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本作は解散が決まったアマチュア交響楽団・弥生交響楽団が最後のコンサートに臨む姿を描いた音楽エンタテインメント。舞台挨拶の前には、15人によるフォトセッションが行われた。それぞれがドレスやタキシードに身に包み、さらに弥生交響楽団で演奏を担当するキャストは楽器を抱え、青空を描いたパネルの前で撮影に応じた。
続いてキャストは映画上映後の劇場に移動。公開を迎えた気持ちを問われた檀は「本当にたくさんの方が足を運んでくださって、胸がいっぱいです。ありがとうございます」と観客に感謝。さらに「今日はうれしいことがもう1つあります。一緒に撮影をした弥生交響楽団の愉快な仲間たちが勢ぞろいしています。(クランクアップ以来)1年ぶりに会えたこと、こうしてご挨拶で皆様の前に立たせていただていることを本当に心から嬉しく思っています」と頭を下げる。檀は目に涙を浮かべながら挨拶し、これを見て「同じ気持ちです」と語る藤吉も、目をうるませていた。
石丸は「映画の後半で流れている『ボレロ』という楽曲は、今日の『題名のない音楽会』でも特集しておりました。皆さんの心を元気にしていくのがこの曲だと思います。そのエネルギーを持って日常の生活に戻っていただければ」と、自身が司会を務める番組もアピール。町田は「解散したはずの皆さんとお会いできてうれしいです。もう(撮影は)1年前ですよね。やっと皆さんに観ていただけてホッとしています」と胸を撫で下ろし、映画初出演となる森は「私たち、がんばったんだぞ! すごいでしょ!って伝えたい気持ちでいっぱいです。皆様の拍手を受けて少し安心できました」と初々しいコメントで場内を和ませた。
オーケストラのシーンでは、キャストが実際に楽器を演奏したという。演奏シーンについて聞かれた町田は「大変でした……。でも楽しい試練でした。皆さん、楽屋でもずっと練習されてて、本当の交響楽団のようでした」と振り返る。また担当するトランペットはもともと経験があったのかと尋ねられ、「最初のほうで水谷さんに『僕、トランペットやったことあります』って言っちゃったもんですから本当に申し訳なかったんですけど、小学校の鼓笛隊で『ピー』って鳴らしてただけなんですよ。ほぼやってないのと一緒(笑)。自分からハードルを上げてしまって大変でした」と苦笑しながら、自宅で猛練習をして撮影に挑んだことを明かした。
森はヴァイオリンの練習について、「まったく苦じゃなかったですね。“ヴァイオリン3人娘”の仲間がいたので、励みになりました」と、同じくヴァイオリン担当だった梅舟、太田に感謝。また演奏経験はあるもののブランクがあったため、1日7時間の練習に挑んでいたという。これにはコントラバス担当の六平も「私も1日7時間やりました。でも撮影がコロナで1年伸びたんですよ。その分練習できたからね」とコメントしていた。フルート担当の藤吉は「家で練習してたらご近所に聞こえるじゃないですか。お隣のおばさまがね、『私の好きな曲だからがんばって』って言ってくれて、斜め隣の奥様には『だいぶ上手くなったわね』って言われて。映画が公開されたからご近所回りをしたら、すごい喜んでくださった。今日あたり皆さん観てくれてるのでは」とエピソードを披露した。
楽団キャストの演奏を聴いた感想に関して檀は「本当に素晴らしかったです。お芝居をしなきゃいけない中、一流の方に混じって演奏しなきゃいけないというのは口では表せないほどの努力があったのでは。客席で観たときに『さすが弥生交響楽団!』と、誇りに思いました」と述懐。同じく石丸も「プロのオーケストラの方とお仕事をすることが多いんですけど、彼らとプロが違うのは真剣度が高いんですよ。客席で観てるときに熱を感じました。これが市民のオーケストラなんだな、と思いながら拝見してました」と述べた。
続いてMCから、ポスターに書かれた「life is a miracle!」というフレーズにちなみ、「ご自身の中で小さなミラクルを感じたことはありますか」という質問が飛ぶ。これには檀が「この作品は2020年に撮影されるはずが、1年延期になりました。撮影しながらも、すべてが順調にいくわけでもなく、いろいろありましたけど、でもこの作品に関してはいろんな奇跡が起こりました。お天気が味方してくれたり、急な変更が功を奏したりっていう、小さな奇跡の集まりのような作品です」と作品への思いを交えながら語る。これを聞いた町田は「この作品は本当に奇跡的なことが多すぎて。雨が降って撮影できないときにも、水谷監督が『ちょっと待っててね』って目を閉じると雨が止むんですよ」と続けると、水谷は「本当の話です(笑)」と笑顔を見せた。
最後にキャストを代表し、檀が「生きていたら嫌なことも悲しいこともいっぱいあると思います。それは誰の人生にとっても同じだと思います。でもがんばった先には素敵な奇跡が起きるんだなっていうのを、映画を観た人は感じていただけたんじゃないかなと。『人生ってそんなに悪くないな』という気持ちになってくれれば」と映画をアピール。続いて水谷が「撮影には高いハードルがありました。それは皆さんの楽器。皆さんの努力がなければあの演奏はなかった。皆さんありがとうございました。そして今日は何より、我々のたどり着いた世界を見届けてくださった皆様、キャスト、スタッフ一同感謝しております」と、出演者と観客に感謝を述べ、イベントは終了した。
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仝 / 「太陽とボレロ」の公開記念舞台挨拶が本日6月4日に東京・丸の内TOEIで行われ、キャストの檀れい、石丸幹二、町田啓太(劇団EXILE)、森マリア、田口浩正、藤吉久美子、田中要次、… https://t.co/wAkmlxN47b 檀れいが主演作「太陽とボレロ」の公開に涙、「奇跡の集まりのような作品」 - ナタリー https://t.co/sQhZUtpcjZ