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中国ドラマ女優放談 Vol. 1(後編) [バックナンバー]
中国ドラマを彩る女優たち|チャオ・リーイン、リウ・イーフェイ、アンジェラベイビーはなぜファンの心をつかむのか?
1980年代生まれのトップ女優たち──趙麗穎、劉亦菲、楊穎
2025年2月24日 18:15 4
近年、日本でファンを増やし続けている中国ドラマ。豪華絢爛な宮廷劇や、幻想的な世界が描かれるファンタジー、等身大の恋愛を描いた現代劇など、そこで生きる女性を見事に演じる女優たちに心つかまれる人も少なくないだろう。
連載「中国ドラマ女優放談」では、作品を彩る女優たちにフォーカス。第1回となる今回は、ライターの小酒真由子と島田亜希子にヤン・ミー(楊冪)、ティファニー・タン(唐嫣)、リウ・シーシー(劉詩詩)、
取材・
チャオ・リーイン(趙麗穎)はかわいいけど、くせ者といったバランスをうまく演じてくれる(小酒)
──前編ではお二人にヤン・ミー(楊冪)、ティファニー・タン(唐嫣)、リウ・シーシー(劉詩詩)についてトークしていただきました。後編のトップバッターは、1987年10月16日生まれで、85后を代表する1人チャオ・リーイン(趙麗穎)です。Weiboのフォロワー数は約9210万人(2025年2月時点)。東京国際映画祭で来日しましたが、すごい歓声で、人気の高さを改めて感じました。
島田亜希子 チャオ・リーインは国内・海外ともに人気が高いハイブリッド型という印象です。「楚喬伝(そきょうでん)~いばらに咲く花~」が欧米で人気だったり、「明蘭~才媛の春~」が日本でも話題になっていたり、海外での評価がとても高い女優さん。可憐で控えめで、ガツガツキャリアを積み重ねていくぞ!みたいな印象はあまりないんですが、近年は「風吹半夏」(邦題「鋼の華 ~半夏が咲く~」)のようなヒューマンドラマでも成功していて、中国電視劇飛天奨で優秀女優賞、中国電視金鷹奨で最優秀主演女優賞を獲っていたり、賞レースでもどんどん名前が上がってきている。1985年以降生まれの「85后」と呼ばれる女優さんたちの中でも、頭1つ抜けた存在かなと。2023年ぐらいからは、映画にもバンバン出るようになって、幅広い活躍が国内外で注目されていますよね。
──小酒さんはどんな印象を持っていますか?
小酒真由子 私は「お昼12時のシンデレラ」を観たときに、なんてかわいらしいんだ!と。彼女の場合はただ愛らしいだけじゃなくて、一筋縄ではいかない雰囲気も感じるんです。だから「明蘭」や「与鳳行(よほうこう)」のようなヒロインが似合う。かわいいけど、くせ者といったバランスをうまく演じてくれるイメージがあります。あと、童顔だと重厚感のある映画ではハンデになる場合もありますけど、チャオ・リーインはいろんな役にハマって、「チャオ・イェンの思い」のようなシリアスなものも上手に演じてくれる。私は彼女に底知れないパワーを感じていて、すごくガッツがあるというか、ハングリー精神もある人なんじゃないかなと思っています。
島田 見た目が癒やし系だから、最初はそっちのイメージに引っ張られて、ふんわりしているっていう印象は受けるかもしれないです。
小酒 そうそう。私は強い女性なんじゃないかなと思うんです。「明蘭」のように、意地悪に対してやり返して、してやったりみたいなものも上手に演じてくれる。チャオ・リーインが演じたからこそ、「明蘭」は面白くなったと思うんですよね。ウィリアム・フォン(馮紹峰)が演じた役も一筋縄ではいかない男性だったので、カップリングも面白かった。
島田 チャオ・リーインと共演すると俳優さんの評価がさらに上がる印象があります。チャン・ハン(張翰)とか、ケニー・リン(林更新)とか、ウィリアム・フォンも。そういう意味でも持っている人なのかなと。彼女は、名門大学出身ではなく、オーディション番組出演がデビューのきっかけで。そこでフォン・シャオガン(馮小剛)に見初められた。だから天性の才能があったんでしょうね。瞬発力というか。
小酒 彼女の出演作は評価が高くて、印象に強く残る作品が多いですよね。「あー、またこのパターンね」とならず、いい作品に出ている。だから海外でも人気があるのかなと。
島田 自分に合った作品をうまく選んでいるのかなと思います。彼女の作品に惚れる人が多いし、そこでの彼女の演技も素晴らしいから支持される。あと、彼女はアクションがうまいと言われていて、しっかり努力する、芯の強さがあるんじゃないかと思います。
──彼女の出演作の中でお薦めの作品を挙げるなら?
島田 私は「明蘭」がすごく好きですかね。役にとても合っていました。
小酒 私は「お昼12時のシンデレラ」をぜひ!と。ヒロインがお昼に、社長の隣でもぐもぐお弁当を食べている姿がすごくかわいらしいんです。でも、主人公が彼女を好きになったのは、ただかわいらしくもぐもぐ食べてるからじゃないぞっていう魅力があって。チャオ・リーインのよさが濃縮されています。
──2人にご出演いただいた中国の現代ドラマコラムでも小酒さんは、「『お昼12時のシンデレラ』が1番最初に日本でウケた中国の現代ドラマという印象がある」とおっしゃっていましたよね。
小酒 そうですね。日本でもインパクトがあった作品ということでぜひ観てほしいドラマです。
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