「幻の蛍」メイキング映像が公開、田中美里や西村まさ彦らの応援コメントも到着

伊林侑香の長編監督デビュー作「幻の蛍」のメイキング映像がYouTubeで公開。あわせて応援コメントが到着した。

本作では、夏休みに祖母の家を訪れた中学生・中川かなたが、両親の離婚により離ればなれになっていた妹・有田すみれと再会し、思い出作りのため蛍を探す冒険に出るさまが描かれる。野岸紅ノ葉がかなた、池田埜々耶がすみれを演じ、岩井堂聖子、山口詩史、椿原愛、保坂直希、菊池亜希子、吉沢悠がキャストに名を連ねた。伊吹一が脚本を担当する。

メイキング映像には、菊池や吉沢が伊林からの演出を受けている様子を収録。キャストが和気あいあいと過ごしている姿が映し出された。

なお俳優の田中美里は「なかなか自分の奥にある言葉は大切であるほど口に出す事はできないけれど、ただ一緒に歩くだけでその一歩がせきとめていた気持ちを流してくれる」とコメント。富山県出身で俳優の西村まさ彦は「心温まる伊吹さんの世界を今作『幻の蛍』にも感じました。オール富山ということで、うちの近所のお店も映っていて何だか嬉しくなりました」とつづった。

平昌南北平和映画祭2022のSpectrum部門に選出された「幻の蛍」は、6月24日に富山・ジェイマックスシアターとやまで先行公開され、同日と25日には舞台挨拶が行われる。7月9日からは東京・K's cinemaにて上映。

田中美里（俳優）コメント

なかなか自分の奥にある言葉は大切であるほど口に出す事はできないけれど、
ただ一緒に歩くだけでその一歩がせきとめていた気持ちを流してくれる。
雨が止んだ後の晴れ間は幻の蛍の様に優しい光でした。

佐藤みゆき（俳優）コメント

自分1人だけが頑張っている、と思い込んで鬱屈とした青春時代を送っていたあの頃の私に、この映画を観せてあげたい。
静かに、淡々と進む物語を観終わったあと、私の中の14歳の私が微笑んだ。
生きにくさを感じている、全ての人に届いてほしい映画です。

灯敦生（脚本家・俳優）コメント

夏やすみ、小さな2人のシスターフッド。
大人は些細に感じることでも、ふと救われたり、独りぼっちになってしまった、あの頃が蘇る。
ワガママで純粋な詩人の言葉に、シュワッと心が泡立ちました。
富山の空気、美味しそうだ

松崎健夫（映画評論家）コメント

我慢と不機嫌のあいだで揺らぐ達観と諦念。不平不満があるけれど、どうにもならないことは判っている。それに、誰かへ八つ当たりしていることだって判っている。何かを諦めかけているからこそ悟る、相手を推し量った“優しさ”の在り処がこの映画にある。

東紗友美（映画ソムリエ）コメント

少女が大人になっていく
ちいさな奇跡の瞬間を
その一瞬の息づかいを
ひと夏のノスタルジーとともに
クリアに捉えている。

ひとりの人間が成長していく
リアルがここにある。
まるで、さなぎから蝶が飛び立つみたいに。
静かに、そして鮮明に。

西村まさ彦（俳優）コメント

脚本の伊吹さんには、富山のラジオドラマや舞台脚本でもお世話になっています。心温まる伊吹さんの世界を今作「幻の蛍」にも感じました。オール富山ということで、うちの近所のお店も映っていて何だか嬉しくなりました。上映、心よりおめでとうございます。

笹原靖直（富山県朝日町長）コメント

朝日町に馴染み深い泊高校やさみさと小学校、自然豊かな笹川地区、移住交流体験施設さゝ郷ほたる交流館など、朝日町の夏の日常的な風景がとても綺麗に映し出されている作品です。
この夏、是非とも多くの皆様にご覧いただき、「夏休みに田舎の祖父母の家に帰省した」かのような穏やかで優しい気持ちになっていただけたらと思います。