サモ・ハンに聞いた“後世に残したい3作”、映画は「自分の命そのもの」

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第16回アジア・フィルム・アワードで特別功労賞を受賞したサモ・ハンサモ・ハン・キンポー)。香港で行われた授賞式の前日に、映画ナタリーの取材に応じた。

サモ・ハン

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アジアの映画界において長年にわたり実績を残してきたことが評価され、今回の受賞に至った。これまでに俳優、武術指導、監督、プロデューサーとして関わってきた映画の数々はサモ・ハンにとってどんな存在なのか尋ねると「“自分の命そのもの”です。どの作品でも血を流し、汗を流してこなければならなかったですが、だからこそ私の今があると思います」と感慨深げに語る。

サモ・ハン

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幼い頃にキャリアをスタートさせ、71歳を迎えた今も映画業界に貢献し続けるサモ・ハンのエネルギーは「自分でもどこから湧いてくるのかわからない」のだそう。「とにかく現場が好きなんです。現場に行くとなぜか元気が出てくる。皆さんと一緒に映画を作ったり、ごはんを食べたりしていると、普段の自分とはまったく違う若々しい気持ちになれる」と教えてくれた。トレーニングについては「少なくなりました」と答えつつ、「9歳から体を鍛えてずっとやってきて、今71歳ですよ? それでまだやれって言う? いじめじゃないですか?」とたたみ掛け、その場のスタッフを笑わせた。

そんなサモ・ハンに、自身が監督・出演した作品から“後世に残したい作品”を聞くと、名家に生まれた世間知らずのドラ息子がカンフーに出会い、武術家として成長していく姿を描く「ユン・ピョウin ドラ息子カンフー」、有力者に妻を寝取られたダメ男が、妖術で復讐するホラー映画「妖術秘伝 鬼打鬼」、マフィアの抗争に巻き込まれた少女を救うため、認知症気味の退役軍人が封印していた“無敵の拳”で悪を退治するさまが描かれた20年ぶりの監督作「おじいちゃんはデブゴン」を挙げた。

レッドカーペットに参加したサモ・ハン(中央)とユエン・ウーピン(右)。

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3月12日に行われた授賞式では、サモ・ハンが携わってきた作品やメイキング映像をまとめたものが映し出され、集まった映画人が立ち上がってその功績をたたえる場面も。彼は監督・武術指導のユエン・ウーピンからトロフィーを受け取り「この3年間、コロナで映画業界はすごく静かでしたが、こうして授賞式ができるようになってすごくうれしい。妻からも『この賞は何十年も活躍している人じゃないともらえないものだよ』と言われ、とてもありがたく感じています」とスピーチした。

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