第三帝国に加害者として関わった人々の証言集「ファイナル アカウント」公開

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アドルフ・ヒトラーの“第三帝国”に加害者として関わった人々の証言を記録したドキュメンタリー「Final Account」が「ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言」の邦題で8月に公開される。

「ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言」

「ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言」

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イギリスのドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、第三帝国に参加したドイツ人高齢者たちにインタビューを実施。武装親衛隊のエリート士官や強制収容所の警備兵、国防軍兵士、軍事施設職員、近隣に住む民間人などからなる彼らは、ホロコーストを目撃した、生存する最後の世代だ。戦後、長い間沈黙を守ってきた彼らが語ったのは、ナチスへの加担や受容してしまったことを悔いる言葉だけでなく、「手は下していない」という自己弁護や「虐殺を知らなかった」という言い逃れ、果てはヒトラーを支持するという赤裸々な本音。ホランドは証言者たちに、戦争における“責任”“罪”とは何なのかを問い掛ける。

「ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言」

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ホランドは10代を迎えてから、母がユダヤ人難民であり、祖父母はホロコーストで殺害されたという事実を知った。2000年代になり“祖父母を殺した人間を捜す”という目的でこのプロジェクトに着手したという。「すぐに無理だとわかりました。しかし彼らの仲間には実際に会うことができる。ヒトラーのために腕や銃を振り上げた人たち、残虐な犯罪を犯した人たちを通して、ホロコーストが繰り広げられた背景をよりよく理解できるかもしれないと考えたのです」と言うホランドは、2008年から10年の歳月を掛けて250以上のインタビューを実施。本作が完成した直後の2020年6月、71歳でがんにより死去した。

「ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言」は東京・TOHOシネマズ シャンテ、シネクイントほか全国でロードショー。

※作品タイトルが変更されました。

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(c)2021 Focus Features LLC.

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