「浅草キッド」大泉洋ら浅草集結「劇団ひとりを嫌っても映画は嫌わないで」

Netflix映画「浅草キッド」の配信記念イベントが12月7日に東京・浅草フランス座演芸場 東洋館で行われ、キャストの大泉洋、柳楽優弥、門脇麦、土屋伸之（ナイツ）、鈴木保奈美、監督を務めた劇団ひとり、MCの塙宣之（ナイツ）が登壇した。

ビートたけしの自叙伝を映画化した本作は、若かりし頃のたけしが師匠・深見千三郎と過ごした日々を描いた青春映画。大泉が深見、柳楽がタケシを演じた。劇中の舞台にもなった東洋館に立ったひとりは「何年も温めていた企画で、まだまだ先かなと思っていたらもう明後日配信。まだ実感が湧かないんですが、この東洋館で報告できるのは感慨深いです」と挨拶し、「本編の中でも勢ぞろいすることはほとんどなかったので、このメンバーで並ぶのもうれしい」とキャストに笑顔を向けた。

「青天の霹靂」に続いて2回目のタッグとなった大泉とひとり。大泉は深見とタケシの師弟愛にちなみ「絆」について聞かれると、深見に憧れるひとりのある言動を暴露する。「監督は『深見師匠は全部逆を言う人。喜んでたら怒るし、悲しんでたら笑うところがかっこいいんです』と言って同じことをやる。最近やり過ぎて、ただただ変な人なんですよ」と続けると、ひとりは「かっこいいから、逆が！ でも自分の中でも感情がわからなくなるんですよね」と笑った。

門脇はタケシとともに夢を追いかける浅草フランス座の踊り子・千春役で出演。「ショー」というお題が出されると、タケシの漫才を客席の後ろから見ているシーンに言及し「そのときの撮影も熱気がすごくて。演者の熱気と客席の熱気が同じ空間、同じ時間でマッチして高揚する瞬間がやっぱりショーなんじゃないかなと思ってます」と語る。ひとりは「ツービートの漫才を見ながらホロっと泣くシーンがびっくりするくらいいい表情で、一発でOKでした」と門脇の演技に太鼓判を押した。

フランス座全員の夢を見守っている深見の愛妻・麻里を演じた鈴木は「夢」というお題を受け、深見が住むアパートの撮影場所が幼少期に住んでいた地域に近かったことを明かす。そして「懐かしいなあと思って休憩時間に商店街を歩いていたら、私が通っていた幼稚園のバスが通ったんです。『まだあるんだあ』と思って。私があのバスに乗っていた頃は、自分が大人になってここで映画の撮影をするなんて夢にも思っていなかったので、なんだか不思議な気持ちでした」とエピソードを披露した。

最後の挨拶で柳楽は「本当にエンタテインメントとして面白いですし、ヒューマンドラマとしての心理描写も丁寧に描かれていて見どころ満載ですので、純粋に楽しんでいただけたらうれしいです」とアピール。大泉は「この人を褒めるのは本当に悔しくて仕方ないんですけど、劇団ひとりの才能があふれ倒してる作品だと思います。今日ステージに立ってる我々役者陣が、本当に胸を張ってこんな素晴らしい作品はないと思える作品だと思います。劇団ひとりは駄目な男ですけど……この作品は素晴らしいと思います!! 劇団ひとりを嫌っても『浅草キッド』は嫌わないでください」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

「浅草キッド」は明日12月9日よりNetflixで全世界独占配信。