぜ道と町工場の続く灰色の風景でしたが、映画を志す我々にとってそこは夢の工場、言わば撮影所みたいなものでした。そんなあの地で30年ぶりに映画が撮れることに感慨を覚え、学生時代に撮り残した「想い」みたいなものをやっと撮りきれたような気がしています。自分にとって原点に立ち返ることができた作品ですし、何より現役の学生たちが映画を発見していく瞬間に立ち会えたことをとても光栄に思います。ぜひ劇場でご覧ください。
金田敬 コメント
極寒の夜に雨降らしとMONOSの操演。そんな撮影時の三重苦の中、びしょ濡れになった学生たちの背中から濛々と湯気が上がっている。作品に対する自分の熱量を見られた気がしたのか、恥ずかしそうにお互いを笑い合いハニかんでいた。「一生懸命は当たり前!努力なんてしてませんよとさり気なく観客に届いてこそ価値があるんや」そう学生たちを叱咤激励している天邪鬼な監督の背中からも湯気が......。恥ずかしいやら誇らしいやらの撮影期間だった。
田中光敏 コメント
メイソウ家族三部作は、学生が書いた脚本を基に、学生と先生が一丸となって作り上げた、エンターテイメント作品です。現場での学生たち、そして先生達やプロの俳優陣が、まさしく一つの作品を一緒に作る映画のプロの目になっていた事が、とても印象的でした。笑えて、ドキドキして、泣ける作品です。是非ご覧下さい。
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映画ナタリー @eiga_natalie
熊切和嘉・金田敬と大阪芸大の学生がタッグ、映画「メイソウ家族」8月公開
「学生時代に撮り残した『想い』みたいなものをやっと撮りきれたような気がしています」
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