柚月裕子の同名警察小説をもとにした本作。物語の発端となるのは、愛知・平井市在住の女子大生が、度重なるストーカー被害の末に神社の長男に殺害された事件だ。地元新聞の独占スクープ記事により、警察が女子大生からの被害届の受理を先延ばしにし、その間に慰安旅行に行っていたことが明らかに。県警広報広聴課の職員である主人公・森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳が約束を破って記事にしたと疑うも、身の潔白を証明しようとした千佳は1週間後に変死体で発見される。自責と後悔の念に突き動かされた泉は、自らの手で千佳を殺した犯人を捕まえることを誓うのだった。杉咲が泉に扮した。
萩原が演じるのは、泉のバディ的存在となる歳下の同期・磯川俊一。豊原は一連の事件を捜査する県警捜査一課の梶山浩介役、安田は泉の上司であり元公安の富樫俊幸役にキャスティングされた。萩原は本作の撮影を振り返り「演者として身体で感じた緊張や刺激は鮮明に残っています」とコメント。豊原は「誰もが一個人であるはずが一体どこから権力と同化し真実を濁らせてしまうのか。人間の営みと社会の構造、つねに私の心にも横たわる深い問いがこの物語に描かれています」、安田は「面白さに唸りました。登場人物の入り乱れる感情、秘める思惑、そして抱く決意。様々な表情が垣間見える作品です」とつづっている。
このたび解禁されたビジュアルは、2023年3月末に満開の桜の下で撮影された主要キャスト4人の姿を収めたもの。それぞれの姿に「信じてあげられなかった」「大切な人を巻き込んでしまった」「染みついた思想は、そう簡単に拭えはしない」「許される日が来るとは、思っていない」というストーリー展開に関わるキーワードが添えられている。
映画「朽ちないサクラ」特報
萩原利久 コメント
磯川俊一役を演じました萩原利久です。
今回作品を通じて、モノや景色、起こる1つ1つの出来事に対して、当事者なのか部外者なのか、はたまた環境なのか立場なのか、主観客観、人間社会において様々な視点を感じました。自分自身も演じた当時と今とでは全く異なる見え方に変化していることもあるかもしれません。でも、自分なりに向き合った現場で演者として身体で感じた緊張や刺激は鮮明に残っています。素晴らしい経験をさせてもらい、今もいき続けています。
1人でも多くの方に観ていただけたら嬉しいです。
豊原功補 コメント
個々において大切にする思いと組織の論理。誰もが一個人であるはずが一体どこから権力と同化し真実を濁らせてしまうのか。人間の営みと社会の構造、つねに私の心にも横たわる深い問いがこの物語に描かれています。
私が演じた梶山という男もまた警察という大きな組織の一員でありますが、このひとりの人間が生きる矜持と生きる問いを共に感じ、胸に携えて撮影に臨んだつもりです。
本当のことはいつも見えづらくて、本当の言葉はいつも喉に詰まってしまいそうになるけれど、それでもしっかりとまっすぐな瞳でいることの強さを心に残してもらえたらと願っています。
安田顕 コメント
試写でこの映画を拝見したとき、その面白さに唸りました。
登場人物の入り乱れる感情、秘める思惑、そして抱く決意。
様々な表情が垣間見える作品です。
これらの点が線となったとき、皆様の目に見えるもの・胸に届くものは異なるかと思います。その一方で、どのように届くのかが興味深いほど、この作品の受け取り方には数えきれない色があると感じています。
原作・脚本・演出・出演者の皆様、何拍子も揃った臨場感を十分に味わえる仕上がり。
原監督の手腕に脱帽です。
是非、劇場でご覧ください。
原廣利 コメント
原作を最初に読んだ時に感じた見えない不穏な「空気」「匂い」がとても印象的でした。
春の「サクラ」を魅せる事で登場人物たちに纏わる「空気」と「匂い」を感じて欲しいと思い全力で撮影しました。
それぞれの「正義」が交錯する時に、物語は大きく動き出します。
今回情報解禁になった、安田顕さん、萩原利久さん、豊原功補さんのそれぞれが目にする「正義」にもご注目下さい。
杉咲花さんを筆頭に素晴らしい俳優部、スタッフと共に「朽ちないサクラ」を創り上げられた事を本当に誇りに思います。
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萩原利久が「朽ちないサクラ」で杉咲花のバディに、豊原功補・安田顕も出演 https://t.co/o0pXuDMoEL
原作:柚月裕子『朽ちないサクラ』徳間文庫