本作は、過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務に就いた男ミッキーの物語。身勝手な権力者によって搾取されるミッキーの前に、ある日、手違いで自分のコピーが出現したことから事態は一変する。
映像は、
またポン・ジュノは「宮崎駿監督はいつも生態系や自然、環境に対するテーマを描かれていますが、私も大きな関心を持っているテーマですので、動物やクリーチャーを表現する際には、宮崎駿監督の作品は尽きないインスピレーションの源になっていると思います」と、宮崎から大きな影響を受けていることを明かした。このほかポン・ジュノがクリーパーについて語った内容は下記にまとめた。
「ミッキー17」は、3月28日より全国でロードショー。
※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
映画「ミッキー17」本編映像(クリーパーとの遭遇編)
ポン・ジュノ コメント
クリーパーについて
「Okja/オクジャ」のときも、主人公のミジャがオクジャのお腹の上で昼寝をするシーンがありましたが、あれはまさに「となりのトトロ」からインスピレーションを受けたシーンでした。クリーパーはもう少し複雑で、さまざまなインスピレーションが混在しています。デザインそのものは、クロワッサンから着想を得たもので、パンが出発点です。動きに関しては、さまざまなアイデアが組み合わさっています。
クリーパーは3種類ですが、ジュニアクリーパー、ベイビークリーパー、そして女王蜂のように1匹だけのママクリーパーがいます。ジュニアクリーパーがボールのように丸まっていく動きが登場します。それはアルマジロを参考にしています。できあがったものを見て、ダンゴムシのようだと言う方もいましたが……(笑)。
「風の谷のナウシカ」で王蟲が群れになって突進するシーンも、インスピレーションの源だったと言えます。クリーパーが群れになって絡み合う姿は、アラスカのトナカイの動きのパターンがモチーフとなっています。動物ドキュメンタリーを見ると出てきます。サークルの中心部分に子供のトナカイを置いて、群れが時計の反対周りにらせん状を描いていく荘厳でスペクタクルな映像があります。宮崎駿監督はいつも生態系や自然、環境に対するテーマを描かれていますが、私も大きな関心を持っているテーマですので、動物やクリーチャーを表現する際には、宮崎駿監督の作品は尽きないインスピレーションの源になっていると思います。
ロバート・パティンソンはアニメをたくさん見ているようで、マニアックな性格ですね。先ほど3つのクリーパーについてお話しましたが、その中でアクションを担当しているのは、ダイナミックに飛び跳ねながらアルマジロのように群れになって動くジュニアクリーパーです。すべてのクリーパーが、ウルレーションと呼ばれる直立して鳴き声を発する姿を見ると、多くの脚があることがわかります。複数の脚を持つ生物は、走るときにとても不思議な動きをします。リズムが妙なんです。専門用語ではウォークサイクルといいますが、これを作るのが、クリーチャーを表現する上でもっとも重要な基本です。ジュニアクリーパーが勢いよく走るとき、ウォークサイクルをどうするべきか。短い脚がいくつもあって、それらを走らせなければなりません。レファレンス先を探している中、CGチームのほうから「となりのトトロ」に出てくるネコバスのアイデアが出ました。あのネコは足が4本ではなく、何本もあるんです。「となりのトトロ」ではその足が絶妙なリズムで動く様子が見事に描写されています。
ポン・ジュノの映画作品
リンク
tAk @mifu75
「ミッキー17」に謎のモンスター登場、ポン・ジュノが宮崎駿から受けた影響語る https://t.co/WZ8nYQQVce