本作は人里離れた森の奥にあるレストランを舞台した物語。そのレストランはフレンチの名店で腕を磨いたシェフ・京一の料理が評判だったが、森で命を絶とうとする者が“最後の晩餐”を求めてやって来るという噂があった。そしてある日、紗耶という少女が森へ足を踏み入れる。悲しい過去を持つシェフ・京一に船ヶ山、絶望を抱える少女・沙耶に畑、京一にレストランを任せた猟師・欣二に
予告編では京一の悲しい過去、「地獄はもうたくさん」とつぶやき森へ向かう紗耶の後ろ姿、「また1人逝っちまったよ」と嘆く欣二の横顔などが映し出される。小宮、森永、染谷、奥菜、佐伯、谷田からはコメントが到着した。
「森の中のレストラン」は11月19日より東京・K's Cinemaほか全国で順次公開される。
小宮孝泰 コメント
鉄砲なんか持ったこともなく、薪割り経験さえない私が猟師の役をやらせてもらった。鹿肉の解体場面、罠にかかって殺処分されたばかりの生温かい鹿の背中に大きなナイフを差し込んだ時、思いのほか柔らかな肉の感触が私の心を総毛立たせた。私もまたこの鹿の命を奪ったのだという気がした。
この映画では大事なものを喪って自分の命を奪おうとする人間たちに焦点が当たる。翻って食とは生きることの証だ。生き物の命を奪ってさえ人間は生きる。さあ、彼らにとって食は何をもたらすのかを考えさせられる物語が生まれたなと思う。もちろん私は生きる方を選びたい。
谷田歩 コメント
自分が演じさせて貰ったのは、モンスターの様な父親。
あり得ない父親、あり得ない家族、けれど、自分の周りでは起こっていないと
思っているだけで、日々ニュースで流れる虐待死した子供達、
家庭内暴力により亡くなる人達、自殺する人。
もしかしたら毎日会う人達の中にもそういう人がいるのかも知れない。
そういうリアリズムを持って観ていただけたらと思います。
そして、こんな時代に今、自分に何が出来るのか、
フトした時に考えて貰える作品になっていたら幸いです。
佐伯日菜子 コメント
少し勇気のいる役でした。
でも、穏やかで優しい現場や完成した映像に背中を押されるようにまた一つ参加して良かった作品が増えました。ありがたいです。
この映画が「明日なんて来なければいい。」
「あーもう全部消えてしまえばいい。」そう思った誰かの心を、一匙のスープのように温めることが出来ればとても嬉しく思います。
奥菜恵 コメント
幸せな家族を突如襲った愛する娘の死。今回、私はその娘の母親役として携わらせていただきましたが、心が押し潰されてしまいそうになるほど、重く苦しい時間でした。あまりにも不条理な現実にやり切れない思いを抱えながらも、亡くした娘のためにも前を向いて生きていくという強い意志や覚悟が必要な役でした。いざ本番になると、根底に眠っていたそれまでの複雑な思いまで予測なく溢れてきてしまう場面もあり、役を通して命の重みや誰かの力になるということを改めて考えさせられる作品となりました。
森永悠希 コメント
コロナウィルスの影響で、人と人との繋がりがより希薄になってしまって、普段以上に深刻に、生きづらさや孤独感を感じる方が沢山いらっしゃると思います。
そんな中で、ゆっくりと考える時間をくれるような作品だと思っています。
観てくださった方々が、観終わった後に、観る前よりも少しでも気持ちが楽になっていたら幸いでございます。
染谷俊之 コメント
海斗役を演じさせて頂きました染谷俊之です。
本当に森の中で撮影させて頂き、都会の喧騒を忘れて、非日常を味わう事ができました。
生きていく上で、人それぞれの悩みを抱えていたり悲しい出来事があったり、
感じる度合いも人それぞれで、その痛みは本人にしか分からないもの。
誰にも言えない傷を癒してくれる、こんな森の中のレストランが本当にあったらいいなと思いました。劇場でぜひご覧ください。
船ヶ山哲の映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
畑芽育が“最後の晩餐”を求めて船ヶ山哲のもとへ、「森の中のレストラン」予告(コメントあり)
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