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ボーイフレンドのアランを亡くし、現実逃避から過食状態になった男チャーリーの最期の5日間が描かれる本作。心不全が悪化し、死期が近いと悟った体重272kgのチャーリーが、家族を捨ててから音信不通だった娘エリーとの絆を取り戻そうとするさまがつづられる。フレイザーがチャーリーを演じ、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のマックス役で知られるセイディー・シンクがエリーに扮した。
「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」のプロモーション以来15年ぶりの来日となったフレイザー。フレイザーは「これから公開されるということで、日本の皆さんが新しい観客になってくれることにワクワクしています」と挨拶。2日前に日本入りしたという彼は「昨日は時間があったので、街を見たり、しゃぶしゃぶをいただきました」と笑顔で報告した。
主演男優賞の受賞について問われたフレイザーは「いまだに自分が受賞したことに驚いています」と話し、「ほかの候補全員が才能あふれる素晴らしい演技をされていたので、皆さんとオスカー像を分かち合ったつもりです」と謙遜する。また、「ゴッド・アンド・モンスター」で共演したイアン・マッケランと授賞式の3週間前にロンドンで再会したことを振り返り「別れるときにイアンが僕の耳元でささやきました。『もう君はオスカーを獲っている』と。もし金色の小さな像が手元に来なくても、自分にはオスカーが来たと思えていたと思います」と明かして、記者陣を沸かせた。さらに作品賞など最多7冠となった「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」チームとの授賞式での再会にも触れ、「僕は『エブエブ』も大好き。ミシェル・ヨーとは『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』ぶり、キー・ホイ・クァンとは30年ぶりに会えて『僕たちまだここにいるね』と話したんです」とうれしそうにしていた。
監督を務めた
ハリウッドの表舞台から姿を消していた時期もあったフレイザー。オスカーの受賞やこの作品が、落ち込んでいる人や復活したいと考えている人にどんなものを与えられるかと聞かれた彼は「勇気を持ってほしい。勇気を持つというのは、目の前に壁があることを認識することです」と力強く口にする。そして「日本の観客の皆さんに『ザ・ホエール』を観ていただいたときには、チャーリーをそのような勇気ある人間だと感じてほしい。まったく想像していなかったかもしれないけど、彼はヒーローなんです」と語った。
「ザ・ホエール」は明日4月7日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。なおフレイザーは東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催される初日舞台挨拶にも登壇する。
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「(アカデミー賞授賞式で)キー・ホイ・クァンとは30年ぶりに会えて『僕たちまだここにいるね』と話したんです」
泣いちゃう
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