第18回アジア・フィルム・アワード(AFA)で特別功労賞を受賞した
特別功労賞は、アジアの映画界において長年にわたって功績を残し、多大なる影響を与えた映画人をたたえるもの。AFA特別賞の最高賞で、チャン・イーモウ、サモ・ハン(サモ・ハン・キンポー)、イ・チャンドン、ホウ・シャオシェン、アン・ホイらが過去の受賞者として名を連ねる。役所は「歴代の受賞者の名前を見ると、錚々たるメンバーですよね。“功労賞”という名前からして、キャリアの長い高齢の方が選ばれるイメージだったので『自分もこういう歳になったんだな』なんて思いました」とほほえみ、「長い俳優の道、映画の道を歩いてこなければいただけない賞ですから、『よくがんばりました。これを区切りにして、もうひとがんばりしなさい』と言われているような気がします」と言葉を紡いだ。
役所はAFAで、トニー・レオン、イ・ビョンホンと並ぶ最多2度の主演男優賞を受賞している。「
2度目の主演男優賞は、「
取材では約45年間のキャリアを築いてきた役所に、仕事をするうえで大切にしていることを聞いた。役所は「まずは健康でいることですね。例えば80歳の役を演じるとして、体力的にはせめて5歳ぐらいは若くないといけないと思うんです。それくらいエネルギーが必要な仕事なので、健康は大事にしています。あとはやっぱりスタッフ・キャストとの人間関係。自分と波長の合う仲間を大切にすることですね」と口にする。続けて新しい役への好奇心はどこからくるのかと尋ねると「子供の頃映画館に行くと、作品を観る前と観たあとで、なんとなく自分が変わったような感覚がありました。映画は、そんな体験を観客に与える可能性を秘めている。その一部に自分がいるということが、俳優の道を歩み続ける勇気につながっている気がします」と教えてくれた。
これまでの俳優人生で「もうこれ以上はできない」と思ったことは一度もないという。役所は「反省ばかりですけど、不思議と『ちょっと待てよ。次はうまくいくかもしれない』という気持ちが生まれてくるんですよ。これが役者の毒というか、麻薬というか……。うまくいくような気がしていても、失敗してしまうこともありますが(笑)。『役者と乞食は3日やれば辞められない』と昔から言いますが、このことかなと思います」と笑顔を見せる。
最後に「俳優の夢を追う若者にアドバイスするとしたら?」と質問すると役所は、「俳優が演じるのは基本的に人間だから、人間に興味を持って、付き合っていくことが大事だと思う。映画の中では人間同士の交流の中でうれしいことや悲しいことがありますよね。それを演じるにあたって、身の回りの人との関係性しか引き出しがないじゃないですか。もちろん小説を読んで想像することはあっても、実際に体験したことは強いですから。普段から人を観察したり、人と深い関係を築くことは重要だと思います」と伝えた。
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役所広司が語る、俳優の道を歩み続ける勇気「映画の一部に自分がいる」
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