「北風アウトサイダー」監督・主演の崔哲浩、涙を見せない高倉健との共演経験が演出に

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北風アウトサイダー」で監督、脚本、主演を担当した崔哲浩のインタビューコメントが到着。あわせて新たな予告編もYouTubeで公開された。

「北風アウトサイダー」

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「北風アウトサイダー」ポスタービジュアルB

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崔が自身の半生をもとに、大阪府生野にある在日朝鮮人の町の人々を描いた本作。母代わりであるオモニ(オカン)が生前に始めた店の借金返済に追われ、途方に暮れる3兄妹のもとに、15年前に失踪した長男ヨンギが現れる。しかし彼の変わり果てた姿に兄妹は困惑する。崔のほか櫂作真帆、伊藤航、上田和光、永倉大輔、松浦健城、竜崎祐優識、並樹史朗、岡崎二朗らが出演した。

「ヨンギは自分自身」と語る崔。脚本について「90%が本当です。10%がフィクションだったり、エンタメにするためバランスを取った形です。“オモニ食堂”は実在しないんですが、親族、家族のように育った在日コリアンとの身近な体験を全部取り入れました」と説明する。また作品のテーマを「人間とは」「愛とは」、昭和平成令和と続いていく「時代の継承」、親から子、孫、そして思想の意味もある「血脈」、その4つが主軸だと解説。精神が不安定なヨンギを演じるにあたっては、精神病棟を取材したと述べ、「目の合わせ方や、健常者だったらこう捉えるけれど、心の病気がある方は違うふうに捉えてしまうこともある。映画の後半は、健康を取り戻し、元気になっていく過程を意識しました」と振り返った。

劇中には、次男チョロに「おかえり」と言われて泣き崩れるシーンなどで、顔をアップにせずあえて目立たないようにしているシーンが。その意図に関して、崔は2001年公開作「ホタル」で高倉健と共演した際のエピソードを述懐。「健さんはカメラの前ではいっさい泣かなかったんですよ。撮影が終わってスタッフが片付け出したら、おもむろに歩き出し、40分ぐらい泣いていらっしゃったんです」と、その姿に感銘を受けたと明かす。

またヨンギの「ひょっとしたら壁作ってるのは俺ら在日朝鮮人のほうちゃうかな」というセリフは、実際に崔自身が思っていることだという。崔は「日本と在日コリアン、両方の友達がいるので、在日コリアン側が心を開いたほうがいいんじゃないかと思うこともあります」と伝えた。

「北風アウトサイダー」は2月11日から東京・シネマート新宿ほか全国で順次ロードショー。

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