自宅での最期を希望した父、看取りを決意した母…村上浩康によるドキュメンタリー予告

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村上浩康によるドキュメンタリー映画「あなたのおみとり」の予告編がYouTubeで公開された。

「あなたのおみとり」ポスタービジュアル

「あなたのおみとり」ポスタービジュアル

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本作は「東京干潟」「蟹の惑星」を手がけた村上が、末期がんの父と、家で看取ることを決意した母の約40日にわたる日々を記録したもの。ベッドから動けない父は何かと世話を焼く母に「ありがとう」と口にするようになり、母はできる限り父の近くで時間を過ごすように。毎日父のもとを訪れるヘルパーとのつながりも生まれていく。

「あなたのおみとり」場面写真

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予告は挿入歌である「私の青空」のインストゥルメンタル曲にあわせ、銅版画家・岩渕俊彦によるイラストが展開。自宅での最期を希望した父、その父を看取る決意をした母、両親の映画を撮ることにした息子である村上、それぞれの立場が示されていく。そしてカメラは“老々介護”の厳しい現実、庭の花々や虫たちを映し出し、「私たちは強く生きられたね」という母の言葉が印象的な予告編に仕上がった。

本作を鑑賞した人々のコメントも到着。訪問看護師の秋山正子は「このような最期の時間の記録は、日常を、人のあり様を、そのまま映し出してくれ、在宅ケアの実際を知るには最上の教材となるに違いない」、「ある精肉店のはなし」で知られる映画監督の纐纈あやは「その人がその人として死を迎えることは、本人も家族も最初で最後、一度きりの経験だ。でもそれは、ごく自然で日常の延長にあることを、わたしたちはこの映画を通して共に体験させてもらう」と語っている。

リガード配給の「あなたのおみとり」は9月に東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開。

映画「あなたのおみとり」予告編

我妻和樹(映画作家 / ピーストゥリー・プロダクツ)コメント

実際の人の死にカメラを向けているのに、こんなにも嫌味がなく、むしろ清々しさや愛おしさが残るのは後にも先にもこの作品だけである。身内だからこそ撮れたというだけではない、映画への敬意とあくなき探求心が生んだ唯一無二の作品。在宅での介護や医療に携わる専門職はもちろん、あらゆる人が観て、「家族」というもっとも身近な「生」を感じてほしい。

秋山正子(訪問看護師 / 株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション統括所長 / 認定NPO法人マギーズ東京共同代表・センター長)コメント

父親の最後の日々であり、母親にとっては在宅看護・介護の日々でもあった40日余りを、長男である村上浩康監督は「家族の立場」と「映像作家の立場」で記録し続けた。そこでは、終わりゆくいのちの営みが、家、家族、地域との繋がり、そして関わるケア提供者たちの実践とともに展開されている。
このような最期の時間の記録は、日常を、人のあり様を、そのまま映し出してくれ、在宅ケアの実際を知るには最上の教材となるに違いない。在宅ケアを理解するにも、人が亡くなっていく過程を理解するにも、是非見てもらいたい作品と思う。

小堀鴎一郎(社会法人社団 堀ノ内病院 地域医療センター医)コメント

この映画は私が在宅診療医として過ごした20年間に社会に対して訴えたかったことの約90%を判りやすい映像で描きだしている。私が仮に独裁的な厚生労働大臣であったなら全国民に、少なくとも1回この映画を観ることを義務化するであろう。

白崎映美(歌手)コメント

この映画にはひとつの、極楽とか天国とかパラダイスみたいなのが映っていました。これからを生きていく人と死んでいく人とまわりのたくさんの命。懸命に生きる中にぽろりと滲み出るおかしみ。人っていいな、かわいい生き物だなあと思いました。私生きていこ、うれしく生きていこ。と元気が出ました。

野村正昭(映画評論家)コメント

親をみとるのは、僕自身の経験にてらしても、自分がもう子供ではいられないと否応なく自覚させられる体験だったことを思い出した。カメラのうしろの監督も、そう思ったはずだ。生きるのも死ぬのも、人間にとっては日常的で当たり前のことなのだと、あらためて実感させてくれる、すごい映画だった。

纐纈あや(映画監督)コメント

ある家族のみとりの物語に、自分が父を看取ったときの記憶を重ねながら、心静かにこの世の旅立ちを見守った。
その人がその人として死を迎えることは、本人も家族も最初で最後、一度きりの経験だ。でもそれは、ごく自然で日常の延長にあることを、わたしたちはこの映画を通して共に体験させてもらう。

宮子あずさ(看護師 / コラムニスト)コメント

みとりには、いいみとりも悪いみとりもありません。
「あなたのおみとり」があるだけ。
それでいいのだと思います。

渡辺一枝(作家)コメント

忙しない日々を過ごしていると、大事なことを忘れている。生きている今のすぐ隣にも、死はあるのだということを。流れていくときの中に生があり、また、死もあることを。
この映画で私は、いま閉じていく命を共に看取らせていただきながら、「生きる」とはどういうことかも、心に刻んでいた。エンドロールが流れ、そして劇場の灯りがついた後も私は爽やかな幸せ感に包まれていた。
村上監督、ありがとう!

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(c)EIGA no MURA

読者の反応

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kamiya023 @緩和ケア @kamiya_1977

公開されたら見に行きたいです。
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自宅での最期を希望した父、看取りを決意した母…村上浩康によるドキュメンタリー予告(コメントあり / 動画あり) https://t.co/CP6TAU3SWY

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